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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2012/10/30に実施した日本福祉大学健康科学部 リハビリテーション学科 理学療法・作業療法専攻1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私は今回の講義で味覚障害について興味を持った。味覚障害は亜鉛の不足によって起こるもので、亜鉛不足となりうる加工食品やファストフードなどの添加物の含まれるものには注意しこれからの食生活を改めなければならないと感じた。味覚障害の原因には他にも薬剤によるものや、喫煙によって、他にも尿毒症や口腔内カンジダ感染症、糖尿病によっても引き起こされる。食生活や喫煙などは意識すれば直せるものなので、味覚障害にならないよう気をつけたい。
 また、その味覚障害をギムネマやミラクルフルーツといった味覚修飾植物を食べることで、疑似的に起こすことが出来ることにも衝撃を受けた。グレープフルーツジューがスは大きな変化がわからなかったが、ミラクルフルーツを食べる前ではとても酸っぱかったレモン+ヨーグルトは、食べた後ではとても甘くて美味しく感じるようになっていた。逆にギムネマは講義後に余っていたものとグミを使って食べてみましたが、甘味を全く感じなくなりまるでゴムを噛んでいるかのようだった。マビンロウのタブレットも家で試してみました。少しでしたが甘味を感じることができた。
 今回の経験を通して私は今まで何気なく食事をしていたが、味を正しく感じられることを幸せに思いました。味覚障害ではこういった当たり前のことが感じられなくなってしまうので、今後の食生活には気をつけたい。
 また味覚修飾植物は、医療の場でも役に立つことができるということに期待を持ちました。糖尿病をはじめとした生活習慣病の患者の方が、ミラクルフルーツを摂取することで、甘さを抑えたものでも甘味を感じることができるため、食事制限の中でも甘いものを味わうことができる。このことは患者にとってとても幸せなことだと思います。私の祖父も糖尿病で、満足に食べたいものを食べられないでいるのを見てきたので、これから味覚修飾植物が普及していき多くの人々の役に立ってほしいと思う。
 味覚について今まで知らなかったことを多く学ぶことができてよかった。好き嫌いは第一印象・雰囲気・経験からなるということで、大勢で食べるご飯が美味しく感じるのはそのためなのかと思った。将来子供をもった時には家族で食事をすることを心掛けて、好き嫌いのない子供にしたい。また、今回調べたなかで、味覚障害への亜鉛の関与を否定的な意見が多くなっている、という文献があったので味覚障害についてもっと深く知りたいと思う。

