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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2024/5/1に実施した中部学院大学理学療法学科2年の皆さんのレポートです。




Aさん 

 今回の講義を受講してみて、今まで大まかにしか知らなかった味覚についての知識を知ることができたことが1番強い感想です。ほとんどの情報が初めて知るもので、友人と頻繁に口を揃えてしまうほど感心する内容ばかりでした。ギムネマやミラクルフルーツのように、口に入れて舌で転がすだけで味の感じ方が変わる植物が実際に存在することに驚きました。私は、今回の講義をとても楽しみにしていたのですが、島村先生がとても聞きたいと感じることができるような内容で進めてくださったので、想像していたよりも楽しく受講することができました。また、文だけでなく実際に植物に触れたり感じたりすることができたので、理解しやすかったです。私が今回の講義で1番心に残っている情報は、「味蕾の存在について」と「動物にとっての味覚は生きていく上で役に立つものがおいしく感じる」の2つです。私は、今日講義で聞くまで「味蕾」というものの存在を知りませんでした。味蕾は場所によって味が変わるのではなく、味蕾1つ1つに役割があることを知り、塩味・甘味・苦味・酸味の味蕾のうちどれか1つでも狂ってしまったら、普段感じている食べ物の味が変わってしまうと思うとすごく怖くて味蕾の存在の大切さに気付かされました。また動物の種類によって数や場所が違うことにも驚きましたが、同じ人間という生き物でも赤ちゃんと大人で数が異なることが本当にすごいと感じました。話してくださる内容がどれも初めて聞くものばかりで、とても聞きごたえのある講義でした。味覚以外にも学ぶことは多かったです。ライオンが獲物を食べるとき一番初めは小腸と知って、お肉だけが食べたいのではなくむしろ野菜を好んでいるのではないかと感じました。“料理の中で1番大切なのは五感のうち何か”という質問を受けた時、私は絶対に味覚だと思いました。見た目が悪くても味は変わらないから、と思っていましたが、視覚が1番大切と言われ、そもそも食べたいと思わせることができなかったら味にすら辿りつくことができないと感じて納得しました。なぜ青い食べ物は食欲を減少させるのか気になって検索したら、青色の食べ物は少なく、食べてはいけないものだと判断してしまうからだとわかりました。¹⁾考えてみると、確かに青色の食べ物は少ないですがメンバーカラーに合わせてケーキに着色料を入れ、推しの誕生日をお祝いするものが流行として存在します。その場合青いケーキが誕生するのですが、なぜケーキは大丈夫なのか気になってしまいました。辛みの軽減方法についての内容も、辛みが苦手な私にとってはとてもためになるものでした。試してみようと思います。
 味覚修飾植物は、一時的に舌にいたずらをして味覚を変えるものであるため、この性質を利用して病気の治療に役立てることができると考えました。²⁾例として、糖尿病患者や肥満患者にミラクルフルーツを与えることです。ミラクルフルーツには酸っぱい食べ物を甘く感じさせる効果があります。その効果を活用すれば、糖分を抑えつつ患者の満足も得られるようになると考えました。また同様に、クルクリゴやストロジンも水を甘く感じさせる性質があるので、糖尿病患者や肥満患者の治療に有効的だと感じました。私は今回の講義を受講しなかったら、味覚と味覚修飾植物について無知のまま今後の人生を進んでいたと思います。“病気の治療には薬物療法や物理療法だけでなく、味覚を操って治療を行うという考え方もある”ということを知るためにも、学生のうちに味覚についての授業を受けることは大切だと感じました。

【参考文献】
1)青色で食欲がなくなるのはなぜ?色に隠された心理的な理由とは?https://narunavi.com/blue-foods-psychology
2)(配布資料)島村光治/驚きの味覚体験~ミラクルフルーツとギムネマ~(植物を通じて味覚のしくみを理解する)



Bさん 

 今回の講義を受けて、まず先生の知識量がとても多いと感じた。例えば、動物の草食動物の味蕾の話で、「草食動物は味蕾が多い」ということだけでなく、「草を食べるにあたって、毒があるかもしれないから」などとなぜという部分を追及していて、夢中になって話が聞けた。
 たくさん教えていただいた学びの中でも、私が「これはこういう意味だったのか」と思えたトピックスをいくつか取り上げてレポートを進めていく。
 まず1つ目は、食に関連した話で、人間の五感の中で1番影響されるのが視覚という点についてだ。私は食と言われて1番に結び付くのは味覚だったため、視覚だということに驚いた。しかし、よくよく考えてみると見た目が綺麗であったり、独特であったりする物には、興味を惹かれるので納得できた。私はフルーツジュース屋さんのバイトをしているので、この話を聞いてより見た目には気を使って作っていこうと感じた。また、色の話も凄く面白かった。赤は凄く食欲が湧いて、逆に青は食欲が失せてしまうということを聞いて、凄く納得できた。私は肉が好きだが、肉が青色だといくら好きでも今よりは食欲は失せてしまうと思う。その話を聞いて飲食店の看板は、赤系統の看板が多いのも凄く納得できた。
 2つ目は味蕾についてだ。味蕾は味を感じるセンサーで、乳頭内に存在し唾液で水に溶けて、電気信号で味が伝わるということを初めて知った。また、赤ちゃんと大人では味蕾の数が違っていて、歳を重ねるにつれて、少なくなることが分かった。それは、赤ちゃんは知識が少ないので、自分を守るために味蕾が多いということにも驚いた。だから、離乳食は味が薄いことにも納得できた。また、舌の場所によって感じる味が変わるのではなく、1つの味蕾には、1つずつ役割があって、それが散らばっていることも知った。このように味蕾について色々学ぶことが出来たが、その中でも特に1番驚いたのは、味蕾のついている位置である。今までは味蕾は舌にだけについていると思っていたが、舌には70%ほどしかついておらず、残りの30%は喉や上顎にもついていることを初めて知った。喉に味蕾があるのは、あまり実感がなかったが、先生の話で吐きそうな時に味がするということを聞いて、凄く納得できた。
 最後に今回体験した味覚変化について話そうと思う。今回はギムネマとミラクルフルーツのタブレットを先生に提供していただき、体験した。ギムネマは、甘みが感じられなくなって、チョコレートや粉砂糖がまるで別物のように感じられて、おいしくなく不快だった。味覚がある種なくなるという体験をしたが、満足のいく食事ができず、精神的にも満たされなかった。味覚の重要性をとても体感できた。ミラクルフルーツは、酸っぱいものが甘く感じられて、プレーンヨーグルトにポッカレモンをかけたものやグレープフルーツの酸っぱさが0ではないが弱まって、美味しく感じた。グレープフルーツに関しては、苦みがとても際立ったように感じられた。体験してみて、ミラクルフルーツはとても実用性があると感じた。先生がお話しされていたように、甘いものを控えなくてはいけない方にミラクルフルーツを使って、甘いものを食べた気を感じさせて、精神的なケアをしていくことが出来ると思った。

