2024/7/11に実施した中部学院大学看護学科1年の皆さんのレポートです。
Aさん
今回の講義で、味覚修飾植物の存在を初めて知った。ギムネマの葉・ミラクルフルーツという植物を見たのも初めてであるし、聞いたのも初めてだった。味を感じるメカニズムについても今回詳しく知ることができた。その中で、特に印象に残っているのは、味蕾の役割と機能のことだ。味蕾には、それぞれ感じる味が決まっていることに驚きを感じた。
私は、高校の時に、食品科学科に在席していたのだが、その際、自分が調べた情報から、味覚地図のことを信じていた。しかし、今回の授業で、味蕾が、舌から、喉、上あごにまであり、その全てで味を感じていることに気づくことができた。確かに、考えてみると、喉でチョコの甘さを強くかんじることや、酸っぱいものを食べて、喉に刺激がくることがあった。その原理が、今回の授業で理解できた。また、味蕾の数は、ナマズなど、濁った水で生活していて、味覚に頼ることが多い動物に多い。そして、ライオンなど、歴史的の経験や知識によって、味蕾に頼ることが少ない動物には少ないことが分かった。それは、その動物が生きている世界や、生きる上での必要となる知識を補うために異なっているからだと感じた。人間では、赤ちゃんに一番多いということを知り、自分の幼い頃を思い出したとき、確かに、苦味の強い野菜や、酸味の強いものが苦手であった。幼い頃に、味に敏感であったのは、味蕾の数が関係していて、それは、自分の身を守る経験になっていたのだとわかった。味蕾の数に違いがでるという動物の体のつくりは、面白いものだと感じた。
味覚修飾植物には、糖尿病の治療に活用できると思った。特に、ミラクルフルーツは、糖分が存在していない食品でも、甘味を感じさせる働きがあるから、低カロリーの食品と組み合わせることで、糖尿病の治療に活用できると思った。ミラクルフルーツは、治療だけでなく、体型を気にする女性や、ダイエットにも活用することができると思った。また、肥満の治療には、味を感じさせなくするギムネマの葉を用いることで、食欲を軽減させることができるのではないかと思った。これらの効果が期待できることから、味覚修飾植物は、今後の医療や生活において、求められていく存在であると感じた。
今回の講義では、味蕾以外にも、好き嫌いのメカニズムを知ることができた。好き嫌いには、その食べ物を食べる食卓の雰囲気や、どのような料理で提供されるのか、第一印象が大切だと学んだ。つまし、幼い時に食べるタイミングに好き嫌いが形成されるのだと思う。だから、食卓を和やかな雰囲気にすることや、見た目から食欲をそそるものを食べることが大切だと思った。これは、私が今後、自分に子どもができた時に活用していきたい。
|
Bさん
講義を受けて一番興味を持ったことは人は味蕾の数が人の年代や動物などで異なるということです。この講義を受ける前までは年代によって味の感じ方に差があるということを考えたことがありませんでした。また、料理人など口が肥えた人が味蕾がたくさんあると思っていたら赤ちゃんが一番多いことを知り驚きました。リカちゃん人形の足やSwitchの裏面に舐めたら美味しくない苦味成分が塗られており、赤ちゃんがもし舐めても飲み込まないようにする工夫がされていることを知りよく配慮されていると感じました。
味覚修飾植物とは、その成分が舌の味覚受容体に作用し、味の知覚を変化させる植物のことで、代表的な例は「ミラクルフルーツ」です。今回のようなギムネマを食べると甘かったはずのチョコレートや砂糖が甘くなく感じるなどの作用やその逆である酸っぱかった食べ物が甘く感じるなどの効果があります。このようなことが起こると、酸っぱいものを食べているのに甘く感じることが出来るので甘いものを食べることを抑えることができると思います。近年、生活習慣病や糖尿病になる方が増加傾向にあります。その方々がギムネマやや頂いた錠剤を食べれば甘いものは食べていないのに、食べた気になれて健康に良い方向で繋がると思います。ですが、まだ日本ではギムネマの葉は販売されていないので、海外からの輸入に頼ることになってしまいます。日本で葉が栽培できるようにすることが今後の課題だと思います。
好き嫌いのお話も興味深かったです。私も幼い頃にエビが苦手でした。その背景にはエビを食べたらお腹が痛くなり辛い思いをしたという経験があります。その後、中学生になりもう一度挑戦してみたらとても美味しい食べ物だということを確認でき、今では大好きな食べ物です。先生が話していた通り、苦手意識を無くすことが一番の対処方なのだということが分かりました。また、ヘビの味蕾が2つしかないことにびっくりしました。確かにヘビは動きが早く捕まえた獲物をすぐに飲み込み、次の獲物を探しにいくので味わっている時間は無さそうです。動物でも味蕾の数が違うことを知り、その動物それぞれが生きていきやすいように進化してきたことを感じて生命力も感じられました。
私はもっと多くの人にこの素晴らしく面白い事実を知ってもらいたいと思いました。講義を受ける前の私は味覚を感じる場所は舌、味覚と言うと「甘い、酸っぱい、辛い」など一般的な知識しかありませんでした。ですが講義を受けて感じる場所が舌だけではなく、喉で感じることを知り身体の構造には全て意味があることが分かりました。
本日はお忙しい中とても興味深い講義をして頂きありがとうございました。頂いたミラクルフルーツタブレットはこの味覚の話を知らない友人と一緒に食べようと思っています。味覚を感じて生きられることに感謝して生活していきたいです。
【参考URL】
http://www.taste-m.com/lecture_gaiyou2.html
https://www.meijo-h.ed.jp/スーパーサイエンスA-3/
|
Cさん
今回の講義を通して、味覚の仕組みをさらに深く知ることができた。その中で私が特に印象に残ったことは三つある。
一つ目は、動物や人間などの生き物によって味蕾の数が異なるということだ。人間では赤ちゃんが最も味蕾の数が多いとされている。初めは、赤ちゃんは、泣くことが仕事ということもあり、全てにおいて敏感に感じ取る傾向がある為、味蕾の数が多いのではないかと思っていた。ところが、まだ味覚の知識がない赤ちゃんは、興味本位でなんでも口の中に入れてしまう特徴があるため、体の中に害のあるものが入らないよう防ぐために味蕾の数が多いことが分かった。そして、人間だけでなく、動物内でも味蕾の数が異なる。ナマズは、約200,000個の味蕾が体全身についており、その機能は、敵が接近してきた際、体にかかる水圧が味蕾を通して体に伝わり敵から逃げることができる。また、蛇などの爬虫類や鳥類は食べ物を、丸飲みするため、味覚を感知する必要がなく、味蕾が少ない。このことから、味蕾の数が生物によって異なるのは、生物の特徴や住む環境が異なる中で適応するために、味蕾の数が異なると考えられる。
二つ目は、好き嫌いのメカニズムだ。私は幼い頃から、人参が苦手で、人参が料理の中に入っている際は、人参を縁によけて食べていた。今も尚、人参嫌いを克服できずにいる。人参の色味、甘さそして、独特な風味が自分の中で人参を苦手にしている要因である。幼い頃から苦手ということもあり、いつから食べられなくなったか分からない。最近、苦手を克服するため為に人参の調理法を変えた所、少量だが食べることが出来るようになった。その調理法は、人参を細かく刻みハンバーグや、つくねなどのタネと一緒に練りこみ、焼くことで、人参の形や食感が分かりづらくなり食べることができた。しかし、18年間人参を避けてきて栄養状態悪くなったことはないが、やはり人参は漢方になるぐらいとても貴重で、体にも良く優れた食品であるため、これを機に人参嫌いを克服したいと考えている。克服するためには、自分に合った人参の調理法を見つけ、そしてみんなで会話をしながら食べることが大切であるため、積極的に取り組みたい。
