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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2018/05/07に実施した名古屋短期大学 保育科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回この驚きの味覚体験の講義を受講して私は人間と動物などでは味覚の感じ方や味覚に対するそもそもの概念が違うということに興味を持った。人間も動物も食事をとる目的は生きていくためという共通点があるが、人間は様々な味を楽しむ。食事を楽しむということもする。人間の味覚は甘味や塩味、酸味、苦み、旨味など様々な味に対する捉え方がある。最近ではカルシウム味や脂味という味覚が出てきているということを講義で知った。カルシウム味について、カルシウムは通常、苦味、酸味、塩味が複雑に絡み合った味だと認識されており、アメリカのモネル化学感覚研究所によれば、カルシウムの味覚である可能性があるらしい。マウスを使った実験によれば、カルシウム不足のマウスはカルシウムに対する食欲を示すことが分かった。また、体の他の場所にあるカルシウムセンターの一部が、舌の上にもあるようなのだ。脂味について、人に脂を含む飲料と含まない飲料を飲んでもらい、脂の有無を区別させた結果、その区別が可能であったそうだ。ハンバーガー店のハンバーガーの脂味に私たちはつられているということが例に上がった時、私たちは脂味に対して反応しているのだと実感することが出来た。この2つの味覚に対してまだ他の味覚と区別がはっきりとは出来ていないらしいが今後も注目していきたいと思った。このように人間はさまざまな味覚を感じ自分の好みによって食べ物を選択したりしている。また、人間は様々な情報(SNSでの投稿や、テレビでの食レポなど)によって美味しいか変わったりもするのである。それに対し動物などは例えばコアラのように他の動物には毒のあるユーカリが美味しいと感じるといった生きていく上で役に立つものが美味しいといった概念なのである。蛇は食べるものを丸飲みするため味蕾は2つしかなかったり、ハエは手に味蕾があり、手で美味しいものを見つけ出し、ハエ特有の毛づくろいのような動きは味がよくわかるように掃除している動きであるなど、味覚を感じるのも口だけではないというのだ。このように人間と動物や虫では味覚に対し大きな違いがあるということがこの講義を通し分かった。
 味覚修飾植物の今後の展開について、私は講義でも言っていた通り医療現場で活躍していってほしいと考えた。病気により、糖質を控えなければいけない方にとってミラクルフルーツは食事に対しストレスを抱かなくなるものになると思う。糖質を控えなければならない病気の代表ともいえる糖尿病は元々インスリンの分泌量が少ない方もかかってしまう病気である。そのため、甘い食べ物を食べたくても今まで病気のせいで食べられなかったという方もいると思う。食事は人間にとって生きていく上で大切なものであり、何よりも楽しみであるのだ。そのためこのように病気で苦しむ方に、ミラクルフルーツを用いることで、
 食事に対するストレスを改善し、ストレスで招いてしまう病気なども防ぐことが出来るのではないかと考えた。
 私は、この講義を高校時代に受講したことがあるがまた改めて味覚の面白さ、不思議さを感じることが出来た。1枚の葉っぱを舌にこすりつけただけで甘味が消えること、すっぱいものがミラクルフルーツを舌にこすりつけただけで甘くなったりと、次々と不思議な体験ができ、とても充実した講義であった。また私は保育の道へ進みこの講義をただ単に受けるのではなく、保育士の目線から学ぶことも出来た。近年日本食が減り、味付けの濃い食べ物が増え、食への関心が減っているのが事実である。食に触れ合うことはやはり生きていく上で大切なことであり、生きていくための力になると思う。そのため私はこの経験を活かし、保育士として子どもに食の大切さ、味覚を感じることの重要さを様々な体験から子どもたちに伝えていけるようになりたいと思った。

■参考文献
・味博士の研究:https://aissy.co.jp/ajihakase/blog/archives/6750



Bさん 

 私は今回の「驚き味覚体験」で初めてミラクルフルーツとギムネマを知った。実際に味の変化を体験し、面白いと感じると共に子どもはもっと様々な反応をしたり、楽しむことが出来るなと思った。体験をすることでより分かりやすくなり理解が深まった。
 食べ物の成分が水溶液になり、それが乳頭、味蕾の順に届けられ取り込まれることによって味が分かるということを学んだ。どうして味が分かるのか、どのようにして味を判断しているのかを考えたことがなかったためとても勉強になった。また、食べ物を食べてから味がするまでは一瞬なので味蕾まで届けられ取り込まれるまでの速さに驚いた。
 味蕾の数は全ての生き物が同じ数あるわけではないということを学んだ。なまずは濁った水の中に生息し食べるものが安全かどうか目で見分けがつかないため、味蕾が200,000個もあるということ、同じ人間でも赤ちゃんは考えて判断することが出来ず、口に入れたときに安全かどうか本能的に判断出来るように味蕾が約12,000個あるなど味蕾の数の違いには理由があり、同じ動物でも生きる環境や特徴、生きる力によってそれぞれの動物が対応していてすごいなと感じると共に不思議だなとも感じた。
 まんじゅうに塩を入れて甘さを引き立てるなど、味蕾の特徴を活かした調理方法も面白いなと感じた。また、辛い食べ物を食べるときに乳製品と一緒に食べるなどなぜそうするのか考えて食べたことがなかったが、味蕾が関係していて意味があってのことだということを知ることが出来た。他に、入れ歯をすると味がしにくいのは味蕾が入れ歯によって封鎖されるからという話を聞いて、歯を大切にすることは食べ物をおいしく食べるためにも大切なのだと知り、なぜ子どもの頃から歯を大切にするよう言われてきたのかとても納得した。
 生きていく上で、必要な栄養のある食べ物をおいしいと感じると学び、人それぞれの嫌いな食べ物はその人にとって必要のない栄養なのかなと疑問に思ったが、扁桃体による価値判断が関わってくるということ知った。テレビなどからの情報や今までの経験によって好き嫌いが決まってしまうので子ども時代の食生活はとても重要だと思った。そのため保育者の役割も大きいと感じた。私は大学1年生の夏休みにオーストラリア実習に参加し、食事は国籍や性別関係なく皆で楽しく食べることを1番大切にしていると学び、日本の保育園や幼稚園のように残さず食べるという考えはなくとても印象に残ったのを覚えている。私は子どもが食べることを好きになるように楽しい雰囲気を作っていきたいと思う。
 日本の水は軟水であるため、素材の味を活かした料理が多く日本人はうま味を自然と感じられているということを知った。うま味を自然と感じられる環境にあることはとても幸せなことだと思った。今回「驚きの味覚体験」で体験したり学んだことを子どもたちや周りの友達に教えてあげたいと思った。子どもに教える際は分かりやすいように、そして楽しく学ぶことが出来るように工夫していきたい。



Cさん 

 この特別講義を通して、味を感じられることのありがたさに気づいた。今まで20年間「どうして人は味の違いを感じられるのだろうか。」という疑問を一度も持たなかった。当たり前のことだから不思議に思わなかったのだ。だが、当たり前のことだからこそ知ると、誰かに教えたくなるくらい人間の体のメカニズムのすごさに驚きが隠せなくなった。今回学んだことの中から、以下の文では、保育で活かせられることを3つ述べていく。
 1つ目は、好き嫌いは、食事をする時の雰囲気も影響することが科学的に認められたことを学んだ。確かに雰囲気によって味が変わるということは、自分の経験でもよくある。身近なことで言えば、家族全員で揃って食べる時と学校の帰りが遅くなって一人で夜ごはんを食べる時では、前者の方がおいしく感じるし、楽しい時間である。後者は、さみしさのあまり早く食べ終わってしまうことが多い。島村先生が例に出されていた、BBQも大変納得ができた。お肉を炭で焼いて食べているだけで普段の料理の方が手を込んでいるはずなのに、いつもよりおいしく感じる。このことを保育では、給食の時間のクラス全体の雰囲気作りで保育者として意識していきたいと考える。「好き嫌いをしてはいけません。」「時間内に食べるために、お友達と話さない。」なんていう、時間を意識した時間ではなく、みんなと食べることが楽しいと感じられるゆったりした時間であることが大切である。
 2つ目は、味を感じられているのは、味蕾があるおかげだと学んだ。そして、味蕾は年齢によって異なり、赤ちゃんのほうが大人より多いことを知った。経験と学習により、味覚が安定してくることを知って、子どもがピーマンやコーヒーなどの苦い食べ物を嫌う理由が分かった。嫌うというより味が合わないと言い換えた方がいいのかもしれない。このことを知った上で、子どもには無理に食べさせる必要がないはないが、保育者のちょっとした工夫で食べてみようと思ってくれるように働きかけることはできると思った。例えば、保育者自身がおいしそうに食べている様子を見せることも子どもに良い影響を与えられると考える。このことは、一つ目の雰囲気作りでも言えることである。
 3つ目は、味覚修飾植物であるミラクルフルーツとギムネマの味覚体験をして、同じ食べ物が、ある植物を食べるという1つの行為だけで味が変わるというドラえもんの世界のようなことが現実の世界であり得ることなのだと率直に感動した。この体験は、一生忘れないと思う。このことから、子どもの時代に、食に関する思い出に残る、印象に残る体験を多く経験させたいと考える。自分の保育園時代を思い出すと、お餅つきぐらいしか食育の行事を思い出せない。もっともっと食育の行事を積極的に取り入れていきたいと思う。その際、保育者が一方的に教え込んだり、代表の子どもだけが体験したりするものではなく、子ども一人ひとりが主体的に学べるような行事を行うことを常に意識して考えていくことが大切である。驚きの味覚体験もぜひ行い、子ども達と驚きを共感したい。味覚修飾植物は、今後、益々求められる時代が来ると考えられる。なぜなら、こんなおもしろい体験は他にあまりないからだ。そして、糖尿病患者にとっても、あまい食べ物を食べていないのに、食べたという満足感が味わえ、精神が安定するからだ。もっと簡単にミラクルフルーツが手に届く時代が来ることを私は、期待している。
 母に今日の学びや味覚のメカニズムを話すと、とても興味津々になって聞いてくれた。味覚について知ることで、今までより食べることに対する気持ちの持ち方が高くなった。もっと味わって食べようと思ったり、おいしいって思った時には、思いっきり「おいしい〜!!」と相手に伝えたりしていきたいと思う。さらに、この学びを、家族だけに留まらず、他大学の友達や保護者の方等多くの人に伝えていくだけでも、味覚に関しての興味が広がっていくだろう。興味が広がれば、食育の大切さにも気づき、現代問題となっている6つの“こしょく”の改善にもつながっていくのではないかと思う。
 本日は、貴重なお休みの日にも関わらず、講義をして下さり誠にありがとうございました。今日学んだこと、感じたこと大いに活かして、子どもに食の楽しさ、毎日温かいご飯が食べられることのありがたさを伝えていける保育者になります!!また、どこかで島村先生の講義を受講できる機会があることを待ち望んでいます。