【参考文献】
驚きの味覚体験~ミラクルフルーツとギムネマ~(植物を通じて味覚のしくみを理解する) 島村光治



Cさん 

 ギムネマという植物について、私は何も知らず「噛むと甘味を感じられなくなる」と聞いた時も半信半疑であった。いざ噛んで舌に擦り付けてみると、苦みのある野菜を噛んでいるようで、ギムネマ自体の苦みはさほど感じなかった。しかし、チョコレートを食してみると甘味が完全に感じなくなって、苦みだけを感じる泥のようになり、砂糖も無味の砂になってしまった。
 以前コロナウイルスが猛威を振るい始めた頃、症状の一つに味覚障害があった。当時は味覚を感じにくくなることについてさほど気にも留めなかったが、今回疑似的に味覚障害を体験して、味を感じられなくなるのはこんなにも辛いことを知ってしまった。人間の三大欲求に食欲があるが、それは単に腹が満たされればいいというものではなく、味が感じられないというだけで食欲が薄くなるので、おいしいと感じて初めて欲が満たされるのだと今回の体験でわかった。
 味覚誘導物質であるミラクリンが、糖尿病や肥満への対処法の一つとして定着するのは良い未来だと思うが、収穫が安定しないことでかなり先の話になりそうである。しかし今後物質の人工合成が気軽に取れるようになった時、かなり革新的な技術になると思う。 舌の味覚地図は十年ほど前に習っていたが、それが間違いだったとは知らなかったので、今回知ることができてよかったと思う。昔は舌先で甘味をより感じられていると信じていて、菓子を食べる時も舌先を上手く使って食べようとしたりしていたのが、無駄とわかって今後しなくても良くなるのがスッキリしたし、嬉しかった。  
 過去に、狂牛病問題で米国産牛肉に輸入規制がかかっていたが、輸入再開に賛同するか否かのアンケートでは、約六割の人が反対し、輸入が再開された場合には食べたくないと答えた人も約六割いたそうだ。人間は扁桃体が発達しているので、他の動物と違い感情によって食べるか食べないかが左右される。私も食品偽装問題が起きた場合はその系列店での食事は控えるだろうし、食肉のプリオン病事件が起きた際は、しばらく該当の肉を食すのは控えるだろう。いかにおいしい料理であろうと、見た目が良くないと食べたくないという人もいるだろうし、私は焼き肉のホルモンが好きでよく食べるが、私の友達はブヨブヨとした見た目が気持ち悪いと言って食べない。見た目が悪いと食べる前から拒絶反応がでてしまう。それらを考えると、食事において「情報」がかなり重要であると身に染みてわかった。
 授業にて紹介されていた本来は酸味が強く甘味がないが、ミラクルフルーツを食べたときに甘く感じるお菓子はどこに売っているのか気になった。軽く調べてはみたが出てこず、市場には出回っていないのか調べ方の問題なのかわからなかった。もし売っているなら、買って食べてみたいと思う。調べてもあまり出てこないというのも、まだミラクルフルーツが一般化していない影響かとも思った。 今回驚いたのは、帰宅後ギムネマとミラクルフルーツについて、母親に話したところ既に知っていたことである。テレビで見て知ったそうだ。島村さんの出演番組のどれかを見ていただろう。持ち帰ってきたタブレットを母親に見せたとき、「本物は初めて見た」と言われたので、今度母親と一緒にタブレットを食べて、味覚の変化を感じてもらおうと思った。



Dさん 

 今回の講義を聞き、味蕾の特徴や役割がわかった。 味蕾とは、味が判別される部分で味が電気刺激として脳に伝わり味が認識される。味蕾には甘味を感じるもの、苦味を感じるもの、塩味を感じるもの、酸味を感じるものといったそれぞれの役割があり、一つの味蕾に対して一つの役割がある。しかし辛味は体性感覚であり、神経を刺激し痛みとして脳に伝わるため、味蕾で伝わるわけではない。味蕾は舌だけでなく喉にも存在しており、大人の人間の味蕾の数は大体6000~9000個ある。味蕾は私たち人間以外も持っていて、味蕾の数はそれぞれ異なっている。例えば、牛は約25,000個、ウサギは約17,000個、ナマズは約200,000個と人間よりはるかに多いことがわかる。その理由として、牛やウサギは草食動物のため、草に含まれている毒物などを判断するために味蕾が多くなっている。ナマズは目がよくないため、食べ物を味蕾で判断しやすいように多くなっている。それに加え、ナマズの味蕾は体の表面にも味蕾がある。これは、水中に敵や物が入ってきたときに察知するためであることがわかった。このように、味蕾には味を感じるだけでなく、生命維持のためにも役立っていることを知った、味覚がなくなるということは生命を維持していく中でとても危険なことだと思い、味覚はとても大切なのだと感じた。
  味覚の大切さは、味覚の体験からも感じた。今回の体験は、ギムネマとミラクルフルーツを使い味覚の変化を体験した。ギムネマとミラクルフルーツは味覚修飾物質と呼ばれる味受容体に働き、一時的に味覚を変える物質を含んでいる味覚修飾植物である。味覚修飾物質には、甘味阻害物質と甘味誘導物質がある。ギムネマは甘味阻害物質で、甘味を感じる味蕾をふさぐことで甘味を感じられなくする物質である。今回の体験では砂糖とチョコレートを使用した。ギムネマを舌全体にこすりつけるようにして噛んだ後、砂糖とチョコレートを食べると砂糖は味がしなくなり、チョコレートは苦みが際立っていた。ミラクルフルーツは甘味誘導物質で、すっぱいものを甘く感じさせるものである。今回の体験で実際にミラクルフルーツを食べ、その後にレモン果汁の入ったヨーグルトとグレープフルーツジュースを飲んだ結果、酸っぱさを全く感じなくなるわけではなかったが、普通より甘く感じられた。この体験から私が感じたことは、味覚の感じ方が違うと食べ物への印象も大きく変わるということだ。これは特にギムネマで感じた。
 私は甘いものが好きなので、砂糖をそのまま食べても、甘くておいしいと感じていたが、ギムネマを食べてから砂糖を舐めると、甘みがなくなりただ味のない砂のようなものを食べているようで、あまりおいしいとは言えなかった。チョコレートも今回使用したものはミルクチョコレートなので本来甘いはずだが、甘さがなくなり、苦みが残った。普段甘くておいしいと感じるものが、甘みを感じられなくなるだけで不快感を覚えるのだなと思い、味覚は人が心地よく食事するうえで大切なことだと感じた。  私は、ミラクルフルーツの講義と体験を通してミラクルフルーツが糖尿病患者や、肥満の人に使用すれば、症状の緩和や予防などにも役立つのではないかと考える。これは、島村先生の講義や資料に取り上げられていたが、講義でこのことを聞き、確かにミラクルフルーツのような甘味誘導物質が糖尿病や肥満の予防などに役に立つなと思った。私が理学療法を学んでいく中で糖尿病や肥満は食生活の乱れが原因であることを学んだ。日々の食事で高カロリーなものや、糖分が高いものを食べている人にミラクルフルーツを食べてもらえば、酸っぱいものでも甘く感じるため、カロリーや糖分抑えた食事ができる。そうすることで糖尿病や肥満を予防できるのではないかと考える。さらに、糖尿病患者は過度に糖分をとることができないため、ミラクルフルーツを食べることで、甘くないものであっても甘いと感じ、幸福感を感じられるため、「甘いものを食べたいのに食べられない」という患者の負の感情をなくすことができると考える。このように、ミラクルフルーツなどの味覚修飾物質は、病気の面だけでなく、精神的な面でも患者や人を助けることができると思う。今後、もっと味覚修飾物質が多くの人に伝わり医療の現場で使われ、患者が少しでも楽な気持ちで病気と向き合えるといいなと感じた。  
 今回の講義で、味がわからなければ本当はおいしいはずなのに、おいしく感じられなく、気分も下がってしまう。このように味覚は人の感情にも大きくかかわるということを知り、味覚は人が生きていくうえで精神的にもとても大切なことだということを学んだ。味覚について知ることは人を気持ちの面でも支えることができる。特に医療従事者の人は患者のケアのためにも重要だと感じた。