参考文献
平井啓之, 田部井薫 ニュートリションケア5(1)46-47,2012



Bさん 

 先日の島村先生の講義を聞き、舌に興味がわき、奥深いものだと感じた。
 私が特に興味を持ったのは、赤ちゃんに味蕾が多い理由と、好き嫌いといった味の好みのメカニズム、特に苦味についてである。私は幼少期から好き嫌いが激しかったと自覚している。たとえば、ピーマンや梅干しなどが苦手だった。しかし、講義を聞き、それらが苦手だったことは動物として、ヒトとして生理的側面からみるとおかしなことではなかったのだと気づいた。無意識のうちに、動物としての防衛本能として、苦味は毒の、酸味は腐敗物として判断し、危険を回避していたとは知らなかった。赤ちゃんには知識がないために苦味や酸味に対し拒絶をするのだと判断した。知識と経験が増えた今、実際に私の好き嫌いは確実に減少している。ピーマン以外にも魚の苦味やゴーヤの苦味もおいしく感じられるようになったのも、やはり知識や経験の増加に伴うものだと考える。また、講義内で配布されたヨーグルトにレモン汁を混ぜたものもおいしく感じられたのも、ミラクルフルーツのミラクリンによる効果もあるかもしれないが、やはり知識と経験により、酸味が危険ではないと知っているからだと思う。また、赤ちゃんの味蕾が約12,000個と成人の6,000〜9,000個と比べ多い点も、赤ちゃんの知識不足によるものだとわかり、すごく納得した。赤ちゃんはその多い味蕾で味に敏感に反応し誤飲しないようにして自分の身を守っていており、舌の大切さを再認識した。
 また、幼少期に、親のコーヒーを盗み飲んだ経験があり、そのときはただ苦味しか感じられず、なぜ大人はこんな不味いものを飲むのか、と疑問に思ったことがある。しかし、今はコーヒーを好んで飲んでいる。この理由は、苦味に対する知識と経験が増えたからだ。さらに、苦味にはコーヒーやビールなどの嗜好品に対し、こくやしまりをもたらす重要な味であるということ、さらには、神経の興奮を抑え、逆に覚醒を高めるということがわかる。すなわち、苦味は動物にとって毒物のシグナルであり、避けられがちなのに対し、ヒトは好んで摂取し、それは気分を変えるために必要な味のひとつでもあると言え、非常に興味深く思った。
 私は梅干しがいまだ食べることができない。これはいわゆる食わず嫌いだ。嫌いになる条件は、@第一印象、A雰囲気、B経験であり、食わず嫌いは@+Bによるものである。私の梅干しに対する第一印象はもちろんよいものでなく、経験は記憶の限りではない。しかし、ここで私はおもしろいと思ったことがある。それは、私は梅味の食べ物やふりかけのゆかりは食べることができるということだ。むしろ好きなくらいで、梅干しとなると食べられなくなるのだ。つまりこれは、梅干しに対する第一印象が食わず嫌いに大きく作用しているということだと考える。おそらくだが、一度チャレンジしてみれば食べられるようになると思う。こう思ったのも、ほかの苦手食材を克服した経験によるものだ。私はできるだけ好き嫌いをなくすよう努力をしている。自分のそういった意識の変化により好き嫌いが減ってきているといえると思う。
 島村先生の講義を通し、味覚に対して自分が知っていたことはほんの少しで間違いにも気がついた。これからの生活では好き嫌いに対し、自分の考え方を改め、治そうと努力することを意識したい。また、子供ができたとき、好き嫌いができる理由に雰囲気が影響するので、子供の食育には気を使い、きちんとした味覚の形成を促したいと考えている。また、味覚修飾物質の研究が浸透し、医療の現場への応用はもちろん、食育の場でも有効活用できればいいと思う。

〜参考文献〜
佐藤昌康,小川尚:最新 味覚の科学.朝倉書店.1997;83-85



Cさん 

 私は味覚についてはあまり詳しい知識がなかったので今回の島村先生の講義で多くのことを学べました。
 まず始めにギムネマの葉が配られたとき特に変わったことのない葉だと思いましたが、口に入れ舌全体にこすりつけてからチョコと砂糖を口に含むとチョコは甘味が感じられなくなりドロみたいに感じ、砂糖はただ舌に小さいものが入っているだけとしか思えず驚きました。これはギムネマ酸が糖分の吸収を妨げ甘味を感じさせなくしていると知りここまで味覚に影響を与えるのかと驚きこの葉はどうしてこんな作用を持っているのかと興味を持ちました。このとき私は昔、味覚地図を見たとき甘さや苦さを部分的に感じるものなのかと思っていたのですがやはり舌全体がどの味にも関係あるとわかり納得することができました。
 次に味蕾は「子供には味がわからない」という言葉をよく聞くので、大人になるにつれ増えていくと思いましたが、それは逆で赤ちゃんが12,000個で成人が6000個〜9000個とむしろ減ってきているのかと新しく知ることができました。また、私はどうして多くの子供が苦いものが嫌いなのだろうと疑問を持っていたのですがこれは大人と違い経験が少ないから本能で苦味や酸味を毒物や腐敗物だと警戒するからと学び、子供が苦いものを嫌うのはこんな科学的な理由があったのかと味覚はとても生きるのに重要な感覚であると今まで以上に認識することができました。更に味蕾は人間だけが生きるために必要な器官ではなく他の生物にとっても重要で、ナマズは濁った川で目の代わりとし、蝶は卵を産む時に葉に毒がないか確かめるために使うといった人間とはまた違った、けれど大切な器官なのだとこれまでの味蕾への認識が変わりました。他の動物は生きるためだけに味覚があってもサルと人間だけがそれだけでなく、もう腹がいっぱいになっていても、別腹という感覚でおいしいと思う食べ物を無理やり口にするということは自分にも心あたりがあり人とサルだけにあるというのは不合理的であり、幸せなことでもあると思いました。おいしさというものを味覚だけでなく視覚(ステーキがジュウジュウと焼けている)や聴覚(店の雰囲気に合った曲)、触覚(手触りや舌触り)というのものでも強められるのは人間の得なところだと感じました。
 人間の味覚には辛味が含まれないということも驚きでした。確かに他の味と違い痛いといった感覚があるのでいわれてみれば辛味だけ他とは違うと納得しました。
 最後にミラクルフルーツのタブレットを食べてからレモンジュースとグレープフルーツのジュースを飲むと飲む前はすっぱいと感じたレモンとグレープフルーツがはっきりと甘く感じられ感動しました。私は甘いものが好きでついつい食べ過ぎてしまうので、このタブレットがいろいろな食べ物に使用できるようになればダイエットに役立てられるのではと期待してしまいました。今回、講義をしてくださったおかげで味覚に対する認識や知識が大きく変われました。講義をしてくださりありがとうございました。