Dさん 

 今回の味覚の講義で私は、動物によって味の感じ方が違うという事を初めて知り、驚きました。味の感じ方の違いはなぜ起こるかというと、味蕾という舌のセンサーがキーポイントでした。それぞれの動物が自分たちの必要性に応じて味蕾の数が異なります。例えば、なまずは目が悪く、見た目で毒のある食べ物かどうかを判断することが出来ないので味蕾の数が多いとか、肉食獣は毒のない食べ物しか食べないので味蕾の数が少ないなどの理由でした。そこで、人間は人間でも大人と赤ちゃんで味蕾の数が違うという事も学びました。赤ちゃんの味蕾の数が多いことを利用して、おもちゃにも工夫がされていると講義で知ることが出来ました。それは、リカちゃん人形の靴です。リカちゃんの靴は小さいので、子どもが誤って飲み込んでしまわないように、苦くしてあるという工夫でした。その話を聞き、犬も赤ちゃんの時噛み癖を防止するために、家具などの噛んではいけないものに苦い薬を塗っていたことを思い出しました。では、なぜ動物は苦みが嫌いなのか、その理由は苦みのもつ役割からでした。動物は、毒物を苦く感じるようにできているのです。産まれたときからその感覚が備わっている動物はすごいなと感心しました。
 しかし、毒ではないけれど食べなくてはいけない苦いものもあると思います。例えば薬です。私は小さいとき苦い薬があまり好きではありませんでした。そのような子どもは多いと思います。なので、薬を飲みやすくするゼリーなども売られています。しかし、そのようなゼリーには香料や甘味料など人工的な甘みで味を消しているものも多くある。そこで、講義で聞いた味覚修飾植物であるミラクルフルーツが活躍していくのではないかと私は思いました。ミラクルフルーツは人工的な物質ではなく植物なので安全で安心です。そして薬そのものの味を変えるのではなく舌にいたずらをし、一時的に味覚を変えてくれます。実際に講義の最後にミラクルフルーツを食べてみるとミラクルフルーツを食べる前にはとても酸っぱかったレモンの果汁が違う飲み物かと思うくらいに甘かったのです。私は、普段柑橘類があまり好きではなかったけれど、そのレモンの果汁はぜんぶ飲み切ることができました。味覚が変わるとこんなにも体に取り入れるものが変わってくるのだと分かりました。おいしいと思えば様々な栄養素を取り入れることが出来るのです。人にとってのおいしさとは見た目や、鉄板のまま持ってくるステーキ屋さんのように音や香りなど五感を使うことで感じることができるとも学びました。なので、保育の現場でごはんを盛り付ける場面があれば食べたくなるようにきれいに盛り付けたり、ごはんっておいしい、食べるって楽しいということが子どもに分かってもらえるように心がけていきたいと思いました。
 そして、味覚障害になってしまう若者が増えているという事も知りました。私はまだ味覚障害になったことはないけれど、味覚障害になってしまう原因の一つでもある加工食品に頼りすぎた生活は私も当てはまってしまいそうなので、これから意識してバランスの良い食生活を心がけようと思いました。また、今後大人になっていく子どもたちにも健康的に食事を楽しむためにも、バランスの良い食事が大切だという事を伝えていける保育者になりたいです。そのうえで、島村先生の講義はとても分かりやすく面白かったので、参考にしていけたらいいなと思いました。



Eさん 

 私が一番驚いた事は、年齢や動物によって味蕾の数が違うということです。うさぎや牛などの草食動物は、草を食べた時に毒が含まれているのか知るために、人間よりも多くの味蕾が含まれており、これは、スーパーでしか野菜を買わなかったり、毒が含まれている草を知るには図鑑という手段があったりする人間には必要の無い能力だと分かりました。また、乳児の味蕾の数は約12000個であり、苦みや酸味を避けようとするのは、苦みは毒のシグナルであり、酸味は腐っている物のシグナルであることがわかりました。乳児が母乳を飲みたがらない時があるそうですが、母親の食の変化を敏感に感じているからなのではないかと思いました。そのため、産後でも食生活に気を付け、乳児が健康に育つため、しっかりと母乳を飲むことが出来るように、乳児に優しい物を食べることが大切だと考え、将来自分が子どもを授かった時にも忘れずにいたいと思いました。
 また、味蕾は顎にもあり、入れ歯を付けると味覚が弱くなるのは、味蕾の接地面が少なくなるためだとわかりました。食は生き物にとってとても大切なことだと思うので、歳をとっても楽しく美味しく食事ができるように、歯を大切にしていきたいと思います。
 ギムネマの実験では、ギムネマが甘みを感じる部分に蓋をすることで甘みを感じなくなるということがわかりました。大好きなチョコレートも、カカオ75%くらいに感じ、砂糖も粉薬のような不快な味になりました。障がいの中で、視覚障害、聴覚障害、知覚障害などはよく聞きますし、不自由な生活が想像されますが、今回味覚障害の体験をしてみて、味覚が無いということは、ただ栄養補給をするだけで、「美味しい」という感覚を知らず、周囲の人と美味しさを共感し合うことが出来ないという点でとても辛いことだと思いました。亜鉛を摂取しなければ味蕾はどんどん少なくなってしまうため、亜鉛を多く含む食材をたくさん食べなければいけないと思いました。特に、日本食には沢山の亜鉛が含まれていると分かったので、日本の伝統文化を引き継ぐこともでき、一石二鳥だと思いました。
 ミラクルフルーツの実験では、タブレットを口に含むと酸味の強い物が甘く感じるようになりました。私自身、家へ帰ると間食をしてしまう事が多いので、ダイエットをしたい人などがミラクルフルーツを使う事で、糖分を摂取せずに甘みを感じることが出来るし、糖尿病などで食事に制限がかけられている人も、ミラクルフルーツを使う事で、食事制限によるストレスが軽減されるのではないかと思いました。また、大人だけではなく、子どもにとっても、嫌いな食べ物がミラクルフルーツのおかげで食べられるようになるのではないかと思います。子どもの偏食には、無理やり食べさせられた記憶や、食べたことで体調が悪くなった記憶などがあると思うので、ミラクルフルーツを使う事で、嫌な記憶がだんだんと良い記憶や、嫌いなものでも食べられたという自信に繋がり、少しでも好き嫌いを克服出来る子どもが増えるといいと思います。
 今回の講義を通して、ギムネマやミラクルフルーツという植物の存在も知らなかった私は驚くことばかりでしたが、味覚を感じられない人生を想像し、自分の食生活を見直すことが出来ただけでなく、島村先生は学生時代からミラクルフルーツに興味を持ち、研究を重ねてこられたと聞き、一途に物事に向き合うという事の大切さを学ぶことも出来ました。ありがとうございました。



Fさん 

 私は今まで「味覚」についてほとんど興味をもったことがありませんでした。しかし、今回の島村先生の講義を受けたことで味覚ってとても興味深くて面白いと感じました。
 私は子どもの頃からピーマンをはじめゴーヤなどの苦い野菜が嫌いでした。しかし、最近になりピーマンの肉詰めを食べた際「あれ、おいしい。」と感じ、食べられるようになりました。大人になると味覚が変わるとよく言われていますが、それは色々な知識、情報が頭に入り、苦味が全て毒ではないことを経験することで苦味が美味しく感じるようになるからだということを知り、私の野菜嫌いもこの情報を知れたことで頭の中の考え方が変わりまた食べられるようになる野菜があるのかなと感じました。子どもは9歳から12歳で食生活が決まるということを学び、私は将来保育者として子どもたちと一緒に野菜を育てたりなど食にたくさん触れさせてあげたいと思いました。その中で食の楽しさを感じさせることができたらいいなと思います。「おいしい」という感情に一番影響があるのは視覚であると学び、たしかに、赤色などの暖色系は飲食店の看板によく使われており、逆に青色などの寒色系は見た目が美味しくなさそうで、食欲抑制する色だなと納得しました。テレビで紹介されていたら食べに行きたくなるというように、情報からの影響も大きくおいしさに関係しておりそれは扁桃体の働きであることも分かりました。
 味を感じる場所は舌全体だと思っていたがそれは違っていて、舌だけでなく上あごやのどにもある味蕾で甘い、酸っぱいなどの味が判別されその味の情報が電気信号で伝わるということを知り驚きました。そして、赤ちゃんには味蕾が人間の約2倍もあり、まだ見た目では判断ができず口の中にいれないと判断できないためだという理由だと知り納得しました。草食動物であるウサギやウシには赤ちゃんよりも多い味蕾があり、草の毒に気づけるようにという理由で、ナマズには体中に味蕾が存在し、ちょうちょには手に味蕾があるというようにその動物の生態に合わせて体は作られているのだという発見ができました。
 ギムネマで甘味がなくなり、砂糖は砂を食べているように感じ、チョコレートは粘土を食べているように感じたこと、ミラクルフルーツのタブレットで、そのままでは食べられなかった酸っぱいポッカレモンがけのヨーグルトが甘く感じておいしくたべることができたというように今まで経験したことのない体験に驚くとともに、味覚修飾植物の存在を初めて知りました。この仕組みを利用することで糖尿病患者を救うことは可能であると思いました。大量生産ができないなどたくさんの研究や開発が必要となりますが、近い将来、味覚修飾物質が少しでも多くの糖尿病患者や肥満の増加を防ぐことができるようになればいいなと思います。
 今回の講義をうけたことで、食生活を意識するきっかけとなりました。そして、これから自分の食生活を見直し、子どもたちにも食についての知識や食生活について少しでも伝えていくことができたらなと思います。とてもためになる素晴らしい講義をありがとうございました。

■参考文献
・講義でいただいた資料
「驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜植物を通じて味覚のしくみを理解する」



Gさん 

 私は以前テレビでミラクルフルーツを食べて、酸っぱいレモンを全然酸っぱくないと言っているのを見て、催眠術の類?本当かな?芸能人だし演技かな?という疑いの思いと、私もあの不思議な体験をしてみたいという思いがありましたが、その当時ミラクルフルーツがどこに売っているか、何物なのかよくわからず、それから月日が経過し、まさか自分が驚きの体験をすることができるとは、夢が叶った気分の特別講義でした。
 驚きの味覚体験のメカニズムと共に人が味を感じる仕組みや味蕾について、とても分かりやすく学ぶことができました。講義を受けるまでは、食べ物はただ舌にのせるだけで味がわかると思い込んでいたので、唾液と混じり水溶液になる過程が必要であることに驚きました。また、味蕾で味を感じるというのは以前聞いた事があったのですが、その味蕾が上あごや喉にもあることを知り、味蕾が舌の一か所だけではないことにも驚きましたが、入れ歯の例で納得できました。確かに、身近な人からも入れ歯で食事の味が落ちたと聞いた事があったので、純粋にこの知識その話をした時に欲しかったなと思いました。また、赤ちゃんの味蕾の数が多いのは何でも口に入れて確認し味蕾に頼る場面が多くあるから、草食動物の味蕾の数が多いのは、毒草に気が付くようになど、生き物それぞれで生きていく上で最適な形になっているということが理解できました。にわとりの味蕾の数が20ほどという話を聞き思い出しました。以前、朝の情報番組でピーマンが苦手な子どもが多い、動物もピーマンが苦手なのか?とういう様な企画で、ニワトリだけがもくもくとピーマンを食べていた映像を思い出しました。その時は、「へぇ〜」とさらっと流してしまったのですが、今日の講義と話がつながって気持がよかったです。
 そして、講義の中でも、経験と学習の意味においてのピーマンとコーヒーの例がとても分かりやすく、人に話したくなるトリビアのように感じたので早速帰宅して息子にわが知識のように披露しました。他にはライオンが獲物を食べる順番の意味、ギムネマで体感した甘味がなくなり砂糖が砂のように感じ、チョコレートが甘味のない泥や粘土のように感じたこと、ミラクルフルーツのタブレットにより、とても酸っぱいポッカレモンがけのヨーグルトがおいしく甘く感じ食べられたこと、ミラクルフルーツは実ができるまで7年かかること、リカちゃん人形の靴の秘密などを話しました。再び思い出し、息子に話すことで今日の体験や学びを深めることができました。
 この驚きの体験はエンターテイメント性だけではなく、低カロリーで安全な甘味剤が必要とされる糖尿病患者の生活習慣改善の一環に使用されたり、医療現場での活躍が期待されている。大人の私も楽しく興味を持つきっかけとなる講義でした。子どもたちがこの話を聞き、体験することができたら、食や味覚の夢や未来も広がり、発展していくのではないかと感じました。
 どの項目も説明がとても分かりやすく、味覚について多くの知識を得ることができました。これから保育現場で子どもたちが食に興味がもてるよう今日の経験をきっかけに正しい知識を持って子どもたちがわくわくする食の活動ができたらいいなと思います。自ら体験することで記憶に深く残る講義でした。これからも私のように感動の体験ができる人が増えますように。素敵な講義をありがとうございました。

■参考文献
・島村光治先生のホームページ
・講義でいただいた島村先生の資料
(驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜植物を通して味覚の仕組みを理解する)