【参考文献】
驚きの味覚体験~ミラクルフルーツとギムネマ~(植物を通じて味覚のしくみを理解する) 島村光治



Eさん 

 私は、味覚について考えたことがなかったため、この講義を聞くことにとても興味を持った。まず、ギムネマとミラクルフルーツという言葉を知らなかったため、味を変えることができると聞いて最初は「ほんとなのかな」と疑っていた。しかし、甘かったはずのチョコレートがギムネマのせいで、味がなくなっていたことに驚いた。人間の味を感じる仕組みには、味蕾というものがあり、舌全体に7割、残りの3割は上顎、喉に味蕾が存在することを初めて聞いた。特に気になったのは、赤ちゃんの味蕾が多いことだ。赤ちゃんは、舌が小さいから少ないと思っていた。だけど、吐き出したりするのは、自分の身を守るため味蕾センサーが反応していて、栄養を摂るために舌全体や軟口蓋まで豊富に感受性を高くしているから、味蕾が多いということを知った。大人になっていくにつれ、自分で分かるようになるから、味蕾が少なくなっていく。また、ハエは手に味蕾があることを知った。毛穴から水に溶かして手で危ないものなのかを判断する。蝶や蛇も、毒などを判断し、食べられるものなのかを判断して生きていることを知って、すごいと思った。人間も動物も味蕾があり、味蕾で味を区別して美味しいと感じている。
 私は先月に動物園に行ってコアラを見たときになんでずっと気絶しているのか分らなかったけど、睡眠時間が20時間だと聞いて驚いた。だから、コアラが起きている時間はとても貴重なのだと知った。
 ミラクルフルーツなどの味覚修飾植物を使うことによって、より沢山の人が意識的に捉えさせることができると考える。既知の食品の味覚を再認識させ、また、未知の食品に対しても学習や経験から味覚を実際に言葉で表現させることにより、味覚認識の能力が向上すると思う。
 私は、美味しいものを食べることが趣味だから、もし味覚がなくなったら、どうなっちゃうのだろうと思った。味覚が感じられないと食べることも飲み込むことも不快に感じ、腐った食べ物や毒を持つ食べ物の味が分からないと、生命にとってとても危険である。また、味が分からないと、食欲がなくなり、栄養不足になってしまう可能性がある。味付けが濃くても気づかず、塩分や糖分を取りすぎて健康に影響が及ぶ。だから、味覚について知ることは大事なことである。味覚障害にならないためには、生活習慣を見直し、体内に亜鉛の量を増やしたり、加工食品に頼りすぎたりしないことである。 今回の講義での実践が、食生活を意識するきっかけとなり、自己の食生活の見直しや改善策の提案につながることが期待できると思った。

【参考文献】
・味覚修飾植物を用いた味覚教育の実践事例 https://www.ed.ehime-u.ac.jp/~kiyou/2015/pdf/11.pdf
・なぜ人間は味覚を感じるの? 名古屋学芸大学 管理栄養学部https://nutrition.nuas.ac.jp/tips/000034.html



Fさん 

 講義の中で、動物によって味蕾の数や存在する場所が異なることを初めて知った。植物には、毒を持つものが多いため、草食動物は、味蕾で毒ではないかを感じ取っている。肉食動物は毒のある動物は初めから獲物として捕らえないため、味蕾の必要性が少なく、味蕾の数は少ないと分かった。また、もっとも驚いたことは、ナマズの味蕾は体表にもあること、ハエや蝶の味蕾は手にもあることである。ナマズは敵か獲物かを体表から感じ取るために体表に味蕾があり、ハエや蝶は、止まったものが食べられるか、毒が無いかを味蕾によって感じ取っている。今まで味蕾は、単に味を感じるだけの働きを持つと思っていたが、動物を危険から守るためにとても重要な働きをしていると学んだ。味蕾の話の中で、赤ちゃんの味蕾の数が12000個ととても多いことを知った。生まれたばかりの赤ちゃんは、何の経験も知識も無いため、危険なものかどうかが分からない。そこから、なんでもまずは口の中に含み、大人よりも多い味蕾によって、より危険を感じ取りやすくなっており、命を守っているのかと納得した。  
 私は、コーヒーの苦味が苦手である。そのため、苦味に興味を持った。苦味は毒として頭に入っており、少しの苦味成分であっても苦いと反応するが、安全であることを経験、学習し、おいしいと感じるようになると知った。しかし、現在でも私はコーヒーの苦味が苦手である。人が好き嫌いを直すためには、コーヒーは美味しくないものだという考え方を変え、飲めるようになりたいと思い行動することが大切だと学んだ。しかし私は、コーヒーを美味しそうだと思ったことも、飲みたいと思ったことも無いのである。そのため、コーヒーを飲んで、安全だと確認した経験が無いため、今でも苦手なのだと考えられる。  
 味蕾が様々な味を判断し、脳に味の違いを伝達する。味蕾と味成分は、甘味、酸味などそれぞれ決まった形でできており、味蕾と味成分の形がぴったりとはまったときに味が判断される。ここで、なぜミラクルフルーツやギムネマを食べると、味が変化するのか疑問が生まれてくる。ミラクルフルーツで、すっぱいものが甘く感じたのは、ミラクルフルーツに含まれるミラクリンが甘味を受け取る味蕾の上に付き、酸性である酸味がそのミラクリンと結合することで甘味を受け取る味蕾にぴったりとはまる。1)それを味蕾は甘味成分がはまったと認識し脳に刺激が伝わり、すっぱいものを食べても甘いと感じると知った。ギムネマは、葉に含まれるギムネマ酸が甘味を受け取る味蕾に可逆的に結合していることで、甘味成分が結合することを遮っているため、甘いと感じなくなると分かった。2)今回の講義で味覚変化の実験を行い、人の味覚がたった一枚の葉や小さなタブレットに影響されたことにとても驚いたがこのような過程があったと知り、納得した。  
 私の叔母は、糖尿病であるため、甘いものは体に良くないからと悲しそうに制限しているのを見ることがある。また、甘いものを好きな時に食べることが出来ないのは、大きなストレスになると考えられる。そのような糖尿病の人にミラクルフルーツを使用し、糖質を取ることなく食べたいという欲求を満たしたり、ストレスを抑えたり出来ると聞いた時、そのような使い方があるならば、叔母に教えたいと思った。また、苦味抑制物質を使用することで薬の味が嫌いな人に薬を飲んでもらうことも出来ると知った。こんなにも医療の現場で役立つすごい物ならば、この先、もっと積極的に医療の現場に味覚修飾物質や味覚修飾植物を導入するべきだと思った。  
 私は、今後理学療法士になり、医療の現場に出た時に食の制限や薬のことで困っている人に、味覚修飾物質や味覚修飾植物を提案し、身体的にも精神的にも寄り添えるようになりたいと感じた。