三つ目は、生活改善と味覚についてだ。今回の講義を学んで上で、エレキソルトスプーンの存在を知った。このスプーンは、スプーン先端から微弱な電流を流すことにより、塩味やうま味をより引き出すことができる性質を持っている。このスプーンを使えば、日本人の塩分の取りすぎという社会問題も解消される。このことから、高齢者の食事療法にも活用できると感じた。高齢者になるにつれて味覚が鈍くなり、味が濃いものを好むようになる。しかし、味を濃くしてしまうと、塩分の取りすぎにも繋がり、健康としては良くない、そのため普通の食事を電流の力のよって味を濃くすることで塩分を気にすることなく食事を楽しむことが出来ると感じた。このことから、エレキソルトスプーンの認知度や使用度が増すと考えられる。
最後に、今回実際に自分で体験しながら受ける講義を初めて受けて、やはり実際に体験することで脳にも定着しやすく、これまで解剖や生理学で学んだ知識と関連ずれて学ぶことが出来たためとても理解が深まった。講義を受けるまでは味蕾があることで私たちは、味を感じ取ることができることしか知りませんでしたが、教科書内だけでは得ることができない情報を知ることができ知識が増え良い学びになった。
【参考URL】 明治大学Meiji now 2024.05.22のデータ https//meijinow.jp/meidainews/research/97415
|
Dさん
今回の講義で貴重な味覚体験をし、味覚があることは幸せなことだと改めて感じることが出来た。今まで普通に感じていた「甘い」「すっぱい」などの味の伝わりは舌全体にある味蕾が重要な役割を果たしていると知り、味蕾は味を感じるために欠かせないものであると学んだ。また、味蕾は舌のみに限らずのどや上顎にもあることに驚きを感じた。
今回の講義で一番理解できて面白いと感じたのは、赤ちゃんが一番味蕾の持っている数が多いということだ。小さい子にはとても好き嫌いが多い。それは味蕾が沢山あり敏感になっていて体に害がある物を食べないよう、自分の身を守るためであったと知った。だから舌の敏感な赤ちゃんにご飯を食べさせることは大変なことであると分かった。その特徴を生かして赤ちゃんの使う人形には苦味を感じるように工夫してあり、味覚の特徴を生かして様々な工夫をすることが出来ると学んだ。成長するにつれて味蕾の数は減少していくことや、経験と学習によって味覚はどんどん捉え方が変化していくと知り、味覚とは不思議なものであると感じた。
また、動物により味蕾があるところや数が違い、住んでいる環境、食べ物、敵から逃げるためなど味蕾とは味を感じるためだけでなく、自分の命を守るためにもあると学んだ。
好き嫌いが起こる理由として第一印象、雰囲気、経験があると知り、自分も昔の経験や「美味しくない」という初めて食べたときの記憶により苦手だと感じているものが確かにあると考えた。しかし、自分で直そうとすることや考え方を変えることで苦手という考えから少しずつ変えていくことが可能だと知った。苦手な食べ物を自分で育てたり栄養について調べてみたりして、自分の苦手という昔の記憶に上書きできるように挑戦してみたいと感じた。講義のなかでミラクルフルーツやギムネマという植物や実があると初めて知り、実際に味覚への影響を体験し、さっきまでは凄く甘かったりすっぱかったものが、舌にこすりつけるだけで甘さを感じなかったり、すっぱかったものが少し甘く感じたりという味覚変化を感じることができ、とても面白いと感じた。今まで食べていた甘いものが甘さを感じないととても不快な感じがした。だから味覚とは感じることが常に当たり前となっており、無いと不愉快に感じるほど重要なものだと知ることが出来た。
味覚について知ることで味を感じることの出来るありがたさや、幸せについて考えることができ、ご飯を味わって食べられることに感謝して生きていきたいと思うことが出来た。また、味覚修飾植物によって味覚障害の方でも美味しいと感じる食事をどうしたらできるのか、これからもっと研究により証明されていくと良いなと感じた。
今回の講義を受けて味覚について詳しく学ぶことができ、味覚とは重要な役割を沢山担っていると分かった。また、糖尿病の方や甘い食べ物を食べることが出来ない人たちにとってミラクルフルーツとは「酸っぱい」と感じてしまう食べ物も「甘い」と感じることの出来る喜びになっており、味覚の研究とは誰かの生きる喜びにも繋がっていると感じた。このように味覚とは生きていくうえで、なくてはならない重要なものであり今普通に味を感じ、食事できることに常に感謝して生きていきたいと感じた。また、味覚障害など大事な味覚を失ってしまった人達がこれから先に少しでも味を感じ、生きる力になることが出来るような未来になってほしいと考える。
|
Eさん
今回の講義で人生初の味覚体験をした。私は甘味を感じなくさせるギムネマとすっぱいものを甘く感じさせるミラクルフルーツの存在を今まで知らなかった。体験時には果たしてこれらを舌にすりつぶすだけで味覚が変わるのかと半信半疑だったが実際に味が変わり不思議な感覚だった。さらに、味覚についての知識も得た。
特に印象に残っているのは、動物にとっての味覚と人にとっての味覚についての話だ。草食獣は天敵から逃げてその種の生き残りを重視した体の仕組みへと変化した。肉食獣は草食獣の消化した植物から食べるというように食べ方に順序を踏んでいる。動物は生きていくうえで役に立つものをおいしいとしている。
人間はというと甘味、塩味、酸味、苦み、うま味を味蕾で感じ取り味を判断している。さらに、視覚や聴覚も食べ物のおいしさの判断要素に入っている。この話を聞いて、以前有名なレストランに行った時の出来事が腑に落ちた。私は友人とレストランに行き食事をしていると、隣の席から大きな咀嚼音が聞こえてきた。不快だったが、その時は気にせずに食事を続けた。その後、店を出て友人と食事の感想を言い合ったところ友人は料理の見た目はとても良かったが咀嚼音が不快で料理の味がまずく感じたと言った。
今回の講義を通じて、動物が食事をおいしいと感じるために必要のない要素が人間には多くあるという学びを実体験とつなげることができた。ここで、人間に最も近いとされるチンパンジーの味覚について興味を持ったので調べてみた。チンパンジーはヒトと同様に、食べてよいものを食べるという食物選択をしている。これには遺伝子、環境、学習の3つの要因が影響している。さらに、チンパンジーは同じ食べ物でも、個体によって苦みの感じ方が異なる。チンパンジーの舌には苦味受容体遺伝子があり、この遺伝子に変異があると特定の苦味を感じないという個体差が生まれる。時々チンパンジーは苦味を含む毒を食べることがあるが、毒は時として薬になるため彼らの遺伝子にとっては苦味を軽減するような進化をした可能性があるということが分かった。
ギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物について知ることは、糖尿病患者の食事療法や糖尿病患者数の減少において重要である。医療従事者として糖尿病患者の摂取する糖分の量を味覚修飾植物でコントロールして合併症のリスクを下げるなどの知識を持っておくことは患者が食事治療を行う際の心身の負担軽減に役立つ。また、糖尿病患者を増やさないための予防段階において、医療機関や保健衛生行政機関などが市民に糖尿病と関連させて味覚修飾植物についての情報を発信することも重要だと考える。そうすることで、市民の糖尿病への意識付けや新たな知識の習得を図ることができる。