Hさん 

 私は今回甘みを感じなくなるギムネマや酸っぱいものを甘く感じさせるミラクルフルーツと聞いて少しの変化を大袈裟に言っているのではと考えていました。しかし、ギムネマをかじりチョコレートを食べた時甘みは愚か食べた物がチョコレートかすら疑うほど甘みを感じなくなりとても衝撃でした。またミラクルフルーツを用いた錠剤を使いレモン入りヨーグルトを食べた時の甘さにも衝撃を受けました。
 そもそも何故小さな舌の上で多くの味覚を感じるのだろうと以前疑問を持ったことがあり、インターネットで調べた時には舌の上にはそれぞれの味覚を感じ取るエリアがあり、そこで甘味や苦味といった味を感じていると知りました。しかし私はチョコレートを食べた時には舌全体で甘味を感じるし、苦味や他の味もそれぞれ決まった場所でのみで感じているのか疑問に思いました。当時幼かった私は「私の舌は鈍いんだ。」と思い悲しくなったのを覚えています。ですが今回の講義で味蕾の存在を知り舌全体で味を感じていることに納得しました。それぞれの味と舌が鍵と鍵穴の関係になっていて、ハマった時に初めて味を感じることができると知りとても分かりやすく、将来子どもに聞かれた時にもイラストを用いて説明することが出来ると思いました。また味を感じているのは舌だけでなく、上顎や喉でも感じ取っていると知り驚きました。人は食べ物を胃に入れるギリギリまで味を楽しめる素晴らしい生き物だなと感じました。他の生き物の味蕾の数から生きるための栄養分として食べ物を摂取するライオン等には味蕾の数が少なく、草食動物は逆に毒に気付くために味蕾の数が多いこと、視界が悪いナマズは全身にある味蕾を使い周囲の状況を把握するといった各々が自然界で生き延びるために進化していることが分かりました。人の子どもも生まれた瞬間から自分に害があるものかどうか味から確認するために味蕾が多いと知り、生物は皆生きるために誰に教わるでもなく味という手段を用いて自分に害があるかどうか見極める力を持っているんだなと感じました。コアラには特に驚きました。なぜなら自分の身を守るために他の動物には毒であるユーカリを体内に取り込むことで他に秀でた武器がなくとも肉食獣から身を守っているからです。コアラもまた誰に教わるでもなく生まれた瞬間からユーカリを食べるべく味蕾をもって生まれたのだと知りました。
 自然界にいる多くの動物が草食動物と肉食動物に分かれるのに対し人間は雑食動物なのにも不思議に思いました。人間は何故肉食動物のより味蕾の数が多いのか。どうして味を楽しむべく味蕾の数が多いのか。それは人間が火を使うことで食物連鎖の頂点に立ち安全を確保したからではと考えました。生きるためだけに食べるのでは退屈だから、味を楽しむ余裕が生まれたのかと考えました。もし食物連鎖の頂点に立ったのが他の動物だったら。例えばライオンだったら今頃ライオンの味蕾の数は多くどの動物のこのパーツが美味しいとグルメになっていたのだろう。そう考えると味蕾を多く持つ種に生まれてよかったと思います。好きな食べ物があり、美味しいと感じることに感謝したいと思いました。
 講義では美味しいの定義とは何か、ということを学びました。私がケーキを食べて美味しいと感じるのは何故か。それは沢山勉強をすることで脳が糖分を欲した生理的欲求による美味しさなのか、小さい頃から食べたお店で買う文化的な美味しさなのか、その店が行列ができるほどの名店のケーキである情報的美味しさなのか、カロリーに比例する薬学的美味しさなのか。美味しいと感じるにも様々な理由があると知りました。また美味しいと考えるのは視覚からの情報が多いことにも驚きました。私は嗅覚による情報から美味しいと考えたのですが確かにマカロンタワーのような綺麗に盛り付けられた食べ物の方が美味しそうに見えます。しかし、よくテレビに映るような汚いけど行列が絶えないカレー屋さんに行き実際に並んで食べた時美味しいと感じたことを考えると見た目も重要ではあるが、行列ができる、といった他者評価による美味しさが強いのだと考えました。このことから将来保育者になった時苦手な食べ物がある時には沢山の人がその食べ物の美味しいところを伝えれば美味しいと感じるのではないかと考えました。またミラクルフルーツを用いた飴などを使い美味しいという印象を残すことで好き嫌いが減るのではと考えました。
 子ども以外にも私の親戚には糖尿病の人が多く甘いものを我慢している姿をよく目にするのでミラクルフルーツがもっと広く多くの人が身近に感じ使用できるようにすれば多くの糖尿病患者が砂糖を用いなくても甘いものを楽しめると思いました。



Iさん 

 私は今回の講義を受けて、「視覚が一番の調味料である」ということに興味を持ちました。講義を受けたその日、帰りにスーパーで刺身を2パック買って帰りました。そして、それぞれ「白い無地のお皿」と「深い紫のお皿」に盛り付け食卓に出してみました。いつも皿の色盛り付けかたにこだわる母親以外には、今回の実験については黙っておき食べてもらいました。白い皿の刺身はすぐになくなりました。逆に紫の皿の刺身は半分も無くなりませんでした。父親に関しては、目の前に置いてある紫の皿には一切手をつけず、遠方にある白い皿の方から取っていました。何気なく父親に目の前の皿から取らないのか理由を聞いてみると、「不味そうだから」と返答されました。この実験を通して、やはり視覚というものは味を楽しむことに必須なのだとわかりました。しかしそれと同時に色覚異常や盲目の人は、通常の人よりも味の感じ方が変わってくるのだろうかと疑問が生まれました。色が分からなかったら、口に入れるまで食べ物から得られる情報は形しかありません。色も形も分からなかったら、食べるまで自分で直接得る情報はありません。例えば、りんごを食べて「甘い」ということが分かっても、りんごの皮の色を見てそれが「熟しているから」だということはわかりません。色覚異常の方は、食べた味そのものが情報です。しかし、その人にとってはそれが当たり前の事だから通常の人との比較はできないのかと思いました。
 アレルギーや、糖質制限のある人にとってミラクルフルーツは食事を楽しくさせてくれるものだと思います。糖尿病などを患っている人にとって甘いものは厳禁ですが、ミラクルフルーツを使う事で、何でもというようにはいかないと思いますが、今まで以上に甘いものを口にする事ができると思います。この先、研究を重ねていく事で、ミラクルフルーツのように辛味や酸味を楽しむ事の出来るものが出てくるのではないかと思います。そうする事で多くの人の味覚の幅を広げていく事ができると思います。また、味覚について知る事で、食べ物を口にした時に「美味しい」「不味い」などといった簡単な感想だけでなく、その感想がどうして出てきたのか。例えば、「このお饅頭には甘い中に多少の塩気があり、甘すぎない日本人好みの味になっている。」といった事が理解できるように家庭や保育現場など、様々なところで取り組んでいけると、食事の楽しみかたが変わってくると思います。
 生き物の味蕾の数は生活環境で変わる。その言葉に私は「人間で良かった。」と思わされました。味蕾の数はナマズやウサギには到底敵いませんが、蛇のように味というものを無視して腹を満たすことに集中してしまうなんてせっかくの舌が勿体無いと感じました。コアラのように身の安全を守るためにユーカリの葉ばかり食べるなど、生きていく上で役に立つ食べ物ばかりにとらわれずに、様々なものが食べられることに感動しました。しかし、味覚が発達しすぎたばかりに、私のように肥満体型になってしまったと思うと悲しくなりました。この講義を受けたことによって、今後保育現場に立った時に、子供たちには食を楽しんでもらいたいと思いました。そのために、第一印象や、食事中の雰囲気、実際に食べるという体験を沢山してほしいなと思いました。好き嫌いは9〜12歳で決まるのなら、幼少期の好き嫌いの理由は味以外に問題があると思います。初めて見るもの、口にするものには特に気をつけて、子どもの食事のサポートをしていきたいと感じました。

島村のコメント
 人間は五感をフルに使っておいしさなどを判断していますが、視覚や嗅覚に不自由な方は、その分、他の五感の感覚で補っていると考えます。当然その分、誤った物を食べてしまうリスクも大きいわけですので、当たり前に五感で判断できていることに感謝する気持ちを忘れないでいてほしいと思います。



Jさん 

 今回、島村先生の講義を受けて、味覚や舌に関しての知識を知り、さらに味覚について学んでいきたいと思うきっかけになりました。
 私は舌に関して、ザラザラしていて味覚を感じることの出来る人間の体の一部としか認識していませんでした。しかし、今回の島村先生の講義を受け、舌には鍵という味と鍵穴という舌があり、鍵穴に鍵が入ることで、人間は甘い、苦い、酸っぱい、しょっぱいなどの味覚を感じることが出来るということを学びました。
 また、私が授業を聞いて面白いなと思ったことは、舌のセンサーである味蕾の数と生き物の関係です。味蕾の数と生き物の住んでいる場所がとても関係していることが興味深いと思いました。例えば、なまずが約20万もの味蕾を持っている理由は、目があまり良くないにも関わらず、住んでいる場所はとても濁っていて、周りが全く見えない川などで生活をしているので、味覚を使って自分に害がある食べ物なのか、それとも美味しく食べられる食べ物なのかを確認するためなのです。逆に、蛇の舌には、味蕾が約2、3個ほどしかありません。なぜ味蕾がそれほど少なくても、生きていられるかというと、蛇は、食べ物を丸呑みすることが多い為、甘いや苦いなどの味覚がほとんどいらないからなのです。
 その話を聞いた時に、他の生き物の特性や味覚などの関係もさらに知りたいと思いました。
 私が目指している保育士という職業は、常に子どもが周りにいる空間で仕事をします。私たちの舌にある味蕾の数よりも乳幼児や幼児などの舌にある味蕾の数がより多く存在しています。食に対して、私たちが考えもしない意見が出てくることもあると思います。そして、何よりも、大学での卒業論文のテーマがお味見当番という内容なので、子どもたちに食に関して、味や食感など聞く際には、より内容を深めて学んでいきたいと思いました。
 また、今回体験させていただいた、ギムネマやミラクルフルーツが医療(精神)の役に立つことが出来ると聞いた時、とても感動しました。医療というものは、薬を使うことで病気や風邪を治したり、手術をすることで、がん細胞を取り除き、傷口を塞いだり、寝たきりの生活から元の生活に戻るためにリハビリをすることがほとんどの治療法だと考えていましたが、植物を使用することで、患者の精神を保つことが出来たり、患者に良い影響が出たり、医療法の一部の方法になることで、人の尊い命を救えるきっかけになる事はとても素晴らしい発見だと思いました。このギムネマやミラクルフルーツを発見し、育成する事で、社会や世界の進歩に繋がっていくと思いました。
 私は、今まで食に関して、美味しい、苦い、甘いなどの感想しか持っていませんでした。しかし、島村先生の講義を聞かせていただいて、味覚が変化することに関してとても驚いたことと同時に、疑問もうまれました。理由は、ギムネマを舌に染み込ませることで、味蕾の中の鍵穴(舌)にギムネマが埋まることで、本来の味がしなくなってしまうということは、その食べ物の本来の味を無くしてしまうということだと思います。なので、食べ物の本来の味を感じることの大切さも知ることができました。
 私は、ギムネマやミラクルフルーツに味覚を変えられる大発見と味覚というものがこれほど面白く、味覚だけでなく視覚、触覚など五感に関してもより学んでいきたいと思いました。そして、その学びを保育の中でも本来の食べ物の味とギムネマやミラクルフルーツなどで、変化した味を体験することで、子どもの食への関心を引き出せるような関わりをしていきたいと思いました。ギムネマやミラクルフルーツが新たな発見の第一歩になっていることと同時に、本来の味覚の大切さも今後多くの人たちが知れたらいいなと思いました。貴重な体験やお話をありがとうございました。

■参考文献
1.驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜植物を通じて味覚の仕組みを理解する
(講義で配布された島村先生の資料)
2.島村先生のホームページ