【参考文献】
1)酸っぱいものを甘くするミラクリンの不思議を分子レベルで解き明かす (u-tokyo.ac.jp)
2)井元敏明:「生体の糖受容と植物配糖体ギムネマ酸」_pdf (jst.go.jp)



Gさん 

 味の感じる仕組みについて、今までの生理学などの講義で学んできていたので知っていたが、味蕾の数は動物によって違うことやヒトの味蕾の数も想像以上あり驚いた。私は、味蕾の数は数百個くらいではないかと思っていたが、6,000個以上もあると知り正直最初は、そんなにもいるのかなと感じていた。講義を聴いていく中で、草食動物は味蕾が多いと知った。味蕾は味を感知するだけでなく、味以外にも毒などを感知するのに役立つと知り、味蕾が無ければ野生の動物などが生き延びるのは難しいのではないかと感じた。もし、味蕾が無ければ、ヒトやその他の動物も味を感じられないし、今の自分が味のしない物を食べて生きると考えると、少し怖く感じた。また、普段何気なく飲んでいる、炭酸飲料のスカッとする爽快感は、味蕾があるからだと知らなかった。しかし、味蕾が舌だけでなく軟口蓋や咽頭蓋にも存在しているため、炭酸飲料が喉を通るときにスカッとした爽快感を感じるのであると聴き納得できた。  
 人が、食べたり飲んだりしたときに美味しいと感じるのは、味覚を含める五感が働いている事は知っていた。しかし、食欲に一番影響するのが視覚であるとは思っていなかった。嗅覚が一番影響すると考えていたが、SNSで見たりする中で、美味しそうと感じるご飯は、彩があったり、盛り付けが奇麗であったりよく考えてみると、視覚の影響を受けやすいことが分かった。これは、五感が全て機能している人はそうであっても、目の不自由な人であれば嗅覚が頼りになるのではないかと感じた。味覚は、舌だけでなく聴覚、視覚、嗅覚、触覚があることで成り立っていることが分かった。  
 味覚修飾植物は、医療現場で使用されているように、ダイエットのサプリメントなどに広く使用されることが良いと考える。メタボリックシンドロームや肥満気味の人は世界中に沢山おり、特に生活習慣病が原因となっている。既に使用されているかもしれないが、食前に味覚修飾植物のサプリメントをなめることで、ダイエット食でも美味しく思い、逆に普段食べている物があまり美味しくないと思う。前者では薄い味や量でも満足に感じ、後者では普段食べている量よりも一時的に減らすことができると考える。その結果、メタボリックシンドロームや肥満気味の人を減らすことが出来ると予想する。しかし、このサプリメントが一般のドラッグストアで販売されるようになると、痩せている人の中でもっと痩せたいと感じている人が使用し、体重減少をし過ぎることが懸念される。それにより、肥満気味よりも痩せ気味の人が増えていく可能性がある。さらに、味覚がそれほど大切であるということは、あまり知られていないと感じる。当たり前のように食べて飲んでいろいろな味を感じているが、今回の講義で味覚体験をし、砂糖をなめても味が甘くなく、砂を食べているような少し嫌な感じがした。味覚が無ければ、砂糖や砂のように見た目は違うものであっても、同じに感じるほど味を感じないことを、体験できる人が少ないと思う。もし、味覚がなくなった場合、砂糖が他の毒のある粉であったりしても気付かないであろう。味覚が無ければ、知識の浅い赤ちゃんと同じである。味覚は、味を知る以外に自分自身を守るために大切であると感じた。  
 個人的に、今回の講義で味覚体験をして、最初は、ギムネマを舌にこすりつけて食べてからミルクチョコレートがビターになることや、饅頭が塩味の味がすることは予想できた。しかし、ミラクルフルーツを舌にこすりつけて食べて、グレープフルーツやレモンが甘く感じると信じていなかった。砂糖を食べたときは砂を食べている触感で、少し嫌ではあったが、ミルクチョコレートがビターに感じることに関しては、食べているときの罪悪感が消えるので少しいいなと思った。グレープフルーツが甘くなって、オレンジジュースのような味がしたとき驚いた。ミラクルフルーツの存在を元々知らなかったこともあるが、舐めたときに、苦さが強かったのに甘くなったので少し興味が湧いた。また、ミラクルフルーツは、酸っぱいものや苦いものを甘く感じることができるが、甘いものを食べたらもっと甘くなるのか試してみたくなった。また、聴覚や視覚、味覚などの障害を持っている人もいる中で、五感がすべてそろっている私は幸せだと思った。目で見て匂いを嗅いで、口の中に入れて咀嚼する。この一連の流れは、一見普通であるが何一つかけてはならない存在であると感じた。  
 今回、生理学実習で「驚きの味覚体験」について講義をして頂いた島村光治先生に深く感謝申し上げます。今回の体験をこれからの学習に活かしていきます。

【参考文献】
驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜(植物を通じて味覚のしくみを理解する) 島村先生配布資料



Hさん 

 1.興味を持ったこと 
 今回の講義で、味覚のメカニズムや味覚修飾物質について、ギムネマとミラクルフルーツを実際に食べて実験することで、より詳しく味覚について学ぶことができた。動物の味蕾の数の違いや、成長過程における人間の味蕾の発達、日本人と外国人の味の感じ方の違いなど様々な事柄に興味を持った。この中でも私が特に興味を持ったことは、扁桃体の役割についてである。  動物は、水溶液となった物質が味蕾を通過し、刺激が視床下部へ行くことで物質の毒の有無や味を判断する。私たち人間の味蕾も同じ仕組みだが、加えて扁桃体で物質の価値を判断することができる。扁桃体は大脳皮質の辺緑葉(帯状回、海馬傍回、海馬など)と共に構成される辺緑系に属しており、視床下部と共に本能行動、情報行動の発現に関与している。1)人間は食べたことのない物質でも、食べた経験のある人からの話やその物質の評判などの事前の情報を得ている場合、扁桃体でその物質の価値を判断し、おいしいかどうかを見極めている。