【参考URL】 マハレ野生動物保護協会 https://mahale.main.jp/50th/panels/20.html
|
Fさん
今回の講義を聞いて、味覚の大切さを知ることができた。赤ちゃんには味蕾が約1万個あるが、大人になるにつれて少なくなっていく。それは赤ちゃんは知識がないためなんでも口に入れてしまい、そのときに危険なものを飲み込まないように味蕾が多くなっているが、大人はある程度知識があるため味蕾が少なくても生きていくことができるからである。他にも、なまずは20万個の味蕾がある。これは、濁っている場所で生きているため目が良くても見えないことから水をつたって敵を感じて逃げることができるように多くの味蕾が存在している。反対に蛇は2,3個で鶏は20個しか味蕾がない生き物もいる。これは、触覚で感じやすいため味蕾が少なくても生きていくことができるからである。人間は口の中に味蕾があるが、ハエは手に味蕾がある。そのため、手をこする動作をして食べられるものか判断している。このように、生き物によって味蕾の数や位置が違うことがある。他の生き物にはどれくらいの味蕾があって、どこの位置にあるのか興味深くなった。私はこれを学んでから、生き物によって生き方が異なり味蕾があることは生きる上でとても重要になってくると思った。実際に、ギムネマの葉を舌全体でこすって食べてみると苦くて味は美味しくなかった。次に砂糖を食べると味がしなくなって砂のように感じた。ギムネマの葉を食べるだけで甘みを感じなくなることが不思議に感じた。ミラクルフルーツは変わった味がしてレモンとヨーグルトが混ざったものとグレープフルーツのジュースを食べると酸っぱさが感じなくなった。2つの物を食べると味覚がなくなることがどのような現象でそうなるのか疑問に思った。味覚が感じないと食事に対する楽しみがなくなり、その食品が食べれる物なのか危険な物なのか見分けることができないと思った。
味覚は、第一印象やその場の雰囲気によって左右されることがある。怒られている時のご飯は美味しいと感じないし、みんなで楽しく食べる時のご飯は美味しく感じる。ここから、一人でご飯を食べるよりはみんなで食べた方が楽しくなるため、なるべく家族が全員揃ってからご飯を食べるようにしたいと思った。他にも、経験も大切でトマトは美味しいと感じる経験と学習をすることで嫌いから好きに変わることがある。自分で調理したり、調理方法を変えると食べられるようになることから、私は小さい頃野菜があまり好きではなかったが、調理方法を変えたり自分の好きなドレッシングを見つけて食べることができるようになったのだと思った。また、大人になるとブラックコーヒーに砂糖を入れないと体に良い、カフェインがとれて目が覚めるなどの学習をするからコーヒーが美味しく感じるようになる。私はまだブラックコーヒーを美味しいと感じず、牛乳や砂糖を入れてしまうためこれから経験と学習を重ねてブラックコーヒーの飲める大人に成長したいと思った。このように、味覚は第一印象、雰囲気、経験から好き嫌いが左右されてくる。
辛味を軽減する方法を学んで、温かいものほど辛さが感じるため温度を下げたり、タンパク質をとることも軽減されるため牛乳やヨーグルトを食べると良いと学んだ。お茶にも軽減効果があるため抹茶アイスを食べると辛みを感じにくくなってくる。このように、辛みを軽減するのには様々な方法がある。私は、辛いのが苦手であるため今回の講義で学んだことを元に試してみたいと思った。
味覚の重要性について学んだこと、気づいたことは食べることへの楽しみを感じるだけでなく、食品の安全性を判断するためや食事に対する快適さや満足感にも大きく影響していると思った。味覚は生きていく上でとても重要なものだと思った。
|
Gさん
今回の講義を受講して、味覚が存在する本当の理由や味覚を人為的に変化させることの利点について理解することができた。特に印象的だったのは、味覚を変化させる植物を利用して、糖尿病を患っている人にも糖分の摂取を控えつつ、甘味を感じられる食品を食べていただくことができるということだ。生活習慣病などの病気の中には食事制限により、薄味の食べ物しか食べられなくなってしまったり、好きな味付けを食べられなくなってしまったりすることがある。しかし、味覚の感じ方を、今回の実験で行ったように変化させることができれば、疾患を抱えながらも患者の生活の質を向上させることにつなげることができると考えた。実際に、実験でミラクルフルーツのタブレットを口内で溶解した後にグレープフルーツジュースを飲むと、甘味が強く酸味が少なく感じた。
このことから、味覚を科学的に変化させる方法の中で、私は「エレキソルト」について興味を持った。エレキソルトは、口内で分散されがちなナトリウムイオンを、食品を介して微弱な電流を舌周辺に流すことにより、舌の方に引き寄せ、塩味が強くなったように錯覚を起こすことができるということから、高血圧などで食塩の摂取制限がある患者でも減塩生活を送りながら、食事を楽しむことができると考えた。
また、今回の講義を受講して、味覚は美味しさを感じるためだけに存在しているのではなく、毒物などを判別し、生きることに直結した役割を担っていると学んだ。さらに、知識では無く感覚を頼りに人体に無害か有害かを判断する乳児の方が、成人と比べて味蕾が多いことや、好き嫌いのメカニズム、味覚の認知の仕組みなどについて知ることができた。この学びは、自分が将来子どもを育てることになったときの食事の工夫に活かすことができる他、自分の食事を工夫して楽しむ大きなきっかけになると考えた。
そして、味覚修飾植物は天然由来で安全であり、ギムネマのように摂取によって腸でも糖分の吸収を妨げることができるなどの人体にとって良い効果をもたらすものもあることから、今後も、生活習慣改善の一つの方法として積極的に取り入れるべきだと考える。そのためには、多くの人に味覚修飾植物の存在を知ってもらうことだけでなく、味覚について知ってもらうことで、味覚に興味を持ったり、自分の食事を工夫するためのきっかけを作ったりする機会が重要だと考えた。
また、現在の食生活は欧米化し、高糖質・低蛋白質・低脂肪・高食塩の食事から低糖質・高蛋白質・高脂肪・低食線維の食事へと変化したという情報から、ミラクルフルーツなどによる糖質の摂取を控えるための工夫だけでなく、脂質を制限するための工夫も必要になると考える。しかし、このような高脂肪食が肥満やインスリン抵抗性を助長し、糖尿病の発症因子となっているため、糖尿病を発症した患者も、食事制限を過度に感じることなくQOLを維持しながら治療ができる環境が必要だとも考えられる。このことからも、味覚修飾植物は、今後多くの人の食事の質を向上させるために有益なものであると考える。
【参考URL】
・キリン エレキソルト公式サイト https://electricsalt.kirin.co.jp/about/
・津田 謹輔 清野 裕 「特集 生活習慣としての糖尿病 食事との関連性」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo1958/41/11/41_11_959/_pdf/-char/ja
|
Hさん
本日の講義で感じたことは、舌が味を感じる過程の単純さへの驚きです。私は今までの解剖学や生理学の学習をしてきて、どこがどのような細胞で形成されていて、何と呼ばれているのかなどの人体の構造に関してや、食物の消化に関しては学んできましたが、味を感じる原理に関して一切の関心を持っていませんでした。そんな中、本日の講義内での実験や、資料として配られた“なぜミラクルフルーツを食べた後に酸味のあるものを食べると甘く感じるのかの解説イラスト”を見て、舌にある各味覚の鍵穴に成分がはまればその対象となる味覚を感じ、その対象の鍵穴に似た成分で蓋をしてしまえば、その味覚を感じにくくなることに関して、もっと様々な神経などが複雑に作用しあって味を感じていると思い込んでいた私は、想像以上のわかりやすさ、単純さに驚きました。また、私は農業系高校にいたのですが、そのときの食物に関して「各味覚は図解のようなところでしか感じることができない」学んでいたため、本日の講義でその各味覚対象の舌の図解に根拠のある否定があったことで、はじめは、否定的な考えを持っていましたが納得がいきました。