Dさん 

 私は小さい頃からよく甘柿を食していました。しかし今回の講義で甘柿と渋柿の違いを聞かれたとき何も答えられず、苦味成分がコーティングされているか、されていないかという結論を聞き、味を感じる仕組みについて深く知識を得たいと思いました。
 人間には味を判別する味蕾が、赤ちゃんでは1万2千個、成人では6千〜9千個存在することが分かっています。赤ちゃんが疑わしいものを食べないのは、成人に比べて味蕾の数が多いからです。ここで色々な例を出すとすると、ソムリエは味を感じるために処理能力を鍛え、ハエが手をこするのは手に味蕾があるからで、蝶々は卵を産む際に葉に毒がないかを調べるために手に味蕾があります。また人間には軟口蓋、上顎、喉頭蓋にも味蕾があり、炭酸は喉の味蕾で感じています。
 動物は草食獣か肉食獣かによって味覚が異なります。例えば、草食獣のコアラは逃げ足が遅いため、他の動物にとって毒であるユーカリの森で身を守っています。しかしユーカリにはカロリーがなく毒を消化しなければならないので、20時間の長い睡眠をとります。一方で肉食獣のライオンは食べる順序が内臓から筋肉へとフルコースのように決まっています。要するに動物は生きていくうえで役に立つものがおいしいのです。
 人間の味覚は「経験と学習」によって形成されます。したがって9歳〜12歳頃までに形成された味覚は好き嫌いのメカニズムや奇食に大きな要因を与えるので非常に重要です。私は好き嫌いがたくさんあります。また大学生になり独り暮らしを始めると同時に加工食品やファストフードに頼ることが多々あるので、好き嫌いを直すための2つの条件を試したり、同じ食品でも調理方法を変えてみたりして、健康に気を遣った生活を送りたいです。
 人間にとってのおいしさは4つに分類されているが、生理的欲求に基づくおいしさは日頃よく感じている要素の1つだと思います。私は運動をするのが好きで、毎日のように何らかのスポーツをして汗を流しています。スポーツは頭を使うので、その分血糖値が下がり、練習後は必ずと言っても過言じゃないほど甘いものを食していました。まさしくこれが欠乏した栄養素はおいしい、すなわち生理的欲求に基づいたおいしさなんだと思います。
 味覚修飾植物の中でマビンロウというものがある。マビンロウは、中国雲南省特産の植物で、現地の少数民族の間では昔からその果実の種を口の乾燥を防ぐために使用したり、すっきりさせるために食べる習慣があったようです。口が乾燥気味の私はぜひ一度試してみたいです。またマビンロウの種から抽出した成分を配合したタブレットが日本で販売されています。タブレットの味はほんのりとした甘味があり、一度口の中にいれると30〜40分くらいの間水などを甘く感じるようになります。
 以上のことを踏まえた上で私は、近年の患者の疾患で多い糖尿病の治療や薬が苦くて飲めないといった子供たちのために、味覚修飾植物をこれから多用すべきだと思います。ミラクルフルーツは出来上がるまでに7年かかり、さらに15度を下回ると成長が止まり、大量生産や安定性にやや欠けているところがあります。だからこそ日本で温暖な沖縄などの土地を有効に使って生産し、これからの医療や食のメカニズムに役立てる必要があると思います。



