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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/11/12に実施した半田高校1年 2組の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 僕は今まで食べているときの味覚について、あまり深く考えたことはありませんでした。当然のことながら、舌で味を感じているのだろうくらいしか思っていませんでした。しかし、今回の先生の講演会で、味覚を感じる舌に小さい乳頭と呼ばれる組織があり、味を感じる専用の鍵穴「味蕾」が6,000〜9,000個も口の中に存在していたりというように、講演会冒頭から僕の知らないことだらけでした。
 また、人の味覚に関して、甘味や塩味は舌の感度が低いが、酸味や苦味というような毒や危険なものを想像させるような味が舌の感度が高いこともとても興味深いなと思いました。この舌の感度は人間に近いサルとチンパンジーといった類人猿、犬や猫といった他の哺乳類でも同じなのか、肉食と草食ではどうかなど、少し疑問に思いました。
 人にとってのおいしさの話を聞いていて面白いなと思いました。ポカリスウェットが山に登って一番おいしかったことで選ばれた商品であると聞いて、スポーツをした後のおいしさの感じ方の事を考えぬかれて発売された商品なんだと思いました。ポカリスウェットに限らず、アクエリアスなど色々なスポーツドリンクはただおいしいだけで買われているのではないと思います。僕の先輩は中学時代に足のつり癖を治す為に薄めたスポーツドリンクを飲んでいたそうです。このようにおいしいだけではなく、健康面でも効果があることで、多くの人に愛される商品になっているのだと思いました。
 ほとんどの高校生も同じと思いますが、僕は高校に上がってから中学校に通っていた時よりも家での食事以外での買い食いなどが増えました。そうしたところに味覚障害が潜んでいるのだと思いました。味覚障害に加えて、自分では知らないうちに濃い味を好んでたくさん食べてしまうことに気を付けたいです。
 僕は小学校1年生の頃に食べ物の食べすぎで腎炎になってしまったことがあります。冬場だったこともあり、鍋に入れるポン酢が多くなり、味が濃くなってしまいました。僕はこの時、父親に入れすぎだと言われるまで気が付きませんでした。自分で自分の食生活について注意深く見守ることが大切だと2つに共通して言えるのではないかと思いました。
 舌の仕組みから始まり、人にとってのおいしさなど、自分の知らなかったことばかりでとても面白かったです。これからは今まで以上に自分の食生活に注意して生活したいです。



Bさん 

 私は味覚は講義で間違っていると言われた味覚地図が正しいと思っていたし、家族や友人と味覚について話すときも味覚地図について考えて話したりしていた。また、「甘い物は舌の先端で食べる」というような行動をしていたので、まんまと騙されていたと分かった。「味蕾」という言葉や舌にある数々の乳頭など初めて聞くことばかりで味覚についての考えが一新された。ナマズの体表面で味覚を感じるという知識は持っていたが、味蕾の考えが導入されることでその原理を知ることができた。また、味蕾は口だけでなく、喉や上あごにまであるのは驚きだった。嗅覚というのはその延長にあるものなのかなとも思った。
 人間の中で味蕾の数が最も多いのが赤ん坊と聞いて、人間の身体はよくできているなと思った。しかし、味蕾の数が成長とともに減っていってしまうのだったら、どういう原理で味蕾が少なくなるのかが疑問だ。また、老人は味覚を感じにくいというのも少なからず味蕾の減少と相関関係があると思う。
 うま味という味覚があるというのは驚いた。自分も諸外国の人々と同じように、うま味とは他の味覚の増強剤的なものだと思っていた。それを感じされるものはタンパク質であると分かった。ポテトチップスやジャンクフードがおいしいと思う理由も分かり、あまり食べ過ぎないように気を付けたいと思う。そして、おいしさの感じ方は味だけではないという事も驚いた。雰囲気や見た目、においなどが影響し合っておいしさというものが成り立っていることが分かりました。「美食」というものの奥深さが分かった。香辛料などは味覚と違う感覚で人間特有だと思ったし、人間とは騙されやすい生き物だとつくづく思った。
 ギムネマの実験では本当に甘味を感じなくなって不思議だった。味蕾をふさいで甘味を感じさせないのなら、苦味や酸味などを感じなくするものを開発できるのではないかと思ったし、ミラクルフルーツのようなある味覚を別の味覚へと変える果実や薬品があってもいいと思った。糖尿病患者への適用などで他の薬品も開発され、社会に役立つといいと思う。
 味覚は単に味ではなく、周りの環境や情報などが相互に影響し合って味というものが完成する。「味」というものは奥が深いし、その分これからも食材や口にする薬品の開発などしっかり向き合っていきたいと思った。