本日の講義を受けたことで調べ考えられたことは、この講義の奥深さです。私は島村先生のサイトの“味覚修飾植物”より、今回体験した味覚修飾植物以外にどのような効果を持つものがあるのだろうと疑問に思い拝見させていただきました。すると他にも様々な味覚修飾植物があるのを知ることができ、その効果時間やどのような変化を表すのかが事細かに書かれていました。それを踏まえ思ったことは、今回の講義で使用したようなものの応用で苦みやえぐみ、辛みを感じにくく、また甘味や旨味を感じやすくなる味覚修飾植物の発見、栽培に成功し、その成分を本日配布していただいたようなタブレットへと加工ができれば、苦みやえぐみ、辛みを苦手とされる方の克服の手助けや(あくまで本日先生が話されたように本人に克服する意思がある前提ですが)、旨味を感じやすくなる成分を持つものができれば、学校教育の一環である食育で、味覚がどのようなものなのかを体験で学びながら、味覚の中で実感しにくい旨味について知ることができると思います。しかし、この私が行ったことを実行するには、成分の活用が厚生労働省に認められなければならないことや、タブレットにした際の成分の持続時間の計測、調節が大切になってくると考えます。
私は、本日あった講義の終わりに鶏は味覚ではなく、触覚で餌を認識している。というところから高校であった鶏舎での実習での様子を思い出し質問させていただいたのですが、先生からの返答が、味覚や触覚以外の嗅覚や視覚といったところで判別をしているのかもと返答をいただき、納得することができました。また、このような浅はかな経験から来た質問に丁寧に、わかりやすくお答えしていただきすごくうれしかったです。本当にありがとうございました。
【参考URL】
・島村光治のホームページ 味覚修飾植物について(2024年7月16日拝見)
・『えぐみ』と『苦味』の違いの意味を早わかり!(2024年7月16日拝見)
・ミシュランの星の基準と意味は?調査員の正体や特徴も紹介(2024年7月16日拝見)
|
Tさん
今回の講義では、味覚について様々な視点から考え、理解することができるとても良い機会となったし、今まで知らなかった知識などもたくさん得ることができた。
私は、この講義を受ける前までは、甘味・酸味などといった味というものは、同じ場所で判別し、感じるものだと思っていた。しかし、その考えは間違えであり、味蕾での味の判別方法は、それぞれ専用の場所でなされるということが分かった。普段は、当たり前のように食べ物に味を感じながら、食事をするため、あまり深く味の感じ方について考えたことはなかったが、確かによく考えてみると、食べ物に味を感じるということは、とても不思議な現象であるなと感じた。鍵と鍵穴が例で示されたが、「食べ物の成分が鍵で、味蕾が鍵穴だとすると、味にはそれぞれ専用の鍵穴があり、その鍵穴が埋まって初めて、電気信号として脳に味が伝えられる」このような仕組みがあり、これが成り立っているからこそ、私たちは味を感じることができているのだなと理解することができた。自然にできた人間の上記のような仕組みは本当に素晴らしいものだなと感心した。また、味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の五種類から成り立っており、辛味などは一つの味として存在しないということも初めて知った。この話を聞き、今まで辛味も味の一つであると思っていたため、すごく驚き、衝撃を受けた。辛味などは、口の中の神経を刺激して感じる、体性感覚であり、このように、一つの味ではないが、味のように感じる場も存在することがわかり、「味を感じる」ということは本当に面白い仕組みであるのだなと感じた。
他にも、動物の味覚と人間の味覚はそれぞれ異なるということが分かった。動物の味覚の考え方としては、生きていくうえで役に立つものがおいしく、人間の味覚は経験と学習によって生じる。そのため、人間では食べ物に関する知識や経験が少ない赤ちゃんの味蕾が一番多いのだなということが分かった。
そして、今回味覚修飾植物についても初めて触れたが、この味覚修飾植物というものは今後、糖尿病にかかった患者さんの大きな助けとなるのではないのかなと私は感じた。糖尿病の患者さんにとって糖質をとれないということはすごく苦痛であるし、自分自身にとっての負担である思う。しかし、この味覚修飾植物を利用し、見た目はケーキだが本当は甘くないものを食べさせることで本物のケーキを食べたような感覚を得られ、その人の甘いものを食べたいという欲求を満たすことができ、糖尿病の重症化を少しでも抑えることが可能になるのではないのかなと私は考えた。
また、味覚の重要性について自分の過去を振り返ってみると、コロナに感染したときに味覚が失われた時があったが、その時は自分が好きな食べ物を食べていても味がしないため全然おいしく感じなかった。この経験を通して味覚の重要性を改めて感じたし、味覚があるからこそ、好きな食べ物が誰にでも存在するのだなと思った。
味覚というものが存在することにありがたみを持ち、年を取っても、しっかりと味蕾が感じられるよう、歯をしっかりと大切にしていくべきだなと感じた。
|
Jさん
講義を受けて、人間をはじめ動物は、生命を維持するために味覚は必要不可欠なものということが分かりました。味覚を感じるうえで、味蕾はとても重要な役割を果たしています。今まで味蕾は舌だけに存在していると思っていたけどそうではなく、軟口蓋や喉頭蓋にも存在します。そのため、総入れ歯などの大きい入れ歯で粘膜を覆ってしまうと、味を感じにくくなってしまいます。そうならないためにも、歯を大事にしなければならないということも学びました。
また、味蕾は成人で約6,000〜9,000個存在するのに対して、ウサギは17,000個、ナマズは200,000個も存在します。ナマズは濁った水の中で生息しており、視覚がつかえないため、皮膚の味蕾で餌を判断したり、敵から逃げるために味蕾が多いことが分かりました。人間より全体的に動物の方が味蕾の数が多いのは、食べた物が毒になるものと、身体に必要な栄養かをすぐに判断できるように人間より味蕾の数が多いことに納得しました。動物は生き抜くために、味蕾まで工夫されているのがすごいと思いました。
近年、肥満が社会問題になおり、糖尿病患者が増加しています。これらの人たちには、低カロリーかつ安全な甘味剤を提供していくべきです。そこで、味覚修飾植物を使った食品をもっと増やし、色々な人に植物の存在を知ってもらうべきだと思います。食べ物自体には糖分がないが、甘さを感じられるお菓子や飲み物を作ることで、糖分は摂取せず満足感を与えることができ、糖尿病患者にとって血糖値を気にせず食べたり飲んだりできることは嬉しいことだと思います。そのためには、味覚修飾植物を大量生産する必要があり、今後の状況で変わってくると思います。
生きていく上で役に立つものがおいしい、これが動物にとっての味覚です。甘味や塩味、うま味は舌の感度が低く、ある程度の量が口に入らないと感じられません。しかし、苦味や酸味は少量でもすぐに感じられます。つまり、人間にとっての味覚は経験と学習です。好き嫌いは、食べ物を見た時の第一印象や、食べるときの雰囲気、その食べ物での経験などで決まってきます。子どもの頃の味覚の形成が非常に重要で、この際にしっかりとした味覚が形成されないと奇食に走る可能性も出てきます。奇食に走り、加工食品やファストフードなどを摂りすぎると味覚障害になりやすくなってしまいます。
