ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

  ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
島村光治のホームページ ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト ご質問・ご意見・ご感想・講演依頼
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
■ 味な話


味な話

「味な話」と題して身近な味や食に関する情報を紹介します。


最新第81話〜第90話第71話〜第80話第61話〜第70話第51話〜第60話第41話〜第50話第31話〜第40話 | 第21話〜第30話 | 第11話〜第20話第1話〜第10話


第30話:ジャムとマーマレードの違いとは?(2011年5月1日掲載)

 ジャムは、果実や野菜に糖類などを加えて煮詰め、果実や野菜に含まれる多糖類のペクチンや酸の作用でゼリー化したもので、基本的には腐りません。
 日本のJAS規格では、ジャム、マーマレード、ゼリーをジャム類と称します。ジャム類のうち柑橘類を原料とし、その果皮も含まれるものがマーマレードです。 果実片が入らず、果汁を原料として作るものはゼリー(お菓子のゼリーとは異なります)となります。マーマレードとゼリー以外のものが、ジャムと分類されます。 従って、マーマレードはジャムの一種ということになります。



第29話:濃縮還元で失われるものとは?(2011年4月24日掲載)

 濃縮還元では第28話で記載したとおり、果汁の水分を人工的に少なくします。その際に香りが失われます。そのため、濃縮還元のジュースには必ず香料が入っています。 100%ジュースの表示欄をご覧ください。
 また、濃縮還元、ストレート共に、加熱殺菌されますので、ビタミンCは減少します。また、絞ったときに濾すことから、食物繊維も失われます。 だから、野菜ジュースで1日分の野菜と書いてあるものの、食物繊維が圧倒的に少ないので、野菜ジュースだけで野菜と食べた気分にならないように注意ください。食物繊維の分量は野菜と換算するとジュースでは1/3〜1/2程度に減少していると思っていただきたいわけです。 ちなみに生野菜サラダを食べるより、煮物等にすると体積が小さくなるため、たくさん野菜を摂取することができます。。



第28話:濃縮還元とは?(2011年4月17日掲載)

 大抵の100%ジュースには「濃縮還元」の文字が書いてありますよね。どういう意味でしょうか。 これは、収穫してから絞ったものを工場まで運んでいたらコストがかかります。そのため、水分を減らして、ペースト状態にしてからジュース製造工場運び、そこで、減らした分の水を加えて、理論上は100%ジュースと同じにします。そうすることで、輸送時のコストを減らすことができるわけです。 本来は100%ジュースというのは高価なものです。この濃縮還元技術のおかげで、安価に100%ジュースを飲むことができるわけです。
 一方、 「ストレート」ジュースというのもあります。これは絞ったものをそのままボトリングしているため、輸送費がかかるため、高価ですが、理由が分かると納得できると思います。
 但し、最近の濃縮還元技術の発達で、ストレートに大分近い状態になってきていると思います。
また、どちらのジュースもボトリングの際に加熱処理はしております。が、



第27話:ジュースの定義とは?(2011年4月10日掲載)

 JAS法ではジュースとは果汁100%のものしか指さないとされています。 従って、10%とか50%のものは本来はジュースというべきではないのです。 ただ、文化上、アルコール以外のものはジュースと呼ぶ風潮があったため、あまり気にはされていませんが、 厳密に言うと野菜と果物のように区別があります。 従って、果物の絵や写真は100%ジュースしか掲載しないようにという決まりもあります。  じゃあ、それらをどのように言うかというと、清涼飲料水=ソフトドリンクといいます。ジュース類の表示を読んでみるとわかりますよ。 乳成分が含まれている乳製品扱いになります。
 昨年のニュースで「JAS法抵触で K社、新商品の発売中止を発表」 というのがありました。記事は以下の通り。 「K社は21日、今月25日より販売する予定だった新商品『(ウェルチ) 芳醇グレープ』の発売中止を発表した。 同商品は2種類のグレープ果汁に発酵果汁を加えて香りと風味を華やかに仕立てた点が特長。 品質には問題ないが、「ぶどうジュース」の表記がJAS法に抵触すると判明したため。  同商品はお酒が飲めない大人をターゲットにし、ハロウィンやクリスマスなどのパーティーシーズンに向けて発売を計画していたが、 このシーズンに合わせた販売が難しく、ブランド自体が“果汁100%ジュース”を特長としていることから再発売はしないという。 同社は「今後は表示チェック体制を一層強化してまいります」としている。」
 このニュースで何を言っているかはこのコラムを読まれた方は分かりますよね。K社のような大手がこのようなミスをしていることに驚きではありましたが。
 但し、5%以下の砂糖類や蜂蜜を加えても100%ジュースとの表記は許されております。 グレープフルーツは苦味も入っているため、100%ジュースであるにも関わらず、砂糖が添加されている100%ジュースもあります。 糖分やはちみつも5%以内であれば添加しても100%というのは驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。



第26話:バイキングで元がとれるか?(2011年4月3日掲載)