Eさん 

 私は今回、島村先生の講義を受けてギムネマに興味を持った。理由は、よくニュースや新聞で取り上げられるミラクルフルーツとは違い耳にしたことがなく、どのような効果を持ったものなのかまったく知らず、実際に使用して甘みを感じなくなったときにとても驚いたからである。そこで、そんなギムネマがどのようなことに使われているのか気になったので、講義やウェブサイトを参考にしてまとめた。
 まず、ギムネマには甘みを感じる受容体にふたをして甘みを感じなくさせる効果がある。この効果はなつめやケンポナシにもあり、甘いものを食べたくなる欲求を抑えられ、糖尿病の改善やダイエット効果が期待できる
 また、ギムネマには小腸での糖の吸収を抑制する効果があり、インドでは昔から糖尿病の治療薬として使われていた。日本でも2001年より糖尿病患者への適用が開始されている。薬のように摂取してすぐに効果が出るというものでもないが、糖尿病には特効薬がないのでこのような生活習慣の改善につながるものは重要であり、もっと世間に認知されるべきだと思う。
 そして、ギムネマには整腸作用があり、先に述べた2つの効果と合わせてお茶や錠剤のようなダイエット食品として利用されている。しかし、ほとんどのギムネマ茶には味を調えるためにほかの茶葉がブレンドされており糖吸収抑制効果は低下していると考えられる。また、甘みを感じなくさせる効果も薄くなっていると考えられるため、甘いものを食べたくなる欲求を抑えるという効果も期待できなくなっている。やはり、100パーセントのギムネマ茶を飲用し糖吸収抑制効果と甘みを感じなくなる効果の両方を使ったほうが効率よくダイエットできると思う。
 そんなギムネマだがミラクルフルーツとは違い、日本でも簡単に栽培することができる。観葉植物にはあまり向いていないが、普段から生の葉を定期的に摂取することにより糖尿病予防効果やダイエット効果が期待できる。一昔前に流行した家庭でのハーブ栽培のようにギムネマ栽培が流行すれば、糖尿病の発症率の減少につながる可能性があり、とてもよいことだと思う。また、小学校や中学校で授業の一環として育てることにより、学生の味を感じる仕組みや味を感じることの大切さ、味覚障害などに興味を持つきっかけになるのではないかと思う。
 このように素晴らしい効果を持っているギムネマだが、講義を聞くまで私がその存在を知らなかったように、世間にはこの植物のことを知らない人が大勢いると思う。今回の講義のように知らないことを体験できる場は様々な分野においてとても重要なことだと思った。

参考ウェブサイト
http://www.taste-m.com/index.html(参照 2012-11-04)
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/herb/herb_top.html(参照 2012-11-04)



Fさん 

 講義を受けて、私たちは舌にある味蕾で味を判別し、それは鍵と鍵穴の関係によるものだと分かった。私たちが甘いとか苦いとかしょっぱいと感じるのは、それら各々が感じられる味蕾が存在するからだと分かった。また私は、食べ物の好き嫌いはどのように起こるかというメカニズムにとても興味を持った。好き嫌いの原因の半数以上は、初めて食べたトマトが青かった、料理が下手だったなど食べ物に対する第一印象だと分かった。また、食事の雰囲気や食べ物に対するトラウマとも言える経験にも関わっており、その人の食生活にも好き嫌いの要因があり、味覚の基礎は9〜12歳で決まると知り驚いた。私自身、好き嫌いが多いほうであるが、料理を工夫したり、頑張って作ったものを食べたり、おいしいそのものを食べたりするなどして、食べ物に対する考えを頭の中で変えることや自分の意志で好き嫌いはなくなると知り、実践してみようと思った。また、おいしい、おいしくないと思うのには、様々な情報が影響しているということに興味を持った。子供の頃はコーヒーが苦くて飲めず、大人になって飲めるようになるのは、子供のころは食べてよいものかどうかの判断を舌で行っており、苦いものは毒だと認識するが、大人になるとコーヒーに入っているカフェインは眠気を覚ます効果を持つということや、砂糖は体に良くないという情報で判断し、そのような情報が脳内の味覚の処理に影響するため、コーヒーをおいしく感じるようになるということが分かった。他にも、レモン何個分のビタミンCが含まれていると書かれた食品が多く見受けられるが、実際のところレモンに多いのはビタミンCではなくクエン酸であり、それは意味の成さないおかしな表示だということや、一見ビターチョコレートよりもカロリーの高そうなミルクチョコレートは実は、ビターチョコレートよりもカロリーが低いと知り、自分の情報の誤りに気づくと同時に、そのような誤った情報が自分の味の認知の仕組みに影響しているのだと分かった。
 講義中の味覚修飾植物を使った実験では、ギムネマは砂糖やチョコレートの甘さを一切感じさせなくし、ミラクルフルーツは酸っぱいレモン入りプレーンヨーグルトやグレープフルーツジュースを非常に甘くし、衝撃を受けた。ギムネマは甘味を感じさせなくする特性を生かして、ギムネマを口に含んでから甘いものを食べることで食欲を減退させ、ダイエットに効果を発揮することができると思う。また、ミラクルフルーツは酸っぱい食品を甘く感じさせるという特性を生かして、糖尿病患者の食事から糖分を抜くことができ、治療に役立つと思う。このように、医療現場でも味覚修飾植物が進んで使われるとよいと思う。