私たちは味覚があることが当たり前だと思っています。しかしそれは大きな間違いです。味を感じられることがどれほど有難いことなのかが分かったので、今まで少し摂りすぎていたファストフードを減らしていき、味覚障害にならないように自分で気を付けていきたいです。そして、味覚があることが当たり前と思わず、よく味わいながら食事をとっていきたいです。
|
Kさん
私は今回の講義を受けて感じたことは三つあります。
一つ目は、味覚修飾物質を活用し、今後の医療に役立たせることができるのではないかと感じました。人は五感を使って食事をしますが、その中でも味覚は最も大切だと思います。高齢者になると味蕾が減少し甘味や塩味など感じづらくなり、味が濃いものを好むようになります。このような原因で、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になる可能性が高まります。味覚修飾物質を活用し、舌にいたずらをして一時的に味を変え、甘くない食べ物を甘く感じるようにすることで満足感が得られるとともに生活習慣病の患者数を減らすことができるのではないかと感じました。
二つ目は赤ちゃんの方が大人より味蕾の数が多いと学びました。赤ちゃんは知識がないため口にしてはいけないものと食べられるものの区別が見た目では判断できません。そのため、食べられるものは飲み込み、食べられないものは吐き出すなどの判断ができるように成人より味蕾の数が多くあと学びました。また、入れ歯をすると、味を感じにくいと聞いたことがありました。今回の講義を受けて、上顎に味蕾があるため入れ歯が当たり味を感じにくいと知ることができ知識を得ることができてよかったです。
三つ目は、味覚障害についてです。味覚障害と聞くと高齢者に多く、若者は少ないと思っていました。加齢によって唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥することで味蕾が減少し味覚障害を引き起こします。また、若者の味覚障害もここ最近増えてきています。現在の若い人たちは加工食品を食べることが多く亜鉛の摂取が減少しています。亜鉛の摂取が不足すると味蕾の数が減少し、味覚障害が引き起ります。このように高齢者の味覚障害は摩耗故障であり減らすことができませんが、若者は亜鉛を摂取することで防ぐことができるので今のうちから意識して味覚障害を防止していきます。
味覚について知ることで、味覚障害にならないように生活することができることや、将来自分が味覚障害になったときに対処方法を事前に調べることができるため味覚障害について知ることができてよかったと思います。また、味覚修飾植物が今後発展していくと良いと思います。味覚修飾植物が発展することで、苦い薬を服薬するとき、苦手な味の薬を服薬するときなど、認知症患者さんや、自分の意思をコントロールできない患者さんは服薬を拒絶することがあります。そのような時、味覚修飾植物を舐めたり食べたりすることで、苦みを感じなくなり、治療に積極的に取り組むことができると思います。
今後味覚修飾植物が発展し、世間に広まり馴染み深い状態になることで医療が発展していくと思います。医療業界に味覚修飾植物が広まっていくと良いと思います。
|
Lさん
今回の講義で、日々の生活で感じていたことに共感や、驚きを感じることがたくさんあった。まず、冒頭の好き嫌いのメカニズムについて、共感できることがあった。それは、バーベキューだとおいしく感じるということだ。きっと、バーベキューの時の肉と家で食べる肉となんら変わりはないのに、友達などを招いて食べるバーベキューは特別においしいと感じる。食事をするときの環境の大切さを知った。私は、初めて食べた時がまずくてもう食べたくない、嫌いだと思っても、違うお店の同じものがあったら挑戦することにしている。同じものでも全部が同じなわけではないし何かが違うのかもしれないと思うからである。だから、第一印象で嫌いと思ったものでも挑戦してほしいと私は思う。
私は、レモンは酸味が強いので、ビタミンCがたくさん含まれていると思っていたが、実際、ビタミンCは少量しか含まれていないことにとても驚いた。『酸味がある』=『ビタミンCが多い』ではないことが分かった。今回の講義でビタミンCを摂りたいときはアセロラがいいということが学べたので活かしていきたいと思った。
ギムネマを体験してみて、この経験ができたことは自分の知識の幅が広がることにつながったと思った。今日の講義がなければ、ギムネマを知ることもなかったし実際にギムネマの味覚が変わる体験ができなかったのでとてもいい機会になった。ギムネマの知名度が上がることで、日本の医療にも変革が起きるのではないかと思った。もっとたくさんの人ギムネマの体験をして私みたいに味覚がなくなる瞬間を体験してほしいと思った。この講義を通して自分で気になり、調べてみるとギムネマのサプリがあったりギムネマのお茶があったりと工夫がなされていて、自分の祖母が健康に気を遣っていかなければいけない年齢にも関わらず、甘いものが大好きで、食生活に偏りがあるので、ギムネマの存在があるということを伝えてみたいと思った。
解剖学で習った味蕾について、味蕾は大人が1番多いと直感的に思っていたが、実際は赤ちゃんが多いということを聞き驚いた。その理由についても、大人は知識があり、見れば食べていけないもの口に入れてはいけないものが分かるから味蕾は少なくていいということ。逆に赤ちゃんは知識がない。だから、なんでもなんでも口に入れてしまうからより味を敏感に感じるように味蕾が多くあるという事というのを聞いてとても納得した。おもちゃやリカちゃん人形に苦味がついているのも赤ちゃんが口に入れないためだと知ることができて、その工夫が素晴らしいと思った。人間はもともと毒があるものを知識として知っているから、動物よりも味蕾が少ない事を知ることができた。動物は、そのような知識の共有というものがあるのかはわからないけれど、毒であるとすぐ分かるように人間よりも味蕾が多いことがわかった。動物の中でも、味蕾が極端に多い動物また、ベビや鳥のように少ない動物もいるということを知った。ベビは何かを食べるとき丸呑みをするから味蕾がたくさんあると丸呑みに不利になるから味蕾が少ないなどその動物の特性に合わせて体は作られているのだと知って味覚を通して生き物の凄さをまた学ぶことができた。
【参考URL】 https://www.kanpo-yamamoto.com/shop/detail.php?pid=152
|
Mさん
私は今回の講義中で特に興味を持ったことは、ギムネマの医療分野での効果について興味を持った。 講義の中でミラクルフルーツは糖尿病の患者に対して使用されることがあると知った。ギムネマは腸などで糖分を吸収させない作用があり、薬として使われていたと知り、他には医療分野で使われていないのか、どのような効果があるのか、という疑問から興味を持った。
調べてみるとギムネマには抗アレルギー性、抗ストレス性などの特性があり、胃潰瘍の治療における民族医学的用途としての裏付けとなるような実証もあると学んだ。