2.味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性  
 今回の講義を聴いて、私は味覚修飾植物について初めて知ったが、味覚修飾植物は今後の医療において対象者のQOLの向上に貢献した治療や予防として普及していくのではないかと考えた。近年、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病患者や味覚障害の患者が増加している。これらの病気の原因として普段の食生活における栄養不足や栄養の偏りが挙げられる。その治療や予防として、味覚修飾植物の活用が期待される。味覚修飾植物のはたらきによって味が変換された物質をおいしく食べることで、対象者に精神的苦痛を与えることなく治療をすることができる。また、これらの病気の予防やダイエットなどの食生活の改善にも活用できると考える。  また、適切な味覚の知識を持っていると、今後生活習慣病や味覚障害の患者と接する際、その患者の今までの食生活を考察しながら治療を進めることができるため、味覚について知ることは重要だと考える。

3. 感想  
 今回の講義を通して、味覚について詳しく学ぶことができた。講義を受ける前は、味蕾の数や場所は動物ごとにあまり違いがないと思っていたが、今回の講義を通して、それぞれの動物が生き延びるために数や場所の異なる味蕾を持っているということが分かり、味覚の奥深さを知った。また、味覚は幼少期の食生活に基づいており、成長するにつれて味蕾が発達し味覚の基礎が成り立つということを学び、人間の成長には味蕾など細部の器官の発達も必要不可欠であると感じた。

【参考文献】
1)岡田隆夫 鈴木敦子 長岡正載 著. 標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 生理学. 医学書院. p49



Ⅰさん 

 私は今回の講義を受けるまでミラクルフルーツというものを聞いたことがなかった。この植物は酸味を甘味に変えるという摩訶不思議なフルーツだが、アフリカに植生しており、いまだ日本ではあまり広まっていない。
 今回の講義での目的としてミラクルフルーツやギムネマといった植物を用いた味覚体験を通じて味覚について理解することだった。また味覚体験や味覚のメカニズムを知るほかに人と動物の味覚の違いや味覚障害についてなどにも触れ、より味覚というものの深い理解を行っていった。
 味覚実験をする際、味覚とはどのように感じているのかを学んだ。味覚のメカニズムとして舌や軟口蓋、のどに存在する味蕾によって脳に情報を送り、この送られた情報を味覚として脳が処理する。つまり人の感じる味とは食べた物質で絶対に決まるわけではなく、味蕾によって送られる情報によって決まるということだ。また味蕾は甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つ味覚をそれぞれ別々に感じ取っており、ヒトを含めた各動物によって感じる味覚の数や味蕾の数が異なると学んだ。今回、講義で猫は甘味を感じる味蕾を持っていないということを知った。そして猫が甘味を感じない理由として猫が糖質を代謝することが苦手とするからだと考えられている。たしかに普段見る猫は肉類を好んで食べているし、甘味のある蜜や糖分を好んで食べている姿は見かけない。また猫は苦味に対して特に敏感である。これは腐ったものや毒などから自身の体を守るためだと考えられているためである。これらから猫などの動物の味覚は大昔からの食生活や生存戦略が大きくかかわっており、生活様式に対応して味蕾の構成や割合が変わってくるのだと理解した。
 ミラクルフルーツによって酸味が甘味に変わり、ギムネマによる甘味を感じなくなった体験を通して、味覚修飾植物の機能性や有用性を体感した。これら味覚修飾植物を食事に取り入れることで、糖尿病などの患者も糖分を取らずとも甘味を感じることができることができ、食生活の改善以外にも本来の疾患の治療にも良い側面を得る期待が持てると感じた。しかしこれら味覚修飾植物は世間に知られておらず、他分野と比べると研究が世間に認知されていない。現在の日本では生活習慣病の患者数が増加しており、食に対する関心が高まっていると考えられる。今後の味覚修飾植物はそんな社会のニーズに応えることができ、より世間に認知される機会が増加することが考えられる。また味覚について知ることで味覚修飾植物の有用性や味覚に関する研究などの理解につながると考えられる。
 今回、ミラクルフルーツやギムネマといった修飾植物が味覚にどのような影響を与えるかを学んだが、情報のあふれる現代においてもミラクルフルーツやギムネマのような特殊な作用を持った植物があると初めて知った。またそれら植物は知識を駆使し、医療に活用できないかという考えはとても画期的なものだなと感じた。既存の知識やモノばかりにとらわれず、世界などへの広い視野を持ち根気強く探求することで難解な問題に対してでも新たな解決策につながるのかなと感じた。

【参考文献】
1)日下部裕子 和田有史:味わいの認知科学―舌の先から脳の向こうまで―.東京.勁草書房出版.2011.p23~28



Jさん 

 講義を通して、味覚が存在する理由や違い、味覚修飾植物がどのような仕組みで味を変化させているのかを具体的に学べた。特に講義では3つのことを学んだ。
 1つ目は、動物や人にとって味覚がどのような役割を担っているのかについてだ。味覚は口に入れる物が自分たちに必要かどうかを見極めるための大切な感覚であり、味蕾の数や場所によって生物の食事や生態について知ることができると学んだ。また、味覚の役割の話は、大変興味深かったものだった。なぜなら私は今まで味覚が味を感じ取り脳に信号を送る感覚という認識しか持っていなかった。そのため、なぜ味覚が甘味や塩味などを感じるのか、人の味覚が他の動物とどのような違いを持っているかなど考えたことがなかった。ゆえに人間の幼少期に味蕾細胞が多い理由や動物によって味蕾の箇所が違うことは、私にとって大変興味深い内容であった。  
 2つ目は、人にとっておいしさはどういったものかということだ。おいしさは4つにわけることができ、おいしいは時や場所、文化、情報などが複合的に組み合わさりおいしいと感じることができると学びました。私はおいしさに関して、講義を受けるまで考えたことがあまりなかった。そのため、講義の通しておいしさは科学的説明ができる物であることが、衝撃的で今までなんとなくおいしいと感じていた食事にはしっかりとした理由があることがわかりました。私は料理をする際は、深く考えることなく味付けを行って失敗するので、講義での学びを生かして、食材や環境によってどういった調理や味付けを行うことで、おいしいを作ることができるのかを知ることで、普段の食事の質を上げることにも繋がりまた、料理をする際に何に気負付ければよいのかを考えることができる。  
 3つ目は、味覚修飾植物がどのような物な仕組みで味を変化させているのかについてだ。私は講義で初めて味覚修飾植物どういったものであるかということ、どのような仕組みで味を変わるのかを学んだ。講義で味覚修飾植物が、糖尿病患者や肥満解消のために研究されていることを知り、私は味覚修飾植物が今後砂糖や甘味料だけでなく、人工甘味料と組み合わせて肥満予防や生活習慣病改善に役立つことになると考えた。現在、人工甘味料は砂糖の代替品として、肥満予防や生活習慣病改善に役立つ可能性があることから、カロリー低減製品に使われている。しかし、人工甘味料はいやな後味が残る、発がん性の疑いがある、強い甘さにより甘味を感じ取ることが鈍くなるなどが考えられている。味覚修飾植物と人工甘味料を組み合わせて使うことにより、人工甘味料が少ない量であっても甘味を感じることができるようになり、人工甘味料の強い甘さによる問題や発がん性のリスクなどを抑えることができ、糖尿病患者や肥満解消により近づくことができるのではないかと考える。
 講義を通して、味覚がどういった役割を担っており人と動物ではどのような違いがあるのか、今までよくわからずにいたおいしいとは何なのか、味覚修飾植物がどういった仕組みで味を変化させて、今後どういった展開をしていくのかを学ぶことができました。また、味覚について学ぶことで将来、理学療法士になった際に患者がどういった生活をしてきたか、今の状態はどうなのかなどの患者を知るための手掛かりとなり、患者の治療方針や会話のきっかけとなり信頼関係を築く際に役に立つと考えられる。