参考文献:講義資料
http://www.taste-m.com/gymnema.htm
http://www.taste-m.com/miracle.htm



Gさん 

 味蕾が動物によって数が異なることに驚きました。赤ん坊が、食べ物を舌に入れて食べられるかどうかの判断をする事と、ナマズが泥水の中で敵から身を守るために、体表に味蕾があり、敵のことが体表の味蕾から伝わってくる事を聞いて、その数の違いに納得しました。味蕾が、舌全体に7割、上あごと喉に3割あり、そのため入れ歯をしているお年寄りが上あごを塞がれて、味覚を感じにくくなってしまうと聞き、味蕾の機能低下の原因が加齢によるもの以外にもある事に驚きました。
 加齢による味覚機能の低下についてですが、参考文献によると、確かに味覚に対する閾値は若者に比べ高齢者の方が高いです1)。また、味覚障害のピークが60代でその内およそ30%で亜鉛が欠乏しているそうです。味蕾の生成には亜鉛が使われるため、亜鉛をしっかり摂取しなければならないと思いました。この機会に、食生活を見直して積極的に亜鉛を取って、味をしっかり感じることの出来る舌を保っていきたいと思いました。
 脳の扁桃体では、風評被害や偽装表示などの情報が味覚に影響すると聞きました。味はほとんど変化しないにもかかわらず、おいしさが変わるのは不思議に感じました。辛味が、味覚では無く体性感覚という事には驚きでした。辛い物を皮膚に置くと、ヒリヒリする例を聞いて、確かに舌ではなく体で感じるものだと思いました。
 味覚修飾植物は、今後大きな役割を果たしていくと思います。資料にも書いてある様に、医療現場で役立つだけでなく、ダイエットにも役立てられるでしょう。例えば、酢の物がミラクルフルーツを摂取することで、甘く感じられます。これにより、野菜が取れて且つ甘味を感じられるので、一石二鳥だと思います。酢の物に海藻を入れれば、亜鉛も摂取できます。
 味覚は、食べ物を摂取すると必ず得られるものなので、毎日の生活の中に隠れている科学だと思いました。万人が『美味しい』や『この〇〇〇とろとろしている』など何気なく意識していると思います。しかし、それがどういう美味しさなのか(先に述べた、情報に基づく美味しさなど)や、味蕾で味を感じているといった生理学的なことまでは、無論意識していません。万人が、そういった事まで意識出来れば、食べ物について改めて考えてみる良い機会となるでしょう。難しいですが…
 今回、島村先生の試食を交えた味覚の実験をさせて頂き率直に楽しかったです。最初に、ギムネマの作用を聞いた時は正直、半信半疑でした。ですが、本当に甘味が無くなりびっくりしました。それからは、先生の講義を夢中で聞いていました。先生が学生時代にミラクルフルーツに興味を持ち、全国の植物園がそれを知らなかった事から、独学で勉強を始めてこの道の第一人者となられた先生の探究心や好奇心また、それを持ち続けてきた事は素晴らしいと思いました。全員に試食をさせる講義形式も素晴らしいものだと思います。ミラクルフルーツのタブレットが早く市場に出回る事を期待しています。
 最後に先生の講義は、忘れられないものとなりました。先日は、本当にありがとうございました。