Cさん 

 私は食物部に入っているので、食べ物や栄養については興味がありましたが、味覚についてそれほど興味はありませんでした。この講演を聞いて、舌だけでなく喉や上あごにも味蕾があることを知りました。年齢や動物の種類によって味蕾の数が異なるというのを聞いて、生き物の体ってすごいんだな、奥が深いなと感じ、味蕾についてよく知ることができました。
 ミラクルフルーツは酸っぱい物を甘く感じさせる作用があることから、それを糖尿病患者に適用するアイデアはすごくいいものだと思いました。ただ、その方法がまだ日本全国に展開されてないと聞いて、全国的にミラクルフルーツの存在が知られるようになってほしいと思いました。
 また、ギムネマにもただ味覚を変化させるだけではなく、腸で糖分の吸収を抑制し、血糖値の上昇を抑える効果があることから、糖尿病の予防や肥満防止、血中コレステロールの低下につながると思います。今回、ギムネマの体験をして、味覚障害で甘味を感じられない人と同じ体験ができて、味覚障害であることの怖さを実感することができました。今まで味覚障害について考えたことがなかったので、そういう障害を持つ方もいるんだなと感じました。
 ミラクルフルーツやギムネマのような味覚を変化させる植物の多くは熱帯の地域で育てられてきたものであり、現地の人々は昔から知っていても、私のように最近知った人も多いと思います。そのため、多くの人の役に立つものとして、全世界に発信されるといいなと思いました。
 この講演で今までよく知らなかった味覚について、味覚を変える植物について理解することができ、今後の生活に今回学んだ事を生かしていきたいと思いました。日本でも味覚修飾植物の研究者がもっと増えて、医療の現場などで日本が世界をリードできるといいなと思います。「うま味」を世界で初めて発見したのも日本人だったという話もあったので、日本から世界に向けて発信していってほしいです。
 これを機会に日本食について、もう一度考え直したいです。私もついファストフードなどを口にしてしまうので、味覚障害にならないように、健康にもよい食事を心がけていきたいと思います。

■参考URL:http://www.mit-japan.com/ndl/ndl/gymnema.htm



Dさん 

 素敵な講演会ありがとうございました。
 先生の講演の一番の魅力は、実際に体験しながら受講できる点。ギムネマを食べてから砂糖を舐めると砂を食べているようなじゃりじゃり感と無味には驚きました。なんでそうなるかという疑問も先生の分かりやすい説明でなるほどと、どんどん味覚について興味が出てきました。
 先生の講演の中で「五感で味わう」というフレーズを聞き、家でファンタの飲み比べや料理を味覚のみで感じてみたり、小さな実験をしてみました。ファンタは確かに違いが分からなかったし、他の飲料でも味覚のみで判断できるものはあまりありませんでした。料理も嗅覚に頼らないと、うまく味が感じられない気がしました。やはり、私たちは食べ物の見た目に多かれ少なかれ影響を受けているのだと実感しました。
 また、この実験とは別に疑問が浮かびました。冷たいコーラは温かく、ぬるくなると普通より甘く感じられたり、みそ汁が冷めると味が薄く感じられるような気がします。味覚に温度の違いで影響は出るものなのでしょうか。使用されている分量は一緒なのに、味が違う理由が分かりませんでした。

島村のコメント
 温度の違いで味は違って感じます。甘味物質等を味蕾で感じやすい温度は決まっています。冷たすぎても甘味は感じにくいので、アイスにはある程度の糖分が含まれます。そのため、溶けたアイスは甘すぎる感じがするわけです。



Eさん 

 今回の講演で、味覚という私たちの生活に深く結びついていながら、あまり深く考えたことのないことについて、様々な角度から知ることができた。その中でも私が特に興味深いと思ったことが3つある。
 1つ目に、味を判別する味蕾があるのは舌だけでないという事である。「舌で味を確かめる」と言うくらいだから、味を感じるのは全て舌だと思っていた。しかし、特に試食でそれは違うという事をはっきり感じた。ミラクルフルーツのタブレットを舌に広げた後、グレープフルーツジュースを飲んだら、舌は甘味を感じていても、上顎の辺りにはミラクルフルーツを食べる前と同様に酸っぱさを感じた。同じものを飲んでいるのに、味が口の中で分かれたようで、とても面白く、とても印象深い体験だった。
 2つ目に「うま味」についてである。Umamiが海外で認められたことは知っているが、甘味や苦味と違ってはっきりと分かりづらく、うま味がどんなものを指すのかまでは知らなかった。しかし、講演の中で昆布や鰹節に含まれていることを知り、確かに、うま味を除く4つの基本味だけで表現できないおいしさを持っていると納得した。日頃から「これは○○味だ」と意識することはないので、その存在に気付くことがなかったが、おいしいにもさまざまな種類があることを改めて考えさせられた。
 3つ目にミラクルフルーツが医学の面でも活躍できるということである。パワーポイントにあった甘くないデザートはどれも甘そうだった。しかし、実は酸味が強いという話を聞いて、人は目からの情報を信じすぎるところがあるのだと感じた。それに加えて、ミラクルフルーツで味が変わったと思うことができれば、本当に甘いデザートと区別がつかない。ミラクルフルーツだけではなく、他の五感をだますことができれば、可能性がとても広がっていくことに気付き、ミラクルフルーツの魅力を感じた。
 また、実際の試食でミラクルフルーツだけではなく、ギムネマの魅力も感じることができた。見た目と味はただの葉のように思ったが、チョコレートや砂糖の味を変えてしまった時の衝撃は大きかった。口に含んだギムネマはとても小さかったが、チョコレートのような食べた途端に甘さが感じられる食べ物も、まるで別のものを食べているように感じさせ、味蕾の存在をはっきりと感じさせられた。ギムネマの効果が切れた後に食べたチョコレートは「いつもの味」だったが、「いつも」が特別な物に思われ、新鮮な気持ちになった。
 試食のある講演は初めて参加したが、実際に見て、味わって、感想を言い合って、より多くの事を学びとることができた。過食が進み、「美味しい」を感じるために化学薬品を含む食べ物が店に並ぶ今、こうした味の変化の不思議を感じることで、味だけではなく食にも興味を持つ人が増えてくれればと思う。