Kさん 

 今回の講義を受けて、私は味覚に関する新しい知識が増え、人間やその他の動物がそれぞれ味覚を感じることの重要性、そして味覚修飾植物の応用の重要性を感じることができた。私は味覚に関する知識として、食べ物が唾液と混じって水溶液となり乳頭に取り込まれて、味蕾で味が判別されることは知っていたが今回の講義で初めて知り、驚きやより興味を持った知識も多くあった。
 まず私が興味を持った知識は、人間よりもウサギや牛の方が味蕾の数が多いことである。私は最初、ウサギや牛が味蕾を多く持つことの必要性をあまり感じなかった。より味覚に敏感になることでどのようなメリットがあるのか考えてみたが、草食動物であるウサギや牛は自然に生えている草を食べる際に、誤って毒を持つ植物を食べることを防ぐために味蕾を多く持っていると聞いて納得した。この話を聞き、私は自宅で飼っている犬は味蕾が多いのか気になり調べた。すると犬は味蕾が約2000個しかなく、人間に比べて味覚に対する感受性が低いことが分かった。なぜ犬は味蕾が少ないのか。詳しくは分からないが、私は玉ねぎやチョコレートなどで引き起こされる中毒症状が関係しているのではと考えた。
 ほかにも印象に残っている話がある。それは五感のなかで視覚が一番おいしさに関係しているという話である。私の最初のイメージでは、味覚が一番おいしさに関係していて、その次に嗅覚が関係しているのではないかと思っていた。普段から私たち人間が料理をする際、盛り付けに対して当たり前のように気にかけているが、これは私たちが食事をよりおいしく食べるための知恵であるということが今回の講義で学んだ。今までの私は、食事をする上で見栄えというものをあまり重視しておらず、盛り付けにも気を遣わずに適当に行っていましたが、よりおいしい食事をとるためにも盛り付けへ気を遣ういい機会になった。
 その他さまざまな味覚に対する知識を知りましたが、私が特に興味を持ったのは味覚修飾植物の存在である。今回の実習で使用したギムネマやミラクルフルーツを含め、私は味覚を変えてしまう植物の存在を知らなかった。実際に実習で使用して、本当に甘みを感じなくなり、すっぱいものが甘く感じたので、衝撃を受けた。講義後に私の家族にもミラクルフルーツを使用してもらい、味覚の変化を感じてもらったが、私と同じように衝撃を受けていた。しかし、なぜ味覚をわざわざ変えてしまうものがここまで注目されているのか、私は分からなかった。甘さを感じることでおいしいものを甘みの感じないおいしくないものに変える必要性を感じなかったからである。今回の講義を受けて味覚修飾植物が今後、医療現場で利用される可能性があることを聞き、味覚修飾植物のこれからの必要性を感じた。現在の医療における糖尿病患者に対する献立や食事メニューを調べて見てみるとだんだんと改善されているが、健常者に比べて気にすることがいくつかある。こういった人たちは低カロリーで安全な甘味剤を必要としている。こういったときに今後利用されてくるのが味覚修飾植物となってくるかもしれない。そう考えると味覚修飾植物の今後の重要性がより感じられるようになった。まだ考えられる課題はあるが今後の味覚修飾植物の活躍に期待できる。
 今回、味覚に関する講義を受けて私は味覚に対する興味の向上、そしてこれからの医療における味覚修飾植物の重要性を感じながら楽しく実習を受けることができた。また講義を行ってくださった島村先生に感謝いたします。

【参考文献】
【獣医執筆】犬の味覚は5つ!美味しいと感じるものや人間との違いを解説 | INUNAVI(いぬなび) (plan-b.co.jp)




Lさん 

 今回の講義はとても面白かった。まず、チョコと砂糖を食べた後にギムネマを食べて、砂糖、チョコを食べてみることから始まった。おかしなことにギムネマを食べると一気においしさがなくなった。砂糖は味がしないシャリシャリした砂みたいになり、チョコはビターなチョコに変わった。今までこのような不思議な体験をしたことがなかったので驚いた。次に味蕾の数はいろいろな動物、人間では赤ちゃんと大人で変わると話された。赤ちゃんの味蕾の数は大人の約二倍の12000個あることを知った。これはなぜかというと赤ちゃんは大人に比べ全く知識がなく、なんでも口に入れてこれはいいか悪いかを判断している。つまり、赤ちゃんの味覚を敏感にしておくことで自分の命を守っているといえる。草食動物も同じで、毒があるかどうかを判断している。それに対して肉食動物は毒のあるようなものを食べないので味蕾はそこまで必要がないということを知り驚いた。
 五感の中で一番食欲に関わるのはどれか。自分は絶対に嗅覚だと思っていたけれど、視覚が一番であった。これは青色の食材を赤色の食材を想像したり、盛り付けがきれいなもの、汚いものを想像したりしてみると赤色で盛り付けが整っている方がおいしそうに見えることが分かる。
 食べ物がおいしくなる、好き嫌いの判断がどのように変わるのかというのについての話について興味を持った。好き嫌いの判別は主に三つある。一つは第一印象である。昔に一度食べた物が不味いという印象があれば嫌いになる。私もトマトが嫌いで昔に食べたトマトがあまりおいしくなかったからだったので共感できた。苦味抑制物質などを用いれば子供は第一印象が良くなると思うので、嫌いなものが減っていくのではないかと考えた。二つ目は雰囲気である。雰囲気が楽しいとご飯もおいしくなるということで、この言葉は聞いたことがあったが本当なのだと驚いた。将来家庭を持つことがあったら、このことを思い出してご飯の時間を楽しくするように工夫したいと思った。三つめは経験である。その食べ物を食べて戻したことがあるや、気分が悪くなったことがあるという経験などで、これは私が胃腸風邪になった時カレーをいっぱい食べて気分が悪くなったことがあり、これも共感できた。
 今回実験したミラクルフルーツの仕組みは味蕾にある甘味の鍵穴にミラクリンがくっつく。しかしくっつくだけで、ぴったりはまるわけではないのでミラクルフルーツを食べるだけでは甘味は感じずに、すっぱいものを食べることでミラクリンと酸味がくっついて甘味を感じるようになっている。ギムネマの仕組みは甘味の鍵穴を完全にふさぐというようになっている。これによって甘味を完全に感じなくなるので、授業の初めに食べたチョコや砂糖が全く甘く感じなくなることも納得がいくし、しっかりと舌や上あごに擦り付けないと意味がないことも分かる。
 このような味覚修飾物質、植物には糖尿病の患者さんが甘いものを控えないといけないというときに食べてからすっぱいものを食べたり、飲んだりすることで摂取してはいけないものを摂らずに、甘味を感じられ心理的ストレスを減らせたりするのは画期的だと思った。また薬を飲みたくないという患者に対して苦味抑制物質を食べさせてから飲めばスムーズにいくのですごい物質だと思った。このような使い方があるのであればもっと研究を進め、制限されてしまう患者さんを救ってあげることが今後必要になってくるのではないかと感じた。
 私は今回得た知識をPTになった時、患者さんにこのような制限をされている方がいらっしゃったら教えていき、身体機能のみでなく心理状態もよりよくしていきたいと思った。