Kさん 

 私は今回、島村先生の味覚の授業を受けるまでは、食べ物に味があるのは当たり前で、味覚について考えたことはありませんでした。しかし、授業を受けて、一つの食べ物にも甘さや酸っぱさ、苦さなどの様々な成分を持っていることや、味蕾を通じて味覚を脳へ伝えるメカニズムなどを学び、味を感じるというおもしろさを実感しました。今回学んだことを活かして、将来保育者となったときに、大切にしていきたいと考えたことが三つあります。
 まず一つ目は、食事の時間は楽しく、あたたかな雰囲気をつくっていくことです。食べているときに怒られたり、いい気分でなかったりすると、その食材もおいしいと感じることができないという、好き嫌いのメカニズムを学びました。したがって、毎日の食事の時間を少しでも楽しみになれるように、事前にその日の献立についてクイズを出したり、どんな作り方なのかという話をしたりしていきたいと思いました。また食事の時間には、ただ楽しくお話をして食べるだけではなく、時には、外でシートを引いて食べたり、違う年齢の子どもと食べたりと、環境を変えていくことも食事を楽しむのに大切なことだと考えました。子どもたちに、たくさんの食べ物を好きになってもらい、たくさんの食べ物から栄養をとり、心も体も大きく成長していってほしいです。
 そして二つ目は、子どもにとって苦手な食べ物も、一緒に克服していきたいということです。人にとってのおいしさは、四種類に分類され、その中に情報に基づくおいしさがあることを学びました。したがって、まずは保育者や友達がおいしく食べている姿を見せたり、その食材についての絵本や紙芝居を利用したりして、おいしさを伝えていきたいです。また、視覚もおいしさを感じる中で、重要ということを学びました。子どもに給食を盛りつけたり、お弁当を作るような機会があれば、ただのせたり詰めたりするのではなく、食べやすく盛ったり、かわいらしく盛ったりと、子どもが食べたいと感じるような盛りつけをしていきたいです。このように、こどもが苦手な食べ物を克服するときには、一人で勇気を出して努力するのではなく、保育者や周りの友達の関わり方や環境から、克服しやすいよう一緒に努力していきたいと考えます。
 そして三つめは、味覚のおもしろさを伝えたいということです。今回体験した、ギムネマやミラクルフルーツの実験を子どもたちにも体験させたいと思いました。この実験をすることで、実際に私が感じたように、食べ物の素材の味や味覚の感じ方について考えることができたり、食べることに興味をもったりすることができると思ったからです。また味蕾の味の判別方法などの説明も鍵と鍵穴の関係で伝えていて、子どもたちにも分かりやすく伝えていけると思いました。そしてなによりも、実験という形で自分自身が体験して学べることが、思い出にも残り、味覚の素晴らしさを実感できるので、学んだことも忘れないと思いました。
 このように、私たちが毎日何気なくしていることにも、メカニズムがしっかりとあり、知らずに機能が働いていることにとても驚きました。そして、味覚の不思議や食について興味を持つことができ、これからの食について見直していこうと思いました。また、私も島村先生のように、子どもたちが一つ一つの食材を味わって楽しくおいしく食べていけるような、手助けをしていきたいと考えました。



Lさん 

 今回島村光治先生の講義を受けて一番感じたことは、味覚って面白いということでした。私は小学生の時、味覚についての自由研究をしたことがあり、味覚地図の存在を知っていましたが、島村先生のお話を聞き、味は舌全体の味蕾を通して脳に伝えられているということを知り、驚きと共に正しい知識を知ることができました。また、お饅頭に塩が入っている理由は、対局の味を入れることで主となる味を引き出すことができるからであるということについても、とても興味深く感じました。料理をする際はぜひその効果を意識してみようと思いました。そして、好き嫌いのメカニズムについても覚えておくことで、将来保育士になった際に役立つと感じました。好き嫌いは3つの条件で決まるため、昼食の時間や、おやつの時間は明るく楽しい雰囲気で、子ども達が食べ物や味、食育に興味が出るような工夫をしていかなければいけないということがわかりました。
 味覚修飾植物については、島村先生の講義を受けるまで聞いたことがありませんでした。実際に使用してみると、甘みを強く感じたり、逆に甘みを感じなくなったりと、舌はとても繊細に作られていて、同時に脳も簡単に騙されてしまうということがわかりました。しかし、味覚修飾植物を使うことで子ども達の好き嫌いをなくすことができるのではないかと思います。例えば、トマト嫌いの子にはミラクルフルーツを与えてから、食べてもらうことでトマトが甘く感じ、美味しいと思ってもらうことができると思いました。今後は、一般の人も簡単にギムネマやミラクルフルーツが手に入るようになってほしいと感じました。また、医療現場でも味覚修飾植物の使用が進められているそうなので、味覚修飾植物は更に世の中に普及していくと感じました。
 味覚について知ることは、食育についての興味も促すと思います。五感を使った、味覚についての楽しい遊びや、経験を子ども達にたくさんしてもらえるよう、私自身もこの講義で学んだことを更に発展させて学びを深めていかなければならないと感じました。例えば、みかんと醤油と海苔を同時に食べるといくらの味がするという話を聞いたことがありますが、食感、匂いなども味覚と密接に関わっていることを今回の講義で学んだので、ぜひいろいろな遊びを調べて、保育の現場で実践していけたらいいと思いました。
 最後に、今回の講義を受けて、もっと自分で食育について実践して経験を積んでいきたいと深く感じました。子ども達に何かを教えるとき、先生である自分が経験豊富でないと、子ども達に豊かな経験をさせることができないと思いました。インターネットや本などで、多くの味覚や食育についての知識を深め、実践していく機会を自分で作っていきたいと思います。

■参考文献
・驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜(講義で頂いた資料)
・ワールドビジネスサテライト土曜版(島村光治先生のホームページ)
http://www.taste-m.com/WBS20030125.htm



Mさん 

 今回の島村先生の講義を聞いて、食への興味が更に深まり、驚きと発見の連続でした。味蕾という言葉を初めて聞き、味蕾の数は、人間と動物とでは違うことを知りました。赤ちゃんは、味蕾の数が約12000個と多く、味に敏感なことが分かりました。味に敏感だからこそ、赤ちゃんの食事は薄味なのだと分かり、玩具を口の中に入れても苦みが分かり食べれるものではないことを判断できるのだと分かりました。動物の中には、味蕾の数が少ない動物がいることを知りました。例えばへびは2個、にわとりは20個。数が少なければどうやって味を感じて食べられる物を見極めたりしているのか疑問でしたが、触覚で分かるので味蕾はいらないことを知り驚きました。また、味蕾のある場所もそれぞれだと知りました。動物では、ちょうちょやはえは、手に味蕾があり、ちょうちょは、葉っぱに卵を産む時に味蕾がある手で毒かどうかの確認をしていることを知りました。なまずには、体中に味蕾があるからこそ暗くて見えないところでも皮膚などで毒なのかを確認していることを知りました。人間は、舌だけではなく、上あごや喉でも味を感じていることを学び、今までは、ただ飲み込んでいて気にもしていなかったのですが、これから食事をする時には、飲み込む時にも、どう味わうことが出来るのか試したいです。人間も動物も置かれた環境の中で生きていくために味蕾は、必要不可欠であると思いました。味覚には人間と動物で大きく違うことも学びました。人間の味覚には、甘味、塩味、酸味、苦味からできていることを学びました。私は、辛味も含まれているかと思っていましたが、辛味は味蕾を刺激しているのではなく、神経を刺激していることを知り驚きました。神経を刺激するとはどういうことか分からなかったのですが、例えとして、甘い物を手に塗っても変化はないが、辛い物を手に塗ったら熱くなると教えていただき納得しました。動物は、生きていく上で役に立つものがおいしいということを知り、自然の中で生きていく環境に置かれているからこそだと思いました。ライオンは、内臓と肝臓を食べ、最後に肉を食べることを知り驚きました。そして、食べられる生き物しか食べないことも知りました。
 人間にとってのおいしさや好き嫌いを決めるには、見た目や情報、雰囲気や経験が大きく関わっていることを学びました。見た目では、果物は熟れている色がおいしいものだと感じ、情報では、テレビ番組でおいしいと言われれば食べてみたいと思い、実際に食べておいしく感じ、雰囲気や経験では、おいしいと感じよく食べ慣れたものは長年好きになる味ですし、楽しい雰囲気で食べた食べ物は特別おいしいと感じる。まさにその通りだと話を聞いていて思いました。情報に基づくおいしさは、脳の扁桃体が味覚の処理に大きく影響を与えていることを知りました。そのことを学んだ時に振り返ってみると安全な食べ物の方を選んだり、健康に良い方を選んだりと無意識のうちに情報に頼って食べ物を選んでいたことを知り驚きました。子どものうちは好き嫌いが多いと感じます。だからこそ、保育者は、食事をするときの雰囲気を大切にすることが必要だと思いました。子どもたちが、みんなと食べると楽しい、おいしいと思ってもらえるような環境づくりをしていきたいと思いました。私自身、小さい頃からしいたけが嫌いで保育園の頃に給食でしいたけが出た時に食べれなくて残していたら先生に最後まできれいに食べようねと言われ、無理に食べたらやはり美味しくなくてその時の印象が残ってしまい今でも苦手です。保育者はきれいに食べてほしい、好き嫌いを無くしてほしいという思いが強く、無理に食べさせてしまうことがあると思います。しかし、その出来事をきっかけに美味しくないという印象がついてしまうと余計に食べれなくなってしまうので無理に食べさせることを毎回するということは子どもにとって保育者の食べれるようになってほしいという思いからは逆に遠ざかってしまうことを雰囲気や経験を大切にするところから学びました。大人になったら、味覚が変わり食べれることも多いと知り、無理に食べさすのもよくないと思いました。
 実際にギムネマやミラクルフルーツを食べ、味覚が変わる実験をして驚きの連続でした。ギムネマの実験では、チョコレートの甘い味がしていたはずなのにギムネマを食べた直後にチョコレートを食べると甘味を全く感じることが出来なくなりました。ギムネマが食べ物の味を消していると思っていましたがこれは、甘味を感じる部分をギムネマ酸が塞いでしまうので甘味を感じることが出来ない事を知り驚きました。この実験をしてもうひとつ発見したことは、味を感じることの出来るありがたみです。普段当たり前のようにおいしいと感じることができるので、味を感じることが出来ないという事がどういうことなのかを知ることができました。そして味覚障害についても理解することが出来ました。近年若者に多いことも知り、他人ごとではないと思いました。日本食には、多くの亜鉛が含まれていることを知り、日本食を見直す大切さに気付かされました。ミラクルフルーツの実験では、ポッカレモンを食べました。最初にポッカレモンを食べたときに酸っぱすぎてなめることしか出来ませんでしたが、ミラクルフルーツのタブレットを食べた後ポッカレモンを食べると、とても甘い味に変わっていて驚きました。ミラクルフルーツを食べるとミラクリンが甘味の鍵穴につきますが鍵の形が合わなくなるので酸味が来ることでミラクリンと酸味がくっつき同じ鍵になり甘味を感じることが出来る仕組みだと知ることが出来ました。そしてこのミラクルフルーツは、糖尿病患者に大きな希望を与えるものだと思いました。甘いものを食べたいと思っている患者さんは多いと思います。食べたいと思っていても糖分を控えないといけない、低カロリーの物しかたべてはいけない人たちにとってミラクルフルーツは甘味に変え満足できる味にしてくれる魔法の植物だと思いました。これらの実験をして、味覚修飾植物の様々な可能性を感じました。糖尿病患者だけではなく肥満の問題など甘いものを食べたいけど我慢してきた人たちにとって食べる事のできる喜びを感じることが出来るのではないかと思います。そのためには、多くの人にこの可能性、食への興味をもらう事から始め、更に多くの植物から様々な可能性が見つかっていけばよいと思います。
 今回の講義で食への関心が深まりました。味を感じることの出来るありがたみを知りました。また、子どもたちには食べる事の楽しさ、食への興味をもってもらえる保育環境を作っていきたいと思いました。
 本日はお忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました。