Fさん 

 先日は私たちのために味覚についての講演をしていただきありがとうございました。
 講義を聞いて、知らないことがたくさんありました。
 まず第一に、辛味を感じる味蕾がないということです。私は辛いものが苦手で、いつも幸いものを食べるときは「舌になるべくつかないように…。」と意識して食べるようにしていました。しかし、意味がないことが分かり、少し残念ですが知れてよかったと思いました。
 また、動物にとっては生きていく上で役立つものが美味しいということも初めてわかりました。コアラの例は知っていましたが、私が驚いたのはライオンの例です。私たちが感じている『うま味』は動物にはないことにも驚きました。ライオンは植物を草食動物、ウサギの小腸などで摂取し生活している点から、肉食動物も植物を摂取していることがわかりました。
 味覚障害について全く知らなかった私にとって島村先生の講義はとても新鮮で、味覚障害についてとても興味を持ちました。そこで、私なりにインターネットで調べてみました。味覚障害の原因は日常生活におけるものが多かったです。先生もおっしゃっていた通り、ファストフードなどによる偏食による亜鉛不足です。ファストフードはどこのデパートへいっても見かける気がします。このようなお店の製品には、食品添加物も多く含まれていることが予想されますし、亜鉛=ミネラルなので亜鉛が少ないこともすぐにわかります。亜鉛を多く含むのは生牡蠣や牛肉が主で、他には豚肉のレバーやたらばがに、しやこといったものもありました。講義でもあった「日本食に多く含まれている」ということにも繋がっていることがわかりました。次に、嗅覚の低下をともなう味覚の低下です。講義では、風邪の鼻づまりでの味覚の変化は障害ではないとか、ファンタグレープとファンタオレンジを鼻をつまんで飲むとだいたい一緒の味がするだとかを聞きましたが、嗅覚の低下、つまり嗅覚障害になると味覚も変わってしまうことがわかります。風邪のときは障害ではありませんが、もし、嗅覚に障害がある場合はいつも風邪の状態と一緒になり、とても辛く楽しくないんだろうなと予想できます。私のクラスはつい最近の学校祭で、五感を使った迷路を出し物として実施しました。そこの嗅覚ブースでは、かき氷の蜜を使いました。クラスの子が蜜を舐めていたとき「これ色と匂いだけで味変わらない」などと言っていたことを思い出しました。確かに匂いと色で私たちの味覚は惑わされているのかもしれないということも感じました。次に、薬の副作用やがんの治療です。降圧薬や精神疾患薬、鎮痛薬、抗アレルギー薬、消化性潰瘍治療薬など原因となる物質が含まれているそうです。私は薬の研究についてとても興味を持っています。副作用に悩んでいる方は数え切れません。そのなかでも味覚の障害になる副作用は辛すぎます。将来もし研究ができるのであれば、私は副作用の研究をし、切実に副作用をより減らしていきたいです。難しいことだと思いますが、味覚障害のつらさは今回の講義の実践体験によってよく分かることができました。おっしゃっていたように、砂糖が砂でした。甘味だけでなくうま味やや酸味、基本味までもが妨げられ感じることができないとなると本当に楽しみがないと思います。私も今日からすこしずつ調べていきたいです。
 私は当たり前のようにこの食生活を過ごし、味を楽しみ、好き嫌いもしてきました。味が分かることは幸せなんだ、目が見えること、匂いが嗅げることは幸せなんだと改めて感じることができました。
 ギムネマ、ミラクルフルーツを医療機関などで使えると聞いて一言、すごいとおもいました。家に帰って家族に体験させると、私と同じような反応をしていました。すっぱいみかんを余裕で食べていました。
 味覚修飾植物は病院食で暮らしている小さい子供などにも使用できるのではないかと思います。より多くの人が楽しく食生活を送ることができるといいなと思っています。
 先日は本当に貴重な体験ありがとうございました。私も将来、副作用などの研究をして先生のような社会の役に立てる人になりたいです。

 ■参考サイト:http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=mikakushogai