参考文献
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0421/sgk_120421_1078825627.html



Hさん 

 私が講義を聞いてまず分かったことは味覚という機能がどれほど人間にとって大切なものであるかということです。人にとっての味覚には5つあり、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味があって、その5つを同時に垂らすと苦味を一番初めに感じる。その理由が一番危険度の高いものを一番最初に感じるからということも分かりました。赤ちゃんに一番味蕾が多い理由も赤ちゃんは見ただけでは何が危険か分からないためとりあえず口に入れて危険なものかを確認するため味蕾が多いということにも納得しました。そして、今カルシウム味があるのではいう研究成果に少し興味を持ちました。これからどうなっていくのか楽しみです。人が食べ物を好きになったり嫌いになったりするのに第一印象、雰囲気、経験が大きく関わっているということも分かりました。今まで見た目や味や過去になにか嫌な思い出があって好き嫌いが増えていくものだと思っていましたが、その場の雰囲気でも変わってくるということに少し驚きました。食卓が楽しい空気だったら自然とおいしく感じますが、食卓が嫌な空気だとおいしい料理でもおいしくなくなってしまいます。9歳〜12歳くらいまでに味覚の形成が非常に重要なので、その間にきちんと味覚の形成をしておかないと大人になってからが大変になるなと感じました。
 味覚修飾植物は、これからいろんな場面での活躍を期待できると思いました。ミラクルフルーツは酸っぱい物を甘く感じさせることができるので、甘い物を食べていなくても糖分をとらずに甘い物を食べたという満足感が得られます。ギムネマはギムネマの葉っぱに含まれるギムネマ酸という配糖体が糖分の吸収を妨げ、甘味を感じなくさせる効果があります。この2つを有効に活用していくことができれば、糖尿病患者の治療に大きく貢献していけると思います。他の味覚修飾植物もいろんな活用をしていければ治療だけでなく、子供などが苦い薬を嫌がったりする場合でも味覚修飾植物などがあれば苦いのを失くしたりすることができるようになるのではないでしょうか。しかし、いくら活用できる場面が増えたところで量産ができるようにならなければ多くの人の手に渡りません。それも含めてこれからどのように味覚修飾植物が日常生活に活用されていくようになるのか楽しみです。
 この講義を聞いてこれからの食生活を少し考えてみようと思いました。ファストフードばかり食べていると亜鉛が摂取できないどころか添加物が体の中の亜鉛を追い出してしまって味細胞が生まれ変わるために必要な亜鉛が足らなくなってしまい味覚障害になってしまうというのを聞いてなぜファストフードが体に悪いのかわかりました。自分は今までファストフードばかり食べていたので、これからはもっと気を遣って考えて食事をとるようにしていきたいと思いました。今回の講義を受けて、今までなんとなくしか知らなかった味覚のことを詳しく知ることができました。もっと味覚について知りたいという気持ちが出てきました。味覚修飾植物が薬や人の治療に活用されていく可能性があるのも楽しみです。今回の講義で習った味覚についてのことや味覚修飾植物が他にどんな種類があるのか、またその味覚修飾植物がどのようなことに活用できるかを調べていきたいなと思いました。

