1.味を感じるしくみ
私たちの舌には、有郭乳頭・茸状乳頭・葉状乳頭・糸状乳頭という4種類の乳頭があり、その中にある味蕾によって味を判別しています。
授業では「味覚地図」を使って、味は舌の場所によって感じ方が違うと習っていたため、先生が「ギムネマの葉を舌全体にこすりつけてください」と何度も言っていた理由が最初はよく分かりませんでした。しかし、砂糖やチョコレートで甘味がまったく感じられなくなる体験をして、味は舌全体で感じているということを実感できました。普段食べ慣れているものから甘味が消えることは、とても不思議で面白い体験でした。
また、味覚は鍵と鍵穴の関係で感じられ、味蕾の数には個人差があります。赤ちゃんは体験したことのない味を判断する必要があるため、成人の約2倍の12,000個もの味蕾を持っています。生きていくために体のしくみが工夫されていることを改めて感じました。
2.動物にとっての味覚と、人にとってのおいしさ
動物にとっての味覚は「生きるために役立つものがおいしいもの」であり、人間にとってのおいしさは「経験と学習」によって作られます。
草食動物や肉食動物は、生きるために体のしくみを変化させたり、食べる順番を決めて必要な栄養をとったりしています。一方、人間は経験や文化によって味の感じ方が変わります。日本は軟水で素材の味をいかす料理が多く、欧米は硬水のため全体の味をまとめる料理が多いという違いもあります。そのため、旨味が国際的に認められるまで時間がかかったという話はとても興味深いものでした。
また、味は味覚だけでなく五感を使って感じているため、どれか一つ欠けるだけで味の感じ方が変わります。私自身、トマトは食べられるのにトマトジュースが飲めないのは、過去に吐いた経験があるからだと気づき、経験が好き嫌いに大きく影響することを実感しました。
好き嫌いを直すには「自分が直したいと思うこと」が大切だという話も印象に残りました。味覚形成は9〜12歳に行われるため、この時期にきちんと形成されないと奇食に走る可能性があると聞き、少し怖くなりました。自分の子どもが嫌いなものをどう工夫して食べられるようにするかは、親としての課題だと感じました。 3.味覚修飾物質・味覚修飾植物(ミラクルフルーツ、ギムネマなど) 味そのものを変えるのではなく、舌に作用して味覚を変える物質が味覚修飾物質です。これらは西アフリカ・インド・マレーシアなど、日本とは環境の異なる地域で育つため、日本で栽培するのは難しく、生態系の問題から簡単に持ち出したり輸入したりできないという課題があります。そのため、多くの人が今回のような体験をできないのは残念だと感じました。
一部の小学校ではギムネマを育てていると聞き、自分たちで栽培し体験までできることがとても羨ましく思いました。ゼミでラットを使った実験をしているため、グルマリンという味覚修飾植物にも興味を持ちました。人と動物では鍵穴が違うため、感じ方が異なるという点も非常に面白いと感じました。
<感想>
今回、ギムネマとミラクルフルーツの味覚修飾植物を体験し、普段感じている味が消えたり、すっぱいものが甘く感じられたりと、とても不思議で貴重な体験ができました。
ギムネマを食べたとき、甘味がなくなるなんて信じられないと思っていましたが、実際に砂糖が砂のように感じられ、チョコがバターのような粘土の味になったことには本当に驚きました。普段好きなものでも甘味がなくなるだけで、こんなに食べたくなくなるのかと実感しました。
ミラクルフルーツは育てるのに7年もかかるほど難しく、果実を食べられなかったのは残念でしたが、タブレットでもグレープフルーツジュースが甘く感じられました。糖尿病患者の生活改善に使われていることを知り、とても興味深かったです。
家で家族に聞いてみると、ミラクルフルーツを知らない人が半数以上で、まだ世間ではあまり知られていない植物なのだと感じました。生活習慣の改善に使うには、最初は抵抗があるのかもしれないという不安もありました。
また、班の中には舌全体にこすりつけているのに甘味や酸味がすぐに戻る人もいて、唾液分泌量と味覚修飾物質の関係についてももっと知りたいと思いました。