■参考文献
・講義で頂いた冊子



Nさん 

 今回この講義を通して初めて、ギムネマとミラクルフルーツというものを知った。それと同時に舌の奥深さについても理解することができた。日常生活においても、パイナップルやキウイを食べすぎると舌がピリピリとした状態になるがある。このことについては、ずっと気になっていたので以前調べた。私たちの舌はたんぱく質でコーティングされている。しかし、たんぱく質酵素が含まれるパイナップルやキウイなどを食べると、舌の表面を覆っていたたんぱく質の一部が分解され溶けてしまい、舌がむき出しに近い状態になる。それによって、舌が刺激に敏感になり、ピリピリするといった感覚を受けやすくなると書いてあった。この講義では、そんな日常生活で普段は何気なく感じていることを改めて考え直すことができる講義であった。例えば、軟水と硬水がどのようにできたかについてである。高校時代に飲み比べをする体験があったが、なぜ軟水と硬水が違うのかということは考えたことがなかった。それは国土の広さが関係しているということである。水は地下でたまる中でカルシウムやマグネシウムが含まれてできあがる。地下でたまる時間が長ければ長いほどカルシウムやマグネシウムが多く含まれる。これこそまさに硬水の特徴である。だから、硬水を飲んだ時にいろいろなものが入っているような味がしたのだと講義を通して理解することができた。このように日常にあふれる疑問を少し解決することができたなと感じた。
 それでは、今後この理解したことをどのように生かしていくことができるかということが重要になってくるだろう。理解をしたことは一つ進歩することができたが、より成長するには次につなげる必要がある。一番はやはり保育現場である。食育を通して子どもたちの五感を養い、その感じたことをみんなの前で発表するといった経験を幼児のうちから行うことで、小学校に入った際にみんなの前で発表することに恥ずかしさを感じずにできるようになると思う。その良い例として、小川雄二先生が全国の保育所で取り組んでいる「お味見当番」である。給食の前に、その日の担当になっている子どもたちが、給食室の前で給食の味見をするといった食育向上プログラムである。実際にどこかの県で行った動画を観た。子どもたちの味の感想のボキャブラリーは日に日に増えていき、またクラスの他の子どもたちに味の感想を伝えるのも初めは恥ずかしそうにしていたが、段々とスラスラ自分の思いを発言していた。こうした経験の中で社会性は育まれていくのだなと感じた。食を通して語彙を増やすこともでき、さらに人前で話す力が身につくということは大変素晴らしいことである。私も就職したら、まずはクラスの中で行っていけたら良いなと感じた。
 味覚修飾植物を発展させることは人間の舌のメカニズムについて疑問を持つきっかけとなり、そのような疑問が食事の際にも生まれ、どんどん興味関心を感じるようになっていくはずだ。子どもたちの食の原点は家族や保育所となる。だからこそ大人は子どもに食事の中で様々なことを伝えていかなければならない。食事の際の雰囲気もとても重要である。子どもと今日行ったことを振り返ったり、食べ物について話したり、何気ない会話の中で楽しい雰囲気が作れていれば、きっと子どもたちは食が大好きになっていくだろう。私はそんな明るい食の場を子どもたちと作っていくことができる保育者になっていきたい。今回味覚体験を行ったことで食というものの知識が広がり、多くのことを学ぶことができた。この経験を決して忘れず、食事の際にも五感で感じながらいろいろなものを味わっていきたい。

■参考文献
・驚きの味覚体験資料



Oさん 

 今回島村先生の講義を受けて、人の味覚の不思議さを感じました。私は、本当に食べることが大好きで、食や味覚に対する興味があります。ですが、ここまで味覚について考えたことは初めてでしたし、ここまで味覚に関してたくさん学べた講義は初めてのような気がしました。とても1つ1つに驚き、感動し、講義が終わったら一刻も早く誰かに伝えたい、そんな気持ちになりました。
 先生の講義のテーマにも入っている、ミラクルフルーツとギムネマ。どちらも今まで聞いたことはなく、初めて名前を聞いたときは、全くどういう食べ物なのか分かりませんでした。味覚体験と聞いて、少し怖いような、ワクワクするような、そんな気持ちでいっぱいでした。実際にギムネマの体験をしてみて、どうして甘い砂糖がただの粉のようになるのか、不思議でずっと「どうして、どうして?」と友人と騒いでしまいました。子どものような探求心を久しぶりに感じました。ギムネマを舌にこすりつけると、なぜ甘みを感じなくなるのかの説明で、図を見るととても難しそうに見えましたが、先生が「味蕾が味を判別するのは鍵と鍵穴の関係」とおっしゃっていたのを聞いて、とても分かりやすくて単純な構造なんだと思いました。ミラクルフルーツの体験で、タブレット状になったミラクルフルーツを見て、色々なことに生かしていける可能性を沢山感じました。タブレット状だったため舌にこすりつけやすく、結果がしっかりと出ました。レモン汁入りのヨーグルトを甘くて美味しいと、ゴクゴク食べずに飲んでしまいました。とても不思議な体験をすることができました。
 ミラクルフルーツとギムネマについて、沢山知ることができ、興味を持ったうえで、実際ミラクルフルーツやギムネマはどのように生かされているのかなど、ミラクルフルーツとギムネマに関する疑問が生まれたので、調べました。
 ミラクルフルーツは、糖尿病患者が甘いものを食べたいのに我慢しなければならないという状態を回避することができる以外にも、ダイエット効果があるとありました。ケーキのホイップクリームの砂糖を、クエン酸に変えたり、レモン汁を沢山使うことで、甘いものが食べられた気分になるのに、カロリーは圧倒的に低いといった結果になると分かりました。糖尿病患者など医療にのみ役に立つだけでなく、普段の生活にもミラクルフルーツは必要とされているということを知りました。
 ギムネマは、糖分の吸収を抑えて、血糖値の上昇を抑制する効果があるため、肥満防止やダイエット効果があるということを知りました。ギムネマもタブレット化されており、取りやすくなっていると知りました。ギムネマの葉はとっても苦かったので、タブレット化は、沢山の人がギムネマをもっと取りやすくなったのではないかなと思いました。
 ミラクルフルーツもギムネマも、沢山のいい効果があるため、もっと世に広まっていってほしいと思いました。保育現場で子どもに食育をするときに可能であればぜひ、ミラクルフルーツとギムネマの味覚体験をぜひ経験させてあげたいなと思いました。体験によってただ講義を聞くだけではわかりにくい事が沢山わかっていく、感じていくと思うからです。幼稚園や保育園でやる場合は、保護者の方も一緒に参加していただくと、もっと楽しくていい経験になるだろうなとも思いました。
 講義を聞いた日、家に帰って夜ご飯を食べた後、弟と母にもギムネマの味覚体験をしてもらいました。弟も母もとても驚いていて、弟は「ギムネマを買って、もっと試したい」と言っていました。なぜ甘さを感じなくなるのかも、きちんと解説しました。家族と久しぶりに楽しいコミュニケーションをとった気がしました。
 食や味覚は、やっぱり楽しくて、いいものだなと心から思いました。また、せっかく味覚を沢山感じられる舌を持っているのだから、もっと色々なものを食べて楽しもうと思いました。島村先生、この度は、楽しくて沢山のことを学べる素晴らしい講義を、本当にありがとうございました。この経験を忘れずに、保育士になったら、今度は私が子どもに食についてや、味覚について伝えていこうと思います。

■参考文献
・ミラクルフルーツ
糖尿病の食事.com



Pさん 

 私は今回、島村先生の講義を心待ちにしていました。それは以前から食育に興味を持っていたことと、私自身が経験をしたことのないようなことを学ぶことが好きだからです。今まで栄養やバランス、アレルギーについては学校の講義で学んでいましたが、味覚について学ぶことは初めてで、驚きと新しい発見とで充実した講義になりました。
 特に私が興味を持ったこと1つ目は、味覚は生きていく上で役に立つものがおいしいという島村先生の言葉でした。人間より味蕾が多い動物もあれば少ない動物もいる、これはなんとなく予想がついていましたが、味覚と生きるためにという2つの言葉が私の中でどうしても組み合わなかったのです。味覚がなくても生きていけるだろうと考えていました。しかし、ハエや蝶々の例を聞いた時なるほどなと思ったし、これこそ栄養を摂取するためであったり、子孫を残したりなどの全て生きるという言葉に繋がっていることを理解しました。そして人間の中でも赤ちゃんが圧倒的に味蕾の数が多いことも理解することができました。人間の赤ちゃんは生まれつき守ってもらえるような容姿で生まれてきますが、味蕾の数が多いこともこのように同じ理由なのではと考えました。成長し多くの経験をするとともに味蕾の数も減少し平均程度になることを学びました。
 2つ目に、味の認知の仕組みには脳の扁桃体が深くかかわっていることを知りました。これはいわゆる思い込みのことで、先入観や情報が味覚を感じるときに大きな影響を与えると学びました。私はこの話を聞いたとき、今までの思い当たる数々の記憶を思い出しました。「テレビで紹介されました」という一言やカロリーの記載を見ると確かに脂っこく感じたり、自分専用の箸やスプーンがあったりと私に当てはまることばかりで、扁桃体に騙されているなとつくづく感じました。この扁桃体は情報に基づくおいしさと繋がっていて、その他にも3種類に分類することができると学んだし、具体例があることによってさらに深く理解できたと考えています。
 また、ミラクルフルーツを加工しタブレット状態にして、さらに多くの人が体験できるようになり、手軽さも感じることができました。糖尿病患者に実際に使用することも研究しており、ミラクルフルーツやミラクリンにはさらに未来が待っていることを確実に感じました。だからこそ私はこの早い段階で実際に体験できたこと、嬉しく思っています。味蕾を知ることで味覚に興味を持つ、そうなると健康についても自然と興味や学びたい思いが出てくると考えました。いつまでも自分が美味しいと思う食事をしたいと考える気持ちは誰にでもあるはずです。そんな気持ちの一歩になるとも言える味覚についての知識を増やすことが今の日本にとって大切であるし、もっと浸透してほしいと強く考えています。
 そして、なによりミラクルフルーツとギムネマの体験では、私も友達もとても興味津々で取り組みました。酸っぱいレモンがかかったヨーグルトを「おかわりください!」と元気に言う姿の友達を見て、こんな誰もが笑顔になれる体験はとても素敵だと思ったし、これからも絶対忘れることはないだろうと強く強く印象に残りました。この体験を人に伝え、その人にとっても学びとなり、新たな感動となるように多くの人に広げていきたいし、味覚についてさらに学んでいきたいと考えるきっかけになりました。



Qさん 

 今回の講義から味覚について多くの発見があった。私の中で最も感銘を受けたのは「好き嫌いのメカニズム」についてである。私は将来保育士として子どもと関わっていきたい。そこで必ず向き合わなくてはならない壁が「食の好き嫌い」である。なぜ子どもは嫌いなものが多いのか。嫌いな食べ物に対しどう接すればよいのか。今回の講義ではこの疑問に対する答えを見つけることができた。第一印象、雰囲気、経験、これが好き嫌いに大きく関わっていると学び子どもとの食事の仕方についても見えてきた。幼少期の味覚の形成に影響している時期に私たちは子どもと接することになる。給食などで子どもがはじめて見る食材もあるだろう。子どもにとってのその食材の第一印象がより良くなるように援助していきたい。また雰囲気や経験もとても重要だと思った。外で大勢でのバーベキューなどの楽しい食事はおいしさも倍増した経験は私にもあり、雰囲気の良い中での食事の力を感じた。これを踏まえ好き嫌いをなくそうと無理やり食べさせることは雰囲気も悪くなり経験としても良くないことが分かった。子どもたちと楽しい食事ができるよう心がけていきたいと思った。
 味覚修飾植物については、今まで聞いたことはあったが実際に見たりその効果がどのくらいのものでありどのような仕組みで変化するのかは知らなかったためとても勉強になった。食べ物の仕組みを変えるのではなく舌のみを変化させ感じる味を変えることは私の中で新しい考え方であった。ギムネマを食べたあとのチョコレートは味が鈍り甘さを感じなかった。普段食べているチョコレートのほうが断然おいしく感じられ、一見ギムネマの必要性を感じなかったがギムネマについて知っていくうち、病気やダイエットにも効果があるなどギムネマの存在を大きく感じた。ミラクルフルーツを食べたあとの変化にも大変驚いた。糖尿病患者が増加している今、甘味を味わいたくても味わえない人の救世主になるものだと思った。今後の味覚修飾植物の活躍に期待したい。
 「人にとってのおいしさとは」の話の第四項目の薬学理的なおいしさであるがこれは昔の飢えを防ごうとする習性で脂の多いものをおいしいと感じやすいという話には大変理解が深まり、現在の食料があふれかえっている環境について考えさせられた。多くの人から支持されているファストフードだがカロリーが高く油分も多い。食料の無い原始時代や戦時中ファストフードは食べられていなかっただろう。人の体は日々進化し続けているが時代の流れには対応し切れていない。戦時中の少ない食料のなかでエネルギーを蓄えていた体にファストフードは対応しきれず糖尿病などが生まれているのかもしれない。その糖尿病を救うため味覚修飾植物が生まれている。このように、人は時代に対応し進化を続けていくのだろう。
 今回の講義で食と味覚の関係のほかに社会とのつながりや今後の味覚修飾植物の活用についても深く考えることができた。今まで自分の食べているものの味についてあまり考えることが無かったが舌で味を感じる仕組みを知った今よく味わって食事をしていきたいと思った。雰囲気のよい食事になるよう心がけ食べることへの楽しさをこどもにつたえていきたい。今回の体験は私の中で大きな学びとなった。