【参考文献】
 味覚修飾物質とは?~ギムネマ、ミラクリン等の味覚修飾物質の例~ | 味覚ステーション (mikakukyokai.net)




Mさん 

 はじめに島村光治先生の講義を聞く前と聞いた後では食、並びに味覚に対しての意識が高まったように感じたことを記述したい。今回のギムネマを食べる体験で甘みを感じないという現象が実際に自分の身に起こった。それにより自身が考えていたよりも食事を娯楽に感じていたことを認識した。私は間食をあまり摂らない方で1日2食の時が多いなど食に対して頓着がないと自分では思っていただけに、甘みがなくなった際の物足りなさを感じた事に驚いた。ミラクルフルーツのタブレットでは体験で飲んだレモンの汁や昼食で食べた梅干しなどで甘みを感じることが出来た。ミラクルフルーツのような味に影響を及ぼすものがあることは知っていたがここまで明確に変化があるものだとは思わなかった。  
 私がこの講義の中で最も興味をもったのが、動物にとっての味覚の項目だ。味蕾の数や体についている位置により味覚の活用方法が異なる点に注意をひかれた。ナマズの味蕾が全身に分布していてとても数が多く、えさや外敵を探るために活用しているという話がとても印象に残っている。私が想像していた味覚にすぐれている動物は体が大きなライオンなどであったのだが、ナマズの方が優れているとは思ってもいなかった。だが講義でライオンは味覚で毒物を判断する必要がないなどの納得することができる理由を知ったことで味蕾の数と分布で生物の生態を考察することの面白さを感じた。そして私は家で猫を飼っているため講義内の猫が甘みを感じないという話が身近に感じ気になった。この事実から猫は糖分を分解する能力があまりなく接種する優先度が低いのかなと感じた。このような考察を実際にしてみることで生物の生態と味覚という今まであまり関わりがなさそうだと思っていた情報が繋げられることを体験出来た。
 講義内と配布資料から味覚修飾物質により糖尿病の方や肥満の方が、少ない糖分で甘みを感じることにより生活習慣の改善に繋がるという活用方法があることを知った。今まではそのような疾患にかかった場合には我慢をすれば良いだろうと考えていたが、それは私が食べたい時にそういった甘味なものを食べることができる状況であったから言えたことだと考えが改められた。近年では糖尿病の患者数の増加は緩やかになってきたが依然として増加傾向であるのに変わりはない。¹)そのような状況があるため今回の講義内で体験したミラクルフルーツのタブレットの需要は十分にあるように感じた。それに加え今回、島村光治先生の味覚の講義は特別な機会として設けて頂けたが、ミラクルフルーツのタブレットの認知度の増加、一般への普及が進めば今回行った体験が小、中学校等の授業で取り上げられるようになるかもしれない。そうなれば、今よりも味覚についての理解が大衆に得られるようになり、味覚に興味をもつ人が増えると考えた。それによりこの分野に携わる人が増えさらなる発展に繋がるように思う。
 今回の講義で味覚に影響を及ぼすことの出来る味覚修飾物質の存在を知るとともに、その効果を体験することが出来た。普段、味覚について考えるといったことがないため、このような機会はとても新鮮であった。味覚について知ることは食の発展だけでなく生物の生態を知る上でも重要な意義があると感じた。

【参考文献】
1)厚生労働省.健康日本21(第二次)最終評価報告書.2022 000998790.pdf (mhlw.go.jp)