参考文献:授業配布資料



Iさん 

 私は味を感じる仕組みなど、深く考えたことはなかったが、今回の講義で舌には味蕾で味がわかることを知った。味覚を感じるのは舌だけだと思っていたがのどにも味蕾があり、炭酸を飲んだ時のシュワッというのも味蕾のよるものだと知った。味蕾での味の判別方法を鍵と鍵穴に例えて教えていただいたのでとてもわかりやすかった。水に溶けなければ味として認識することができないことには驚いた。ソムリエの方々は生まれつき味覚が発達しており、味覚が発達している人がなるのだと思っていたが、ソムリエの方々とも味蕾の数は一緒で脳への電気信号を鍛えたことによって味を細かく感じることができることにもとても驚いた。ステーキ屋の目の前でお肉が焼かれている方が五感を刺激され、おいしく感じることができる演出というのにはうまくだまされていたなと思った。
 赤ちゃんは物を口の中に入れる習慣があり、赤ちゃんの時期が一番、味蕾が多くあり毒などを感じやすくなっていることや、甘味やうま味よりも苦味や酸味などの有害なものの方が味覚で感じやすいことは人間の野生で生きていたことが関係しており、おもしろいと思った。
 好き嫌いのメカニズムは自分の経験からも思い出されることがあり、理解しやすかった。BBQなどみんなで協力して火をおこすことなどでコミュニケーションが家で料理を作る時よりもたくさん取れるので雰囲気が良くなり楽しく食べることができるのでおいしく感じるというのには納得した。
 好き嫌いを直すための条件は人も第一印象が大事と言われているように、食べ物も第一印象の影響は大きく、経験と学習の積み重ねが重要と島村先生が言っていたがやっぱり嫌いな食べ物の考え方を変えるのは簡単ではないと思った。
 人間は本当においしいかまずいが判断する視床下部の前に非常に発達いている扁桃体があり、情報によっても味覚に影響を及ぼすというのにも、賞味期限や風評被害など動物にはない情報で人間独特なものなのだと思った。
 増えている糖尿病の方が甘いものが食べたくなった時、甘いものを我慢するのではなくミラクルフルーツなどを利用することによって甘いものを食べたという満足感を得られることはストレスを抑えることができるのでとても重要だと思った。
 また、加工食品やファストフードなど便利な食事であふれているが、頼りすぎると亜鉛が不足し、味覚障害という病気になることがある。このことを知っているだけでも少しは食生活に気を付けるようになると思うので食育は大事だと感じた。親がおいしく食事をすることにより子供が食べられるようになるのは興味深かった。自分も楽しく食事ができるように心がけていきたいと思った。
 不思議なことがたくさんあるのに、今まで自分が深く考えたことがなかったことに驚いた。これから食事をするときには、味覚のことなどいろいろ考えながら、楽しく食事ができればいいなとおもった。知らないことがたくさんあり、とても面白い講義でした。ミラクルフルーツやギムネマの葉を実際に食べることができ、大変貴重な体験ができたと思います。ありがとうございました。



Jさん 

 私たちは毎日3食の食事をとり、小腹が減ると何かしらおやつを食べる。こんなにも毎日五感や、味蕾をフルに活用させて味を感じ取っているのにも関わらず、私は今までどうやって自分が味を感じているのか、何が私たちに味を感じさせているのか、何も疑問を持たずに19年間生きてきた。今回の島村先生の授業を受けて、自分はなんておめでたい人間なのだろうと思った。レモンにはビタミンCが豊富に含まれているものだと平気で思っていた。これからはでっちあげの情報に惑わされず、常にこれは事実なのか事実ではないのかきちんと考えていきたい。
 島村先生の講義は驚きの連続だった。例えば、味蕾は舌全体に7割、上顎・のどに3割あること、(炭酸飲料を用いた話はすごく分かりやすかった)水に溶けなければ味がしないことなど,挙げていくときりがない。特に興味深いと感じたのは、味蕾での味の判別方法だ。講義の中で島村先生がおっしゃっていたように味蕾での味の判別方法は鍵と鍵穴の関係に例えることができる。この仕組みで私たちが食べ物を食べるとき最も感度が高いのは「苦味」だと学んだ。なぜ人は「苦味」が最も感じやすいのか。この理由がとてもおもしろいと思った。苦味を感じやすい理由は、苦味自体がもともと毒のシグナルとして体にインプットされているからだ。大人になると苦いコーヒーがおいしく感じられるのは、経験と学びにより苦いものすべてが毒じゃないと体が知ることで苦味をおいしく感じるからだ、ともおっしゃっていた。この説明をうけた後、ギムネマを試食したが、そのときみんなは顔を見合わせながら「苦いね」と顔をしかめていたので、島村先生のおっしゃっていた通りだと思った。また、甘味の感度は最も低い。だから甘いお菓子のような食べ物を作る際には大量の砂糖を使うのかと自分なりに理解した。
 味覚のメカニズムは、日々の生活に生かせられる情報ばかりだった。うまみの相乗効果や、好き嫌いのメカニズム、生理的欲求に基づくおいしさ、文化に適合したおいしさ、情報に最基づくおいしさ、薬理学的なおいしさなど、どれもよりおいしい食事をするうえでとても重要で必要不可欠な情報だ。私の周りで好き嫌いが甚だしい友人がいるのだが、これらの知識を使って好き嫌いを治せたらと考えている。
 私たちは講義の中で味覚修飾植物を実際に体験した。糖分がないものでも甘く感じることができるので将来すごく実用的だと思った。しかし味覚修飾植物を舌全体にこするというのがなかなか難しいと感じた。そのせいであまり甘く感じられなかったという意見も出ていた。だから舌全体にこすらなくても、味覚修飾植物の効果を感じることのできる方法があればもっとたくさんの分野で活用・実用化されていくだろうと考えた。今後の味覚修飾植物に期待している。