Rさん 

 私は、小さい頃から食べることが大好きです。そんな、昔から大好きなことが「味覚」のおかげであと身を持って気付けたのが今回の講義でした。そんな講義の中で他にも様々なことを学ばせていただきましたが、特に印象に残ったことが3つあります。
 1つ目は、小さい頃の食の経験が人生に大きく影響することです。好き嫌いのメカニズムを学んだ際、小さい頃に無理矢理食べさせられたりだとか、周りの大人の雰囲気が悪い中で食べたりしたものは嫌いになってしまい、その好き嫌いをなおすのも難しいと教えていただきました。私は保育者を目指している身ですから、まさにそんな大切な幼児期を共に過ごしていくことになります。例えば給食の時間、保育者がイライラしていたり、時間がないからといって早く食べてと急かしたりすることを1度でもしてしまったら子どもたちの心にはずっと残ってしまうと考えられます。楽しい食事になるよう大人が工夫することが好き嫌いを減らす1番の方法だと分かりました。
 2つ目は、健康な味蕾の役割の高さです。まず、味蕾というものは知っていましたが、ここまでしっかりと習ったことは初めてでした。赤ちゃんのときには味蕾が約12000個あるということにはとても驚きましたが、同時に、苦味や酸味など毒となるものを敏感に知るためにこれだけ多くの数あると学び、心の底から納得ができました。また、苦味のある野菜などが子どもに不人気な理由もあわせて理解できました。そんな味蕾が、ハエや蝶々には手についているというから本当に驚きでした。ハエといえば手をこするというイメージが個人的にありましたので、味蕾を綺麗にするためにこすっていたと知ったときはまさに目から鱗が落ちました。蝶々は手の味蕾を使い、卵を産む場所を見極めていると聞いたときは、味蕾は味を知るだけではないと感じました。命を守る、そんな役割の高いものに私は思えました。
 3つ目は、味覚が社会貢献しているということです。例えば、ミラクルフルーツの効果を糖尿病の方に与えられるという話を聞いたときには糖尿病の方が糖分を少なくして甘味を感じられることに気付き、ハッとしました。最初にも書きましたが、私自身が食べることが大好きなので甘味が欲しくなるあの気持ちも分かります。糖尿病の方はそれを思うままに摂取はできません。それはきっと、ストレスでしょうし、食に対しても関心が薄くなるだろうと思います。ミラクルフルーツで甘味を感じられることが、食の楽しみになるのではないでしょうか。また、他には、リカちゃん人形を誤って子どもが口にしたときに苦いと思うようになっているということです。これは、味蕾のことを習った際に学んだ赤ちゃんの味蕾の多さを上手く利用しているものだと感じました。もし、人形の一部を誤飲してしまったら窒息の可能性があります。窒息が原因で命を落とす可能性すらもあります。子どもが誤飲で命を落とす。それはつまり、未来を担う子どもを失うということでもあります。そんな不幸を、苦味で防止する。どう考えても社会貢献ではないかなと私は思います。講義の最後にもおっしゃっていましたが、まさに、味蕾が子どもの未来を守っていると考えます。
 普段、当たり前になっている「味覚」から本当に様々なことを学ばせていただきましたし、保育者としてこれから出来ることはどんなことだろうと考えることもできました。今回はお忙しい中私たちのために講義をして下さり、ありがとうございました。間違いなくこれからも心に残る経験です。



Sさん 

 講義を受講したことで酸っぱいものが甘く感じたり、甘いものが甘くなくなったりと味覚が変化するのを実際に体験することができ、驚くことが多くあった。特に驚いたことは、赤ちゃんの味蕾の数である。以前までは赤ちゃんは発達が未熟で、味の判断がそれほど出来ないため何でも口にしてしまうのだと思っていたが、講義を受け赤ちゃんは味を感じる味蕾が多いため味をしっかり識別でき、安全なものかどうか判断するために口にいれるのだと分かった。また、赤ちゃんの離乳食が薄味で良いというのはその理由からだということも理解した。味を感じる味蕾が多いなら誤飲を防ぐこともできるのではないかと感じたが、赤ちゃんの持ち合わしている知識では飲み込んで良いものとそうでないものの判断ができないため、誤って飲み込んでしまうということを伺い、誤飲が減少しない理由も判明できたような気がした。逆に私たち大人は、赤ちゃんに比べ味蕾が少ないのに夕食などで出された食事に、「辛い、しょっぱい」などと言うことができるのは生きてきた中での経験からだということを知り、もっとたくさん色々な食べ物を食べたら、より豊かな味を感じることができるようになるのではないかと思った。
 最近では、子どもの好き嫌いも多くなってきている。特に嫌いなものの代表例が野菜である。野菜嫌いを克服するための一つとしてギムネマやミラクルフルーツが役に立つのではないかと感じた。例えば、トマトを例にあげてみる。高校3年の妹がいる私は、妹になぜトマトが嫌いなのか聞いたことがある。その時妹は酸っぱいから嫌いだということを言っていた。そのことから、酸っぱいものが甘くなればトマト嫌いが克服できるのではないかと思った。しかし、ギムネマやミラクルフルーツがあることを知らないため味がどう変化するのか伝えても本人にはあまり伝わらなかった。そこで私は、子どもたちにもギムネマやミラクルフルーツがどんな物なのか伝えていきたいと思った。その方法として、紙芝居やペープスアートで伝えるのはどうかと考えた。子どもたちが実際に体験することや育てることは難しいため、その方法で少しでも伝えていけたらいいと思った。
 今回の講義で、食事が美味しく食べられることのありがたさをとても感じた。またそれだけでなく、美味しい御飯を作ってくれる両親にも感謝しなければいけないと思った。御飯が美味しいと毎日の食事がとても楽しみになるということも今回の講義で学ぶことが出来た。また自分が子どもを持った時に美味しいと思ってもらえるご飯を作ろうと思った。味覚障害がある方は自分たちのように様々な味を楽しむことができないため、食事が楽しみにならないということを考えると辛いことだと思った。しかし、食生活が偏れば味覚障害になることもあるということを知り、そうならないためにも自分の食生活について振り返ってみようと思った。またその際、実際に自分で調理を行ったり献立を考えることで予防することもできると考えた。また自分が保育士になったときに食生活の大切さを子どもたちにも伝えていきたいと思った。



Tさん 

 私は講義に参加して、今まで以上に食の楽しさを実感することができました。
 初めに味を感じる仕組みを知ることで、その後の話がとてもわかりやすく感じられました。今まで中学校や高校で習ってきた味覚の感じ方は、講義で言われていたように、舌の部位によって味が分けられているという味覚地図という仮説でしたが、今回の講義で、鍵と鍵穴の関係を知り、今までの考え方が間違っていたことに気づくことができました。また、味蕾の鍵穴の形が動物によって異なることも知ることができました。  味蕾の数は動物によって異なることは聞いたことはありましたが、ナマズや蝶々、ハエなどのように、必ずしも舌に味蕾があるとは限らないことや、今までの経験を通して触っただけで危険かどうかを判断することができるために味蕾の数が少ない動物がいることにとても驚きました。また、別腹は人間とサルにだけある機能だと知り、人間とサルの脳はとても発達しているなと感じ、驚きました。
 私たちは普段の食事で健康に気をつけながらも食べたいものを食べて過ごしていますが、野生の動物は決まった餌を食べていたり食事の量を調節していたりと、自分の命を守るために本能的に食事を制限していることを知り、今回の講義で取り上げた動物以外にも、多くの動物の食事について詳しく調べていきたいと感じました。
 今回の講義を受けるまで、味覚の種類の中には、辛さが含まれていると思っていたので、正しい知識を身につけることができただけでなく、辛さの分岐点や、辛いものを食べた時の対処法についても知ることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
 味覚の基礎は食生活で決まることを知った時には、今嫌いなものはもう好きになれないのかと疑問に思いましたが、自分で栽培したり、自身が直そうと思ったりすることで直すことができるということを知り、まずは自分の嫌いなものに対する考え方を変えていかなければいけないと感じました。
 私は、コーヒーやブラックチョコレートなどが苦手なのですが、幼少期から大人になると苦いものが美味しく感じると教わってきました。しかし、当時はなぜ美味しく感じるのかという根拠が分からなかったので、今回の講義で経験や学習を通し、子どもの頃に比べて高カロリーなものよりも、健康的なものを好むようになるということを知り、納得することができました。早く苦いものが美味しく感じられるようになりたいと思いました。
 私は、基本的に食事をする際に、食材にこだわらなくても何でも美味しく感じるのですが、講義で、鉄板ステーキは店の演出でより美味しく感じるという話を聞いて、視覚の大切さを知ることができました。食事は五感で感じるという言葉を今まで以上に実感することができました。これからも五感を大切にして、より楽しい食事を心がけていきたいと感じました。
 人にとっての美味しさの分類については、今まで何気なく食事をとっていたので、気づかなかったことが多くありましたが、思い返してみると、全て自分の中で思い当たる節がありました。特に、お子様セットを頼むとおまけについてくるおもちゃを目当てにファストフード店に通っていたというところではドキッとしました。
 今まで何気なく食事をしてきて、味が分からなくなるということを考えたことはありませんでしたが、近年、若者の味覚障害が増えているということを知り、私も他人事では済ませない部分があると感じました。毎日のようにファストフードやカップラーメンを食べているわけではありませんが、楽しく食事をするためにも、歯を大切にし、食生活を見直していきたいです。
 ギムネマやミラクルフルーツの味覚体験をして、味覚修飾植物の存在を初めて知りました。普段は美味しく感じる食べ物の甘さが分からなくなったり、酸っぱいものが甘く感じられたりと、今まで経験したことのない体験に驚きました。味覚障害の方が感じている味の全てを感じることができたわけではありませんが、少しだけ体験することができ、味覚障害の大変さを感じることができました。
 今後、味覚修飾植物が医療の中で使用され、糖尿病患者が低カロリーで甘さをしっかりと感じられるような食べ物の開発や、生活習慣病の改善のきっかけになることがますます求められていることを知ることができました。また、味覚について理解することは、今までの食生活を見直すことや、五感を最大限に活かした方法で食事をすることに繋がり、より楽しく食べ物を味わうことができると思うので、より多くの人に味覚について知ってほしいと思いました。味覚について知ることで、現在急激に増加している若者の味覚障害者数を減らすことに繋がるのではないかと考えました。
 このようなことから、味覚について知ることはとても重要だと感じました。