私は味覚について知ることの重要性は、人生を楽しむという観点で重要だと感じている。 人間の三大欲求の中に食欲があるように、人は食べなくては生きていけない。蛇の味蕾の数が少ないのは口周りが発達することが進化の過程で必要ではなかったからだと知り、食べることだけを目的としていたら人間の味蕾の数は最低限で良いと考える。 そこから、人間の味蕾の数が多いのは食を楽しむためだと私は考えた。味覚は食欲を満たすために、重要な役割をしている。 味覚について知ることで、食事を通じて私たちは生きていく人生を豊かに、楽しむことができるのではないかと感じた。 人生を豊かに、楽しむための一つである食。病気が理由で糖分の多い食べられない人にとって、画期的な味覚修飾植物は、これからより一層認知度を上げ多くの人の助けとなると感じた。
私は今回の講義を通してギムネマ、ミラクルフルーツについて自分なりに興味を持ったことについて調べた。調べる中で、日本ではギムネマやミラクルフルーツについての本や実験の論文等が少ないと知った。
先生が教えてくださったように、植物自体が日本で栽培、流通されていることが珍しく、日本の文化的側面から一般的でないことが大きく関係していると改めて感じた。
海外では多くの実証実験があることから、味覚修飾植物は大きな可能性を秘めていると考えられる。植物由来だからこそ、薬といったイメージを持たず、口にすることに抵抗を感じずに食べることができると私は今回実際に自分が体験することで実感した。
看護の観点から、ミラクルフルーツは、糖尿病等の治療をするにあたって、マイナスな感情を持たず服用でき、患者さんの心に寄り添った治療が可能だと強く感じた。
【参考URL】
・PMC PubMed Central「In vivo anti-ulcer, anti-stress, anti-allergic, and
functional properties of Gymnemic Acid Isolated from Gymnema sylvestre
R Br」「Gymnema sylvestre」 (2024年7月15日) https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3936851/
・ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト「味覚修飾植物について」「ギムネマの葉には」(2024年7月15日) http://www.taste-m.com/taste00.htm
|
Nさん
今回の講義を通して私が印象に残ったことは、大きく三つあります。
一つは、ギムネマとミラクルフルーツについてです。ギムネマを実際に体験してみて、本当に甘いものが苦味に変わったことに驚きました。わたしは、ギムネマを食べた後なぜか「お腹に何も入れたくない」と思いました。それは口の中が苦味でいっぱいだったからだと考えました。そのため、ギムネマはダイエット効果にも繋がるのじゃないかなと感じました。ミラクルフルーツですっぱいものを食べて甘く感じるようにさせる効果を使い糖尿病患者に適用するということです。糖尿病の患者さんは甘いものなどの摂取をすることが出来ません。しかし、制限する分甘いものがますます食べたくなります。そのような時にミラクルフルーツを使うことで患者さんは甘いものを食べなくても食べた気分になり気持ちが楽になるのではないかなと考えます。また、私たちが食べた形のようなものではなく写真を見せてもらったようにケーキなどにして提供することでよりおいしくなると考えます。
二つは、味蕾についてです。私たち人間は味蕾の数はみんな同じだと思っていました。赤ちゃんは味蕾が一番多く、大人になるにつれてどんどん数が少なくなることに初めは疑問を感じていました。しかし、「大人には、知識があり味蕾がなくても判断できるから」と聞きなきなるほどと感じました。確かに、私たちは今までの知識を使い「これは苦いものだ」「甘いものだ」などと区別ができが、赤ちゃんはこれまでの知識がなく実際に食べてみないとわかりません。このことを知り自分に子供ができたときに「これは苦いからまだ食べさせない」と思うのも大切ですが甘みや苦味など食べることを経験することで、味覚を覚えられ、成長につながっていくのではないかと考え、必要なことだと感じました。
三つは、食事を楽しく食べることの大切さと第一印象についてです。楽しく食べることの大切さは今までもわかっていました。しかし楽しく食べることで、「よりおいしくなる」ということは考えてもいませんでした。例で挙げてもらった「BBQがおいしいと思うのは焼いて食べたりなどと雰囲気が楽しいから」と聞いて本当にその通りだなと思いました。だから、これからの食事では雰囲気を大事にして楽しく食事したいです。第一印象では見た目で60%が決まると聞き、そんなに決まるのか。と思ったけど確かにはじめ「おいしくなさそう」と思ったものはなかなか食べる気になしません。だから、食べ物に対しての第一印象はとても大切だとわかりました。
今回の講義を通してもっともっと多くの人が味覚修飾植物や味覚について知る必要があるなと感じました。この二つを知ることで時には患者さんの治療のひとつになったり、食事に対する考えが変わると思います。私は、今回学び理解したことを活用できる機会があるのならたくさん使っていきたいです。そして味蕾があることをもっと大切にしないといけないなと思いました。世の中には味がしなく苦しんでいる人もいます。味覚のことを学ぶことで食べられることの大切さを学ぶことが出来ました。
今回の講義テーマから多くのことが学べ、そこから色々な側面に結び付けられとても勉強になりました。
|
Oさん
島村先生の講義を受けて初めてミラクルフルーツ、ギムネマという存在を知った。人工物でないのにどんなものでも甘味として感じることが出来る、味覚に劇的な変化をもたらすことに驚いたと同時にさらに興味をもった。今回の味覚体験を通して、味を感じる体の仕組みや味覚修飾植物が酸味を甘味に変換する仕組みなど楽しく学ぶことができた。口に食べ物を入れると味蕾にある味細胞が感知して反応し、その刺激が脳に伝わることで私たちは甘いや酸っぱいと感じる。その味蕾の数が乳幼児やナマズに非常に多く存在し、ナマズは全身に味蕾が備わっており人間のおよそ30倍ちかく多くあると分かった。
味覚はただ単に味を楽しみ食欲を湧かせるだけでなく、間違って危険なものを飲み込まないためにあるといえる。人間が苦味や酸味を拒否するという感覚は自分の身を守る、生まれながらに備わっている機能だ。そのため講義でも学んだように苦味は特に敏感に感じ、ほんの少量だとしても甘味よりはるかに味を感じてしまう。このようなことからそれぞれの味には意味があり、味覚は食生活を豊かにしてくれるだけでなく生理作用も兼ね備えていると分かった。加えて味蕾の衰えなどにより味覚が感じられなくなると、塩分や糖分の過剰摂取に繋がるため健康的な食生活を送るうえで味覚は必要不可欠なものだといえる。そのため味覚について知り意識することは重要だと感じた。
味覚修飾植物は、医薬品の苦味や糖尿病患者、治療薬の副作用による食事摂取量低下、食欲不振などのさまざまな医療分野において今後活用されると考えられる。近年、患者のQOLの低下が治療効果に悪影響を与え、医療経済学的にも不利であると叫ばれている。そのQOL低下の要因の一つとして内服製剤の服用感の悪さが挙げられ、錠剤の苦味が問題となる場合が最も多い。苦味の強い薬物やアミノ酸類を長期間連続して服用することは患者にとって苦痛であり、時にはノンコンプライアンスを引き起こし、薬物治療の大きな妨げとなる。苦味遮断するには苦味受容経路の特異的な遮断薬を見つけ使用するのが最も効果的であるが、満足な物質は見出されていない。だが味覚修飾技術を使った医薬品ができ実用化されれば服用における不快な苦味は少しでも緩和されると考えられる。今その研究がされているかもしれないが、実用化されるのはまだまだ時間がかかると思う。医薬品の苦味緩和は患者に対してだけでなく子どもが風邪等で処方される薬にも適用されるため、薬に対する苦手意識が格段に少なくなると予想される。私も幼少期は薬が苦手だったため苦味のない飲みやすい錠剤があると良いなと思い研究が進んでほしいと思った。