参考
島村光治のホームページ http://www.taste-m.com/



Kさん 

 今回、味覚の仕組みについて理解するために初めて島村先生の講義を受けました。私は正直なところ、生理学が苦手なのでまた堅苦しい講義が始まるのかと思っていました。しかし、予想とは裏腹にとても興味深く、そして面白いと感じる授業でした。
 舌は会話をする上で不可欠ですが、五感の一つである味覚にも大変重要であることを今回改めて思い知らされました。また、舌全体に存在する味蕾は味を感じるのに必要であることや、その味蕾は傷など出来た場合に修復するために1週間に一度生まれ変わるということを初めて知りました。人間の肌は28日周期で生まれ変わることは知っていましたが、舌に存在する味蕾も1週間に一度のペースで新しく再生されているなんて思いもしませんでしたし、人間のメカニズムのすばらしさに驚かされました。
 様々な生物の味蕾の話も興味深かったです。蝶々は卵を産みつける際に毒のない葉を選ぶために手に味蕾があったり、暗い場所に生息しているナマズは体中に20万個もの味蕾が存在すると聞いて恐ろしかったです。もし人間もナマズのように体中に味蕾が存在していたとしたら、様々な物を触るにも何をするにも潔癖になりかねないと思うと同時に、人間の味蕾が舌だけに存在することにも意味があるということを学びました。さらに、木に上でのんびり過ごしているイメージの強いコアラは、他の動物にとって有害であるユーカリを食べることで身を守っていることを知りなるほどと思いました。コアラはたくさん食べては寝ての繰り返しでのんびりと過ごせて幸せだなと幼い頃思ったことがあったけれど、コアラにとってはその代わりにユーカリを食べなければ弱肉強食の厳しい世界で生き延びられないことを思うと、人間は食べたいものや好きなものを好きなだけ食することが出来て人間こそ幸せ者だと学びました。
 また、好き嫌いを直すための2つの条件のうち一つに頭の中の考えを変えることとあったが、まさにその通りだと思いました。私はもともと好き嫌いが多く、母があまり健康思考ではないため、気づけば偏った食生活の毎日で食について考えたこともありませんでした。そして間違ったダイエットを行い、当時の私の体はボロボロだったと思います。しかし、信頼出来る方に和食を食べるようにアドバイスされて以来、以前は全然食べなかった魚や煮物を自分から好んで食べるようになりました。そして“体に良い”と聞けば苦手な食べ物でも食べようと思えるようになました。だから、ギムネマは腸でも糖分を吸収させない理由から飲み込んだ方が良いと先生がおっしゃった時、迷わず飲み込みました。現在は食べられなかったものを克服し、好き嫌いがほとんど改善されたと思います。
 人間にとって“何かを食べて味を感じれる”ということは本当に幸せなことだと、今回ギムネマを使った体験を通してとても感じました。そして、おいしいものをおいしいと思わせてくれる味蕾に感謝です。そして、将来は料理上手な女性になって、栄養のある食材を使いおいしく料理が出来るようになりたいと今まで以上に一層強く思いました。また、ただおいしい料理を作れるようになるだけでなく、一緒においしさを共感しあえて、和んだ雰囲気の中で食卓を囲めれるような家庭を目指そうとまたひとつ将来の夢が出来ました。