■参考URL
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51497



Uさん 

 講義の終盤で島村先生がおっしゃっていた味覚を感じることの有り難みを今回の講義で学ぶことができた。食事をして美味しい、美味しくないという判断、また味の好き嫌いができることは食生活の中の贅沢であると感じた。また、講義の中で特に実感した出来事はミラクルフルーツの味を表現する時、私はミラクルフルーツを食べるのは初めてだった為、島村先生が梅干しみたいな味ですと、これから初めて食べようとしている物を別の食べ物の味で表現しているのがすごく面白いと感じた。それに理解することができたことも、これまでの食生活の中で味覚を知らず知らずのうちに意識している瞬間であるとも感じた。
 味覚修飾植物は医療機関に有力であることから、味覚障害を持つ人々の実際や気持ちを体験するためだけではなく、様々な用途があることを学んだ。私は保育に生かすために味が苦手という観点からもう一度食べることをやめてしまった子どもに対し、味覚修飾植物を使用して、それらを克服する為の一歩になってほしいと感じた。その一歩を踏み出す為の言葉掛けや援助は保育者の役割ではあるが、子どもたちも自分自身で食べたことや、その一歩を踏み出すことができたら達成感を得ること、食事の有り難みを知る機会を作ることができると考える。味覚が9歳〜12歳で形成されることをはじめ、幼少期の食育が今後の人生の食事に大きな影響を与える為、味蕾には未来があると講義内で話していたように、その芽を摘まないよう、保育の中で出来る限りの援助をしていきたいと感じた。
 今回の講義では、ギムネマやミラクルフルーツの役割、人間や動物の味蕾の数をはじめとする味覚を感じるためのメカニズム、食育に関する基礎知識から豆知識まで多くのことを学ぶことができ、大きな学びに繋がった。今後、商品を買う時などは文字や単位に惑わされずに、表記されていることが体内にどれほどの効果をもたらすのかを見極める力をつけることもできた。特にビタミンC関して言えば、レモン何個分と表記されているものはレモンよりも苺、ミリグラムとグラムで大きく感じ方が変わってくることを常に頭の中に入れておきたい。
 私は将来、保育に関する仕事に就きたいと考えている。子どもたちが苦手な食べ物の克服をするだけでなく、まずは、給食やおやつのなどの食事の時に子どもたちに食べることが楽しいと思ってもらえる体験の一つとして、講義内にあったように、離乳の時は顔を見合わせ、楽しい雰囲気づくりをすることはもちろん、食欲に影響を与える視覚や、5つの基本味をより感じながらまずは自分自身が一回一回の食事をしていきたいと考える。その時に自分が感じたことから子どもたちに感じ取って欲しいことを素直な言葉で子どもたちに伝えること、反対に、子どもたちはどのように感じたのかを問いかけてみたいと感じた。また、実験を通して経験から学ぶことも多いので、子どもたちにも味覚体験をしてほしいと感じた。



Vさん 

 今回の講義で、味覚について改めて深く考えることができました。まず、味蕾という単語を初めて聞いたのでとても興味深かったです。人間の中でも、赤ちゃんが味蕾の数が多いというのは特に驚きました。しかしよく味わうことがない蛇は味蕾が少なくて赤ちゃんの味蕾は1万2000個ほどと味蕾の数が多いということは、赤ちゃんはミルクなどの味がよく分かっているのだということが分かりました。味蕾が多いということは味を感じやすいということなので、赤ちゃんのお菓子などに味がなくても味蕾のおかげで美味しいと感じるのかと思いました。そのため大人でも濃い味が好きな人は味蕾の感覚が鈍くなってしまっているのかもしれないと考えました。味蕾が味を判断するのは鍵と鍵穴の関係というのはとても分かり易かったです。味蕾は舌だけでなく喉など食べ物を使う様々なところにあるため余計にご飯や飲み物がおいしく感じるのだと改めて思いました。商品を開発する際にはこういった味覚の仕組みを理解し行うことが大切だと思います。また、扁桃体の話も心に残りました。行列ができていたら美味しそうに見えたり、好きな芸能人がCMをやっているから美味しそうに見えたりなどの現象は、全て扁桃体の働きによるものだということが分かりすっきりしました。だからこそ食べ物は味だけでなく人の心理的なものも考えながらやっていかなければいけないと分かりました。そして、私はミラクルフルーツやギムネマという存在を初めて知ったので、舌につけるだけで味が変わるということに驚きました。まず、ギムネマは甘さがなくなるということでチョコレートはバターのような味に感じました。全く美味しいと感じなかったため甘いものを沢山食べてしまうような生活習慣病などの人に使うと効果的だとか思いました。次にミラクルフルーツは酸っぱいものが甘くなったので先生も講義中におっしゃっていたように、糖尿病などの病気を患っている人にとって画期的なものであると思います。見た目がケーキなら、たとえその甘さがミラクルフルーツによるものだとしても気づくことはできないのだろうと思いました。ミラクルフルーツによってそのような病気の治療にも食べることができない!という思いをすることなくストレスも削減されるのではないかと考えます。
 そして、私はこのギムネマとミラクルフルーツを保育の現場で活かすにはどうすればよいのかと考えました。私が考えたのは、食育の時間にギムネマやミラクルフルーツを使って味の変化を楽しむことで、食事についてもっと興味を持ってもらうということです。中には、食べるという行為自体が好きではないという子どももいると思います。そんな子ども達にもこれからの味の変化を楽しんでもらうことで、もっと食事をすることに対して意欲的になることができると思います。特に酸っぱいものは好き嫌いがわかれると思うので甘くなるという不思議な体験をすることで身近に感じてもらえるのではないかと思います。
 私は今回の講義を通して、改めて食の楽しさを知ることができました。普段何気なく食べているものの味が変化するというとても不思議な体験をすることで、自分の固定概念も変わりもっと視野を広げることができたと思います。私が講義を通してギムネマとミラクルフルーツを知らなかったように世間にもまだまだこの二つの存在を知らない人が多くいると思います。味が変わる体験を実際にすることでその根本である食に対しても興味が湧き、更に食について知りたいと思う人が増えるのではないかと私は思います。そうなることでギムネマやミラクルフルーツがもっと世間に広がり一人でも多くの人が食事をすることが楽しいと思えるようになるといいなと改めて強く思います。



Wさん 

 今回この講義を受けて初めてギムネマやミラクルフルーツといった味覚修飾植物を知った。味覚修飾植物は、舌にある甘味を感じる味蕾に蓋をして甘味を感じなくさせたり、酸味成分の形を変えて甘味成分の形に変化させたりすることができるものだと学んだ。そのためミラクルフルーツを食べると酸っぱい食べ物が甘く感じ、ギムネマの葉を食べると甘い食べ物の味がしなくなり、味を感じなくなる。実際にギムネマを食べてからミルクチョコレートや砂糖を口に入れてみると、ミルクチョコレートはカカオ90%程の苦さになって、砂糖は味のしない砂を食べているように感じた。ギムネマの葉自体は普通の葉っぱで、噛んでみてもキュウリの皮を食べているような感覚だった。ミラクルフルーツを食べてからプレーンヨーグルトにポッカレモンをかけたもの、グレープフルーツ100%のジュースを飲むと、どちらもすごく甘く感じた。でもどちらもちゃんとレモンやグレープフルーツの味がしたので驚いた。ミラクルフルーツのタブレットは梅干しのような味がした。酸味を甘味に感じられるので糖尿病などの病気で甘いものを食べられない人にとって健康に甘いものを食べている感覚になれるので医学の分野でも活用することができると学んだ。
 成人は約6000〜9000個、赤ちゃんは約12000個、ウサギは約17000個、ナマズは約20000個の味蕾があると学んだ。そして人間の味蕾は舌や咽頭蓋、上顎に存在しているが、ナマズは全身に味蕾があり、蝶々には手に味蕾がある。このことから動物によって生活環境が違うため、味蕾が必要な場所も違ってくるとわかった。赤ちゃんがなんでも口にいれたり、舐めたりしているのは味蕾を通じてこれが危険か危険でないのか判断しているとわかり、人間のつくりはすごいなと思った。また動物の味蕾の場所については子どもの興味を引く内容だと思う。味蕾の場所を知ることでその生き物を観察する時にいろいろな視点で観察することができると考えた。
 今回味覚障害についても知り、味を感じるということは健康な舌があるからであると学んだ。味覚障害の方は食べても味を感じなくて口に入っているとしか感じないと聞き、そんな悲しいことがあるなんてと思った。食べることはとても幸せなことだと思っているので、味覚について知ることで舌を健康に保つことの大切さや、味を感じることの喜びをより感じられるようになると思った。
 私はこの味覚修飾植物の話は年長児の食育にとても良いと考える。ギムネマは栽培するのが簡単であるということなので子どもと一緒に育てたり、保育者が内緒で栽培しておいて「この葉っぱはギムネマって名前なんだよ、これを食べるとね、」と話をしながら味覚についての話をしたりすることで、ギムネマに対しての興味や食べること、味についての興味を引くことができると考える。また自分で栽培した野菜や果物を使ってギムネマやミラクルフルーツの味覚体験を保護者の方と一緒にできたら子どもにとってとてもいい経験になると思う。
 子どもたちが食べることが大好きになるようにまずは保育者や保護者が美味しそうに食べることや、温かく楽しい雰囲気で机を囲むことが子どもにとってご飯をおいしいと思う理由の1つなので子どもたちがご飯の時間が楽しみになるような環境作りや食育の話ができるような保育者になりたい。

■島村のコメント
 これまで小中学校ではギムネマの1人1鉢栽培を行った実績はありますが、年長クラスで実施したことはありません。保育士になった際には連絡いただけましたらご協力いたします。



Xさん 

 島村光治先生の講義を受講して、味覚についてとても興味が湧き、味覚について考えるきっかけとなりました。
 最初に行ったギムネマの実験はとても衝撃的でした。まず、植物の葉を食べるということ自体が初めての経験だったため、ギムネマの葉の食感や苦い味、バナナに似た風味はとても新鮮で不思議な感じがしました。そして、ギムネマの葉を舌にこすりつけてから、砂糖をなめてみると、甘いはずの砂糖が全く甘くなく、砂糖のざらざらとした食感だけが感じられました。チョコレートを食べてみても、甘さを感じず、砂糖やチョコレートの量を多くしても甘さを感じることが出来ませんでした。甘さが無く、少ししょっぱい味のするチョコレートは、今まで食べてきたチョコレートの中で一番まずく、チョコレートのトロトロとした口どけの良い感じさえも気持ち悪く感じました。
 今まで、味覚障害という言葉を聞いても、深く考えたことはありませんでした。甘くて当然だと思っている食べ物が甘くなくなるという味覚障害の疑似体験をしてみて、食べ物の味を感じることが出来ないということは、とても辛いことなのだということを学びました。また、食べ物を食べるときに、美味しい、不味いということしか意識しておらず、どのような味がするかということをあまり意識してきませんでした。しかし、味覚障害の疑似体験を通して、食べ物の味を感じることが出来るということはとても幸せなことであるということに気付き、これからは、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5種類の味覚を意識して食べ物を味わっていきたいと思いました。そして、味覚を失ってしまわないように、普段の食事で亜鉛を多く取り入れるように意識したり、生活習慣に気を付けたりするなどして、味覚を大切にしていきたいと思いました。また、将来保育者になった時には、味覚の大切さを子どもに伝え、子どもが味覚の大切さに気付いていけるようにしていきたいと思いました。味覚の大切さに気付くことが出来るようにするためには、子どもが食べ物をしっかりと味わうことが出来るように保育者が子どもと関わっていくことが大切になると思います。
 そのためには、給食の時間などに保育者が食べ物の味を美味しいという言葉だけでなく、どんな味がするのかを子どもに伝えることが大切になります。それに加えて、子どもへ声をかけるときにも、子どもが5種類の味覚を意識することが出来るように、どんな味がするかを子どもに尋ねたり、子ども同士で伝え合う機会を作ったりすることが大切になると思います。また、子ども自身の感じた味を友達や先生に伝えることで、コミュニケーションが深まったり、感じたことを言葉で表現する力が育まれたりするため、食育を通して食育だけでない、様々なことを身に着けることが出来ると思いました。
 また、今回の講義では、今まで知らなかった多くのことを知ることが出来ました。甘味は人間の体に必要であるから多く摂取することが出来るように感度が低くなっており、酸味や苦味は、腐敗したものや毒の味であるため、感度が高くなっているということにとても驚きました。そして、どんなものが人の体にとって危険であるのかということが分からない乳児は味蕾が1万2000個もあるという話を聞いて、乳児がどんなものでも口に入れてしまうのは、その物を口に入れることで安全かどうかを確かめおり、味蕾の数が多いことで、自分の身を守っているということを知ることが出来ました。
 また、ライオンやトラなどの肉食動物は、毒の無い動物しか狙わないため、味蕾の数は少ないのに対して、ウサギやウシなどの草食系の動物は、毒を持つ草に気付くことが出来るように味蕾の数が多くなっていたりするなど、食べるものによって味蕾の数が異なっていたり、なまずのような光が届かないようなところに住み、目が発達していない動物は、目の代わりに、敵が来れば味で分かるように体表面に味蕾があったり、蝶は手に味蕾を持つことでどこに卵を産むか決めるときに役立てていたりするなど、味を感じる為の味蕾は、必ずしも口の中にあるのではなく、それぞれの動物の特徴に合わせて味蕾の数や、味蕾がある場所が異なっていることに、とても驚きました。保育をする中で、様々な動物について説明する機会があると思いますが、その時に、動物の様々な特徴と共に動物の味蕾について説明することによって、子どもが味覚について興味を持つ良いきっかけになると思いました。
 この講義を通して、食について学ぶことの楽しさを感じることが出来ました。食事を楽しく食べることが、食事を美味しいと感じることに直結するということを知ったので、子どもの嫌いなものを無理やり食べさせたりせず、楽しい雰囲気で給食を食べることができて、美味しく食べることが出来るような空間を作りたいです。また、ミラクルフルーツを使って酸っぱいものが甘くなるような食の不思議さや面白さなどを体験することが出来る機会を作り、食べることが大好きで、食に対して興味を持つことが出来るように保育現場での食育活動をしていきたいと思いました。
 とても貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。今日学んだ「食について知ることの楽しさ」を子どもたちに伝えていくことが出来るように、私自身もっと味覚や食について様々なことを学んでいきたいと思いました。