Nさん 

 舌には乳頭があり、乳頭の中に味蕾があって、これが味を感じるセンサーである。水溶液でないと乳頭には取り込まれないため、味を感じるには食べ物を水に溶かす必要がある。だから甘柿や渋柿を食べた時、甘柿だと甘味の成分だけ水に溶けて甘味を感じ、渋柿だと苦味だけ水に溶けて苦味を感じる。味の判別は、食べ物の成分を鍵に、味蕾を鍵穴に例えることができる。鍵が専用の鍵穴にしか埋まらないように、甘味の成分は、甘味の成分を感じる専用の味蕾に取り込まれることで電気信号が脳に伝わり甘味を感じる。味蕾は舌全体にあるため、昔使われていた味覚地図は間違っている。味蕾は喉にもある。だから炭酸水を飲んだ時、喉でスカッと感じることができる。また上顎にも味蕾がある。だから入れ歯になって、味が感じにくくなるといったことが起こるため、歯を大事にしないといけない。
 動物によって味蕾の数が変わったり、舌以外の部位にあったりする。草食動物であれば、草を食べる時にその中にあるかもしれない毒に敏感でないといけないから味蕾の数は多い。ハエであれば味蕾が手にあり、手で触って毒でないか確認をしている。ハエがよく手を洗っている仕草を見せるのは、人間で言う歯磨きをしているからだ。
 また動物によっておいしいと感じるものも変わる。分かりやすいのはコアラだ。他の動物にとっては毒であるユーカリを主食にすることで身を守っている。人が感じる味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つだ。辛味は、味蕾ではなく神経が刺激されることで感じるため、体性感覚であるから味覚には含まれない。感度は、苦味や酸味は高く、甘味やうま味の感度は低い。苦味や酸味の感度が高いのは、毒が口に入ったらすぐに吐き出すためだろう。甘味やうま味が低くなっているのは、おいしくて満足し食べなくなってエネルギー不足になることを防ぐためではないかと思った。ここで味蕾の数の話に戻るが、人間で、大人は味蕾の数が6000~9000個であるのに対して、赤ちゃんは約1万2000個あり、赤ちゃんの方が多い。これは、赤ちゃんはなんでも口の中に入れるため、毒なものを入れた時にすぐに吐き出して身を守らなければいけないからだ。だから、おもちゃなどに苦味をわざとつけるといった工夫は行われている。それに対して大人はもう知識があり判断ができるから味蕾に頼る必要がないため、味蕾が少ない。
 好き嫌いのメカニズムは3つだ。1つ目は第一印象だ。嫌いなものは、初めてそれを食べた時に、苦かったりまずかったりでそれは嫌いともう脳に記憶されているからだ。2つ目は雰囲気だ。簡単な例はバーベキューだ。言ってしまえば手抜き料理であるのに、自然や楽しい雰囲気からおいしいと感じるのだ。逆に子供が食事中に叱られて、その時食べていたものが嫌いになるということもあり得るから食事中に叱るのはよくない。3つ目は経験だ。アレルギーが出た経験があると、嫌いになってしまう。だが大人になって好き嫌いが多いのは困る。頭の中の考え方を変え、本人が直そうと思うことで直していける。人は経験と学習で全てが毒でないと知っていけるからだ。
 五感の中で1番おいしさを感じるのは視覚だ。だから盛り付けが大事なのである。盛り付けが下手だとおいしそうに思わないのだ。飲食店でハンバーグが鉄板で出てきたりするのはこれが理由だ。おいしさで言うと、人間は扁桃体が発達しているため、情報によって判断する部分もある。行列のできている店とできていない店であったら、行列のできている店の方がおいしそうだと判断して並ぶのである。他にも、人にとっておいしさとは、生理的欲求に基づくおいしさや、文化に合致したおいしさ、薬理学的なおいしさがある。生理的欲求とは、例は運動後に糖分不足でスポーツドリンクが飲みたくなることだ。文化に合致したおいしさはおふくろの味がイメージしやすい。薬理学的なおいしさと言うのは、油や出汁のおいしさが当てはまり、ファストフードやポテチがおいしくて食べてしまうことをいう。しかし、おいしいからと言って、加工食品ばかり食べていると、それらには亜鉛が含まれてないだけでなく、添加物によって亜鉛が体内から追い出されるため、亜鉛不足になり、味覚障害になる可能性があるから、気をつけなければならない。味覚の話をしてきたが、世界には味覚修飾物質というものがある。これは、食べ物の味自体は変えずに舌にイタズラをして一時的に味覚を変えるというものだ。例としてミラクルフルーツやギムネマといったものがある。これらは味覚修飾植物と呼ばれる。ミラクルフルーツは、舌の甘味を感じる鍵穴にミラクリンという糖タンパク質が埋まり、そこに酸味がくるとミラクリンとくっつき甘味を感じるというものだ。つまり酸っぱいものを甘く感じさせるのだ。ギムネマは、葉に含まれるギムネマ酸が甘味の鍵穴を塞いでしまう。だから甘いものを食べても甘味を感じることができなくなる。味覚修飾植物は社会的に役立つといえる。
 近年、糖尿病患者の増加や肥満が社会問題となっている。これらの人らに、ミラクルフルーツを使えば、糖分は取らずに甘味を感じ、幸せを感じてもらうことができる。他にもアレルギーで糖分を取れない人にこのミラクルフルーツで、酸味で甘味を感じてもらったり、モデルやアスリートといった人らで糖質制限している人にも有効利用できたりするのではないかと考える。よって、味覚修飾植物は未来での活躍に期待できる、今後の研究の進歩が楽しみなものであると分かった。




Oさん 

 私は講義を通じて初めて、ミラクルフルーツとギムネマを知った。ギムネマを食べた後、チョコレートと砂糖を食べてみると本当に甘く無く感じて驚いた。これには味蕾が深く関わっていることが分かった。味蕾には、甘さを感じるものや苦みを感じるものなど沢山ある。渋柿と甘柿で成分自体は同じなのに味の感じ方が違うのは、渋柿は水分である唾液と苦み成分が速やかに溶けることで苦みを感じ、甘柿は甘みを感じたままの見込めるため甘く感じることが分かった。また、味蕾の多い人が赤ちゃんであることも初めて知った。私は講義中に挙げられたようなソムリエや料理人に味蕾が多いものだと思っていた。しかし、ソムリエや料理人の味蕾は私たちと同じであり、私たちに比べて脳での処理能力が優れていることが分かった。赤ちゃんには味蕾が12000個ほどある。赤ちゃんに味蕾が多いのは、口に入れたものが何なのか、自分にとって害があるかどうかの判断を味蕾に任せているためであることが分かった。確かに、赤ちゃんが床に落ちているものやおもちゃをなんでも口に入れてしまう。この行動には、そういった意図があったのだと納得した。また、こうした赤ちゃんの味蕾の働きを生かして企業などが開発したゲーム機や人形などにまずく感じる成分をわざと塗っているのがすごく感心した。ナマズなどの動物に味蕾が多いのは目が悪いからである。普段から暗いところで生活しているため、味蕾を発達させることで敵から逃げたり、餌を食べたりしていることが分かった。
 味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることが重要になるのは、味覚を利用して病気を治療するのに役立つと考えられるからである。講義中にあったように、糖尿病の患者に対して、甘いものを制限するのは患者にとってストレスになることがある。こういった人に対して、役立つのが味覚修飾物質である。これは、食べ物の味を変えるのではなく舌にイタズラをして一時的に味覚を変える物質である。そのため、甘いものを控えなければならない人に甘いものを食べなくても甘さを感じてもらうのに、ミラクルフルーツなどが役に立つ。また、薬を飲む高齢者に対しては苦味抑制物質が役に立つ。高齢者が薬を飲むとき粉薬である場合が多い。これは、薬を飲みこむときに粒状であると飲み込みにくいためである。しかし粉である場合、苦みを感じてしまう。その時に役立つのが苦味抑制物質であり、薬の味を変えることができなくても一時的に味覚を変えることで苦みを感じにくくなる。このように味覚修飾物質や味覚について知ることで、病気の治療に生かせることが分かる。
 私が講義を通じて興味を持ったのは、日本人と海外の人とのうま味の感じ方の違いである。これには領土の大きさが関係しており日本では主に軟水、海外では硬水といったように水の違いがある。軟水である場合、素材の味を生かすことに適しており、硬水である場合、カルシウムなどが多く含まれている。うま味を感じやすいのは軟水であり、紅茶などに合うのは硬水である。このように国によっても、味の感じ方に違いが出るのは不思議だと感じた。私自身、辛い物が好きなので辛味も人にとっての味覚に入っていると思ったが、体性感覚という神経を刺激して起こるものであることを知って驚いた。

【参考文献】
・苦味だけを選択的に抑制するリン脂質、桂木 能久、 https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/35/7/35_7_491/_pdf/-char/ja