味覚についてミラクルフルーツを使った実験を通して楽しく学ぶことができ、新たに興味を持つようになった。講義の内容はどれも興味深く、貴重なものになった。ありがとうございました。
【参考文献】 都甲潔・内田享弘 監修(2007)『食品・医薬品の味覚修飾技術』,シーエムシー出版
島村のコメント
島村が執筆を担当した書籍を参考文献に挙げていただき、嬉しく感じます。都甲潔先生ご監修の書籍で島村が執筆を担当した専門書は本書籍を含め3冊になります。全てCMC出版からになります。
食品・医薬品の味覚修飾技術(2013年に普及版が発行)
おいしさの科学とビジネス展開の最前線(2017年)
おいしさの科学とフードテック最前線(2022年)
|
Pさん
今回の講義を受けて、味蕾の数は生き物の生態によって異なる、ということが分かった。野生動物には、食べる草に毒があるかをすぐに判別するために、味蕾が多数存在している。野生で生きていく中で、食料の確保は生死を分ける重要な役割を担っている。だから、野生の動物は自然界で生き残るために味蕾の数が多い。私は、動物園で飼育されている動物と野生の動物と味蕾の数が異なるのか興味を持った。動物や生き物は自分が生きていく環境や生き抜くために体や機能を進化させている。動物園で生活している動物は決められたいつも同じ餌を与えられているのだから、毒があるかないかの判断のために味蕾の数はそこまで多くなくていいと思う。このことから、同じ種類でも、野生の生き物と人間が飼育している生き物の味蕾の数は異なるのではないかと思った。
人間の味覚は今のところ、甘味、塩味、酸味、苦み、うま味の5つに分けられていることを知った。その中で、甘味、塩味、うま味は少量では信号が伝わらず、ある程度摂取しないと、感じないということからお菓子を食べすぎてしまうのは信号が伝わりづらいからということを学び、これから、お菓子を食べるときはスナックなど、すぐ噛んでも飲み込むものよりも、飴やグミのようなすぐに飲み込まず、味蕾が多数存在する舌に残るようなものを選ぼうと思った。
離乳食や赤ちゃんのおやつなどの味が薄いのは、赤ちゃんは大人よりも味蕾の数が多いからということが分かった。赤ちゃんの味蕾の数が多い理由として、体に害がある食べ物なのか知識がないため、舌を通じて、判断しているということを学び、記憶障害で脳の機能が低下し、視覚だけで、これは美味しい食べ物だと判断できなくなってしまったら、味蕾の数はまた増えたりするかと疑問を持った。
味覚修飾植物は子どもの好き嫌いをなくすことができ、多くの食物から栄養を補えるようになると思う。子どものころは味蕾が多く、味覚に敏感なため、栄養豊富は食べ物でも、苦いと子どもは食べず、それが積み重なることで、栄養が偏ってしまう。その時にギムネマのような味覚修飾植物を利用して、苦みなどを消し、栄養を十分に補給できるようになると、子どもの健康につながると思う。しかし、私も今回の実験でギムネマを摂取するのに抵抗があったように子どもも味覚修飾植物を摂取することに抵抗すると思われるので、無理せず食べられる、お菓子のような存在になったらよいと感じた。また、「ねるねるねるね」という色が変わるお菓子があるように、味覚の変化がつけられるお菓子を作り、その中に、子どもが不足している、亜鉛などをうまく配合することが出来れば楽しみながら味覚について触れ、栄養も補うことができると考えた。
島村のコメント
実際の人体での評価はできないため、推測となりますが、記憶障害で味蕾の数が増えるとは考えにくいです。しかしながら、五感の1つである視覚がうまく機能しない場合は、その分慎重に判断する必要があり、味覚に対しては敏感になると考えます。
|
Qさん
私は、今回の味覚体験の講義を受講できて良かったと考える。なぜならば、味覚の必要性と「ミラクルフルーツ」や「ギムネマ」といった、聞いたこともない植物と出会い、その植物が五感の一つである味覚に影響を与え、今後の展開で大きく役に立つ可能性があることに驚愕したからである。
まず、私は「なぜ生きていく上で味覚は必要なのか」について疑問であった。食事という行為は食べ物を食べ、それらが持つ栄養を摂取することが食事の目的であり、味覚は無意味ではないだろうかと考えていたためである。しかし、日本福祉大学の島村光治先生の講義より、「動物にとっての味覚」とは生きていく上で必要なものを味覚で感知して摂取している。また、「人間にとっての味覚」とは、『経験と学習』により、赤ちゃんの頃から、腐敗物や毒の有無といった危険物の摂取を避けるために過去の『経験と学習』から危険を回避しているということが分かった。これらから、生物にとって味覚は必要不可欠であり、食物の安全性・特徴を確かめる重要なセンサーであると考えられる。
ところで、2024年5月20日にキリンホールディングスが「エレキソルトスプーン」を発売した。このスプーンは、料理を作って食べる際、微弱な電流によって塩味が増幅されるメカニズムを持っている。このスプーンは塩分のとり過ぎを防止するのに役に立ち、生活習慣の改善に大きく貢献するだろう。
そして、今回の講義で大きく取り扱った、味覚にイタズラをする「ミラクルフルーツ」や「ギムネマ」といった味覚修飾植物は今後、大きな影響を及ぼすだろうと考えられる。なぜならば、「ミラクルフルーツ」の酸味を甘みに感じさせる性質を持っている。その性質を用いることによって、糖尿病患者の糖質制限の手助けとなるだろうと考えられるためである。加えて、「ギムネマ」は「ミラクルフルーツ」とは違い、甘みを感じさせないが、現代インドでは、糖の吸収を抑える糖吸収阻害薬として用いられている。よって、味覚修飾植物といった生物の味覚に影響を及ぼすようなものは、これからの将来、ダイエットを目指す者や糖分摂取の制限を持つ者たちに大きな影響をもたらすと私は考える。
今回の島村光治先生の講義では、多くの新しい知識と体験を得ることができて非常に良かったと思う。味覚のメカニズムを知り、実際に「ミラクルフルーツ」と「ギムネマ」を食べて、味覚を変化させたときは普段の生活を過ごす上では決して経験できない体験だった。さらに、今回の講義を通して、現代では味覚に障害を持っていたり、糖分や塩分の摂取を制限したりしている人のために様々な研究と開発が行われていることを知った。今回の講義では「ミラクルフルーツ」と「ギムネマ」の2つしか目にできなかったが、他のどのような植物がどの味を変化させ、どういった意図に用いることが可能になるかに興味を持った。また味覚について知ることは、今後の健康につながることであり非常に重要であると学んだ。今回の講義で得た知識はこれからも多くの場面で活用していきたい。
【参考文献・URL】
・味覚実習資料(講義概要)
・https://wired.jp/article/electric-salt-spoon/
|
Rさん
今回の講義を通して、感じたことは4つある。
1つ目は、味の大切さだ。私たちが普段何気なく食べているご飯はいろいろな味があるから楽しめているのだと感じさせられた。味覚の種類は5つあり、甘い・しょっぱい・酸っぱい・うまみがある。ほとんどの人が味覚の一つだとかんがえている渋みや、辛味は実は味覚ではなくて、体性感覚の一つである。直接神経を刺激しているからそのように感じるのだ。食べ物を食べるうえで、味は本当に大切で人がおいしいと思えることや、食べ物を食べて幸せと感じられるのは味という機能があるおかげなのだと思った。