Yさん 

 私は、今回の講義を通じて、味を感じることの有難みを非常に感じた。私は、菓子などの甘いものを食べることが大好きである。甘いものを食べることで、ストレスを軽減できたり、大きな満足感を得ることが出来たりし、これまでも甘いものに救われてきた経験が山ほどある。だが、それは、その食べ物の甘みを感じることが出来たからこそ得ることが出来た経験なのだと感じた。今回の講義で、実際にギムネマを舌に擦り付けた後、砂糖を試食した際、甘みを感じることが出来ず、砂を食べているようであった。いつもであれば、食後、満足感を得ることが出来るチョコレートも、不快感を与えるものに変わった。これらの体験から、味を感じることが出来る有難みを身を持って感じることが出来たのである。更に、人間は味のない食べ物であれば、満腹感さえも得ることが出来ないということが分かった。今回の試食で、私はギムネマの効果が、どのくらい持続することが出来るのであろうかと不思議に思ったため、時間を置きつつ、友人が残した砂糖を沢山いただいた。普段であれば、ある程度の満腹感を得ることが出来るであろうという量の砂糖を食べたのだが、甘みを感じることが出来ないため、全く満腹感を得ることが出来なかった。そのため、この体験から、甘みを感じることで、脳に満腹感を与える信号が届いているのではないかと考えた。つまり、言い換えると、甘みを感じることで、糖分が多い食べ物の食事の制限を促す作用に繋がるということが分かった。これは、味覚について知ることの重要性にも繋がると考える。
 また、この実体験から興味を持ったことがある。それは、脳の働きである。チョコレートを食べた際、確かに不快感を味わったのだが、微かにチョコレートの味を感じたのである。単純に、味の感じ方や効果に個人差があったり、甘味を感じる舌の味蕾にギムネマ酸がふさがらなかったりしただけという話であるのかもしれないが、私は、これが脳の働きによるものだと考えた。普段食べているチョコレートと同じ見た目、袋を開けた際の音、匂い、感触だからこそ、チョコレートの甘みを実際は感じなくとも、チョコレートだと脳が確信し、錯覚のような形で、脳から「甘み」を感じさせているのではないかと考えた。これまでの経験を、五感を通して脳が覚えているからこそ、一つの感覚が鈍ったとしても、錯覚と同じ形で、その信号を伝えることが出来る力を脳は持っているのではないかと考え、非常に興味深いと感じた。
 私は、「ミラクルフルーツ」という食べ物の存在を高校時代に初めて知った。他クラスで味覚の実験をしていたのである。その時にミラクルフルーツを食べると、酸っぱい食べ物を甘く感じることが出来るのだと知った。その際は、この食べ物の発展性など思いも付かなかった上に、ただのお遊びだとまで感じていた。しかし、今回の講義を聞いて、糖尿病患者にとっては大きな救いになると感じた。もちろんダイエットにも最適だと考える。私が考える他の案としては、拒食症患者に、今回の体験のようにミラクルフルーツやギムネマを食べてもらい、「食」についての関心を広げ、患者の食べることによる否定的な考え方を180度変えることが出来るよう手助けしたいと考える。「味を感じる面白み」、「味わうことができる喜び」を感じることが出来るように働きかけることで、「食の楽しみ」を発見出来ると考えた。また、ギムネマは家庭でも簡単に栽培することが出来るという特徴を生かし、子どもの生活力を鍛える手助けになると考えた。それは、甘味の強い野菜や果物等の食物は味の印象が強いため、味を感じることに意識が集中してしまう。それらを食べる前にギムネマを食べ、印象強い甘味を感じないことで、味だけでなく、その食物の形、切り方、食感、水気などその食物本来の様々な特徴を楽しく学ぶことが出来ると考える。食物に深い関心を得て、料理を手伝うようになったり、乳児が沢山の味蕾を持つ理由と同様に、食物を食べる際、舌で感じることで、食べ物の危険性を見極める力を付けたりすることにも繋がるのではないかと考える。
 私は今回の講義を通して、驚いたことがある。それは、味覚について知ることの重要性にも繋がるが、リカちゃん人形の靴に苦み成分が含まれているということだ。これは、乳児の味蕾の数が多いことや、乳児が味蕾を用いて、危険性のある物を吐き出すといった特徴を知っていなければ、出来ない発明である。味覚についての知識を深めることで、この事例のように人間の命を救うことが出来る。また、正常な味覚を持つことは当たり前ではない。「味覚障害」という誰でも起こりうる病気がある。この病気に関して、講義を受けるまで、私自身も知らなかったため、この知識を得ていない者が他にも多くいると思う。そのため、味覚についての知識を深めておかなければ、現在は浸透しきっていない「味覚障害」という言葉も頻繁に溢れる程、病気が広がる可能性がある。味覚を感じることが出来る状態を継続できるよう、今から出来ることとして、食生活を見直し、亜鉛摂取を心掛けるなどして、改善することを課題としていきたい。
 私は今回の講義で、改めて食事をすることの楽しさを学べたと感じる。更に「食」に対する関心も非常に深まった。自分の中でこの学びの影響力が大きかったためか、食事をする際に、「今食べているピーマンは苦味を感じる味蕾についているのか」、「この豆腐はどの味覚に当てはまるのだろう」などと考えるようになった。高級な調味料より安い調味料の方が美味しいと感じるのは何故だろうという疑問が、島村先生のワインの話で解決されたり、何故ハエは手を擦るのかという疑問が、味蕾が手にあるという話で解決されたりと新たな学びが沢山あり、とても有意義に感じた。炭酸飲料を飲んだ際に感じるスカッとさも喉に味蕾があるためという理由であったため、味蕾という存在は面白いと感じた。今後もまた更に、様々なことに疑問を感じ、新たな知識として身に付けていこうと思う。

■参考文献
・味覚修飾植物を用いた味覚教育の実践事例
http://www.ed.ehime-u.ac.jp/~kiyou/2015/pdf/11.pdf

・味覚障害がある|口腔外科相談室|日本口腔外科学会
https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/kouku/mikakusyougai/

・味覚障害になる仕組み|味細胞と味蕾の働きについて
http://dysgeusia.info/category1/entry48.html

・島村光治のホームページ
http://www.taste-m.com/how_to_write_report.htm



Zさん 

 マジックやトリックアートなどで視覚を騙すというのは経験したことがありますが、味覚を騙す体験は初めてだったので島村先生の講義をとても楽しみにしていました。
 最初に行ったギムネマの試食実験では、砂糖は甘くなく砂のような食感で不思議な感じがしました。また、私の大好きなチョコレートはカカオの苦味が強く感じられ、渋くて少ししか食べられませんでした。特に私はあまり甘くないビターのチョコレートが好きなので、甘くなくても案外おいしく頂けるのではないかと期待していたのですが、やはりチョコレートには甘味が必要不可欠だということを実感しました。
 次に、ミラクルフルーツの実験では、ポッカレモンを入れたヨーグルトもグレープフルーツジュースもどちらも甘く感じました。特にグレープフルーツジュースの方は砂糖を加えたのではないかと思うほど甘くて驚きました。今回は柑橘系の酸味ばかりでしたが、梅干しや酢昆布など酸味を持つ他の食材でも試してみたいと思いました。
 ギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物の応用は、医療の現場だけでなく、苦手克服を目的とした保育や教育の現場でも利用できるのではないかと考えました。例えば、トマトです。トマトが嫌いな原因はたくさんあると思いますが、その中に酸っぱいから嫌いというのがあると思います。島村先生の講義の後、まだミラクルフルーツの効果が残っている状態でお弁当に入っていた普通のプチトマトを食べると今まで食べたトマトの中で一番甘く、まるでフルーツのようでした。酸味が嫌でトマトが食べられない子どもがいるとすると、ミラクルフルーツを利用することで、トマトのおいしさに気づけたり、トマトを食べることができたと自信がついたりして、苦手意識払拭のきっかけとなるかもしれません。このように、味覚修飾植物にはまだまだ多くの可能性を秘めていて、とても興味深いと思いました。
 最後に、味覚が正常に機能しているということは、幸せなことであるということを実感しました。食べ物を食べるということは生きていくうえで最も重要な行為だと思っています。もし、この世に味覚が存在していなかったら、植物の毒や腐ったものに気づくことができず、私たち人間も含め全ての動物たちは生命の危機にさらされていたかもしれません。そう考えると、味覚の役割は非常に大きく、味覚についての知識をもっと持っているべきなのではないかと思いました。私は、今まで味を感じられることが当たり前すぎて、その仕組みについて知ろうと思ったことがありませんでした。しかし、今回の講義を通して味覚に関することを試食で実感しながら学ぶことができました。味は大雑把に舌全体で感じているのではなく、厳密にいうと食べ物と唾液が混ざり水溶液となったものが舌にある乳頭の中の味蕾という部分に取り込まれることによって味は判別されているということを初めて知りました。また、味蕾は舌だけでなく、軟口蓋や上顎、喉頭蓋、のどにも存在しており、味は舌だけで感じているのではないことに驚きました。その事実を知って、今まで疑問に思っていたことに納得することができました。私は小さい頃、粉薬を飲むこと非常に苦手でした。なぜなら、単純に苦味を感じるからです。以前は味は舌で感じるものだと思い込んでいたため、毎回、粉薬を飲むときは、舌に薬がつかないようにできるだけ口の奥の方に向かって薬を入れていました。しかし、どう頑張っても苦味を感じてしまい薬を飲むことが苦痛でした。それと同時になぜ苦味を感じてしまうのか不思議に思っていました。その原因は舌以外でも味を感じることができるからだということが分かり、すっきりしました。また、味蕾には味の種類によって鍵と鍵穴の関係のようにそれぞれ異なっていて、例えば、甘いものを食べた時は甘味(ショ糖)が甘味専用の味蕾にはまることによって、私たちの脳は甘いと判断しているということを聞き、味蕾地図を信じていた私にとって衝撃的な事実でした。さらに、猫は甘味を感じないということを聞き、もしかしたら他の動物たちは感じているけれど、人間だけが感じられない味も存在するのではないかと思いました。
 今回は本当に貴重な体験をありがとうございました。私は食育に興味があるので、保育の現場で食育活動をする際に今回学んだ多くのことを生かしながら子どもたちにも味覚の大切さ、面白さを伝えていきたいと思いました。