2つ目は、味蕾の数だ。味蕾が一番多いのは赤ちゃんだということがとても驚きだ。赤ちゃんの時は味蕾が約一万個あるが、年を取ることで味蕾の数が減少していき大人になると味蕾の数が約6000個〜9000個になる。だから、年を取ると味覚が低下し濃い味を好むので塩分・糖分摂取過剰になりやすいのだと知った。また、舌全体に7割、残りの3割は上顎、喉に味蕾が存在する。舌だけでなく、色々な場所で味を感じていることを初めて知った。また、動物の味蕾の数に衝撃を受けた。にわとりは20個しか味蕾がない。また、ハエには味蕾が手にあることにすごく驚いた。
3つ目はミラクルフルーツについてだ。ミラクルフルーツは食べ物の味を驚くほど変える特性をもっている。今回、ミラクルフルーツの体験を実際にやらせていただいてすごく酸っぱいレモンのヨーグルトは、甘くなりギムネマの葉っぱを食べてチョコを食べるとバターみたいになってすごく驚いた。また、ミラクルフルーツは糖尿病患者にも使われていることをしった。糖尿病患者は急に糖の摂取を制限されてつらくストレスもたまると思う。その中で、このミラクルフルーツは酸っぱいものを甘く感じさせる効果がある。だから、このようにつらい思いをされている方に最適だなと思った。
4つ目は、人は味の情報をにおいではなくて見た目で判断していることだ。私たちの日常生活に置き換えてみると、飲食店などに行った際にまずはメニューに載っている写真で判断する。そして人は、音や匂いなどのたくさんの器官から味の情報を得ている。先生のこの話を聞いて人は見た目で感じているのだなと思いすごく納得した。
今回の講義から、本当に味の大切さ味覚を感じておいしくご飯が食べられることの幸せさを実感できた。そして、味覚障害をもっていて味を感じられない人のつらさを体験することができた。味覚について考えることがなかったので、深く考え学ぶことができてうれしかった。そして、もっと学びたいと感じた。この講義を家族にも聞かせてあげたいと感じた。このように、味はいろいろな人に元気を与えもっと多くの人にギムネマの存在を知ってもらうべきだと感じた。私たちの生活に食は欠かせない。これから生活していく中で、味を感じながら食べられること、当たり前のようにご飯を食べられることすべてに感謝して生活していきたい。そう強く感じた。
|
Sさん
今回、講義を受けて味覚の大切さについて知った。私たちが味を感じられるのはとてもありがたいことなので、日々感謝しながら楽しく食事をしていきたい。そして、食事の際に味を感じるためにも歯を大切にしていきたいと改めて感じた。高校の生物でギムネマやミラクルフルーツを食べる授業をしたが、代表者のみだったので自分で体験をすることができ良かった。半信半疑だったが砂糖やチョコレートの甘味、レモンやグレープフルーツの酸味が変化し驚いた。人には四つの乳頭があるが、糸状乳頭のみが味蕾がなく味を感じられないという人体の不思議や、蝶・ハエは手に味蕾があるなど生き物によって異なることにとても興味深く感じた。
好き嫌いの話が印象に残った。私はピーマンやナス、コーヒーなどが苦手だ。昔食べたときに美味しくなかったことや、苦みが強かったことにより食べられなくなってしまったので話に共感をした。これから食べられるように、苦いものだという固定概念を無くし、どうしたら美味しく食べられるのか研究をして好き嫌いをなくしていきたいと思った。
赤ちゃんには味蕾が多いという話の説明にとても納得をした。何が食べてよいものなのか、悪いものなのかという判断をすることができない赤ちゃんはなんでも口に入れてしまう。しかし、子ども用のおもちゃに意図的に苦み成分を塗ることによって吐き出すようにしているという取り組みは素晴らしいと思った。子どもの誤飲事故が度々起こっているが、誤飲の恐れがあるおもちゃに味覚修飾植物を使い事故を防ぐことができるので、味覚修飾植物の発展は期待ができると思った。
ミラクルフルーツを使うことで、糖尿病患者も糖を取りすぎずに甘さを感じることができ、ギムネマを食べることで糖の吸収を控えるという話を聞いて、医療の分野でも利用できると感じ、感銘を受けた。現在、糖尿病患者は増加傾向にあり、生活習慣が乱れ肥満に悩んでいる人が多くいるので、これから味覚修飾植物はさらに活用していけると考えた。食事は人間にとって非常に重要なことであるため、甘味を制限しなければならない患者さんの精神面のサポートもできると思った。また、味覚について知ることにより、患者さんに対して食事、味を感じることの大切さについて教えられると思うので、味覚修飾植物をはじめ多くのことをこれから学んでいきたい。今回の講義で島村先生の知識の多さに尊敬をした。患者さんの命に関わる看護師という職業を目指す身として知識を身に付けることは非常に大切である。先生のように説得力のある説明をするためにも看護という専門分野について積極的に学んでいきたい。
【参考文献・URL】
1) 糖尿病情報センター“糖尿病に関する統計・調査と社会的な取り組み”.2024年7月13日アクセス https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/010/010/04.html
2) 医療情報科学研究所.2020年.“病気がみえるvol.13耳鼻咽喉科第1版.メディックメディア
|
Tさん
今回の講義で味覚の大切さをより実感した。味を感じるには食べ物が唾液と混じり水溶液になることが必要である。唾液がなかったら味を感じることができないから唾液の重要性が分かった。人間の味蕾の数は成人で6000〜9000個あることを学んだ。その場所は、舌全体に7割、上あご・喉に3割であり舌だけだはないことを知り、驚いた。したがって、入れ歯になると味蕾が塞がれて味が感じにくくなり食べ物のおいしさが減少してしまう。そのことを知り食べることが大好きな私は入れ歯にならないように歯を大切にしようと改めて思った。牛の味蕾の数は24,000個と人間に比べて多い。色や形状など見た目が分かりにくい草の中から、栄養となるものと有害なものを的確に選ぶためにあると分かった。生き物によって味蕾の数、場所が違いそれぞれの生き物が生き抜くために味蕾が多く必要なのか少しでもいいのかが分かった。
人にとっての味覚は経験と学習であることを学んだ。好き嫌いのメカニズムは初めて食べた時の見た目が良いか悪いのかなどの第一印象、食事中に怒られた記憶があるなどの食事中の雰囲気、食中毒になったなどの経験、この3つからできていることが分かった。好き嫌いは自分で直そうと思い行動しなければ治らないと知ったので、自分自身嫌いな食べ物を克服するためにおいしいという経験と学習を積み上げていこうと思う。そのために自分で料理することや自分で野菜を育てることなどに挑戦しようと思った。
私たちが感じるおいしさに一番影響されるのは視覚であり、食事の際の盛り付けや見た目の重要性が分かった。確かにどれだけ味がおいしい食べ物だと分かっていても見た目が悪ければ食べる気にもならない。したがって料理を作る際は味も大切だけれど、盛り付けなどにも気を配ろうと思った。
私は、味覚修飾植物について全く知らなかった。講義で試食したギムネマやミラクルフルーツは思った以上の効果で驚いた。チョコレートは全く甘さを感じなくなり、おいしくなかったし、ヨーグルトにレモン汁がかかっているものは、いくらでも食べれそうな感じがした。最初は信じていなかったこの不思議な体験にとても驚いた。この植物が簡単に栽培できるようになり、手に入りやすいようになったら好き嫌いをなくすことにつながり、バランスの良い食事ができるようになる人が増えるのではないかと思った。医療の場でも活用できるただの植物ではないことを知り、もっと活用されるべきだとも思った。これだけではなくいろいろな利用法があり私たちの生活をより豊かにさせるものだと思う。
|
|