 バイキングでは元はとれません。相当の大食いでないととまず元はとれません。
 どのような仕組みでホテルやお店が儲けているかといえば、バイキングにすることで、客が勝手に取りにくるわけですから、 客に食べ物を運ぶ従業員の数が少なくていいですよね。(レストランでの人件費はかなり大きいです。)
 また、高価な食材(ロースとビーフなど)はコックさんが目の前で切り分けますよね。 これは、何回も並ぶと恥ずかしいという感覚を起こさせるため、原価率の高い食材にはこのような方法で出す量を減らしていますよね。
 でも、なぜ、高級ホテルでバイキングを行うかという理由はもっと深いところにあります。 バイキングは比較的本来の料理と比べると安いですよね。 高級ホテルの本来の料理は高価で敷居が高いのが事実です。バイキングで客に敷居を低くして味わってもらい、気に入ったら 本来の値段での料理や宴会を開いてもらいたいということが真の目的なのです。
 ちなみに、ファミレスのドリンクバーの原価は1杯10円未満です。炭酸飲料で6〜7円、コーヒーで10数円、果汁100%で16円程度です。 180円程度でも元を取るにはかなり飲まないといけませんよね。 ただ、立地条件が良いところでは場所代も高いですし、そのような観点で考えると、ドリンクバーだけで何時間も居座ったら、 元は取れているかもしれません。



第25話:味覚のあいまいさ?(2011年3月27日掲載)

 私たちの脳が情報に弱いということは以前お知らせしておりますが、1人1人持っている情報が異なりますので、 「清潔だけどいや」であったり、「よく(清潔かどうか)わからないけどOK」という事例も存在します。
 具体例を以下に記します。
 清潔だけどいや:ペットに使ったスプーン、洗ってきれいになりましたが、使いたくないですよね。 女性の方は特にお父さんの使った箸などもありますよね。
 よく分からないけどOK:果物狩りに行ったとき洗って食べないですよね。家で果物を食べるときはへたの裏まで水洗いしているのに。
  神社で水を飲むための「ひしゃく」はきれいでしょうか?不特定多数の人が使っていますが、神社という神聖な空間のため意識していないですよね。
 他にもブランド名や販売店を信用しきっていて、何も考えずに買ったものをおいしいと思って食べるなど。つまり、私たちが普段何も考えずにお店で買った商品を食べるのは、あそこのスーパーで買ったものだからとか、 あそこのメーカーが作ったものだからという情報や信用があるから、何も考えずに食べているんですね。



第24話:全身トロマグロっているの?(2011年3月20日掲載)

 マグロは回遊魚(泳いでいないと死んでしまう)です。ですから本来は体内のほとんどの筋肉を使用しているため、 トロになる場所はほとんどありません。そのため、トロは高価なのです。 (戦前は赤身が重宝されていたため、トロは捨てられていたのですが、食の欧米化に伴い、トロの方が需要が 増えてきたため、高価になりました。油分は脳内物質がでますからね。)
 近畿大学では50年程度マグロの人工養殖の研究を行ってきました。 熊井英水教授がテレビにたまに出演したりしていますよね。小職は熊井先生と面識がある関係上、色々な苦労話もお聞きしましたが、人工養殖したマグロはほぼ全身トロになります。なぜならいけすの中でしか動けず、なおかつ、栄養のあるえさを与えられるからです。 熊井先生のところでは完全養殖(いけすの中で産卵、成長、産卵の繰り返しに成功しました。
 ちなみに海外での養殖(蓄養)とは、稚魚を捕まえてそれをいけすで大きくして販売するため、乱獲により資源が減少しますが、 完全養殖では自然界から稚魚を取らなくてもいけすの中で産卵から出荷まで完結するわけですから、乱獲防止になりますし、 重金属も管理されたいけす内なら摂取する確率も少ないため、逆に安全と言われています。 「近大マグロ」で調べてみると、食べれるところが分かると思います。



第23話:口の中以外で味を感じている生き物とは?(2011年3月13日掲載)

 ハエや蝶は手で味を感じております。 ハエは一生懸命手をこすっているところを見たことがあると思います。これは味蕾の掃除=人間で言う歯磨きをしているのと同じことなのです。
 また、蝶は産卵する葉っぱに毒がないかを手にある味蕾で判断してから卵を産みます。 また、なまずは全身で味を感じています。 にごった川や沼にすむなまずは目が悪いです。そのため、全身に味蕾をつけて、周りの水の味の変化を感じ取って 敵から逃げたりえさを食べたりしています。
 ちなみに大抵の魚はえらの部分に味蕾があります。なまずのように全身に味蕾があるのは例外的です。
 味蕾の場所、役割など生き物にとって最適な形に進化してきているということがわかります。



第22話:どんな味のプリッツでも作れる?(2011年3月6日掲載)

 現在の技術では可能です。もちろん本物を用いるわけではなく、食材の組み合わせで人工的にそれに近い味を再現できるからです。 地域限定物もありますし、期間限定物もありますよね。
 余談ながらコンビニで置いている商品の7割が入れ替わっています。コンビニは売れないものは売らないので、 置いたときにどれだけ売れるかが重要な要素です。 人間は情報に弱いため、普段は節約するのに「限定」とか「お土産」になるとついつい買ってしまいますよね。
 話がそれますが、私はお土産を買うとき、「製造者」を見ます。パッケージには「製造者」もしくは「販売者」名称が書かれていればいいため、 製造者を明かしたくない場合は販売者のみ書かれています。これは、工場で生産していて、「広島」みやげとかパッケージだけ異なるものです。 これは作っている工場は同じで、全国各地でパッケージだけを買えて売っているため、製造者名が書いていないのです。



第21話:「味覚センサー」とは?(2011年2月27日掲載)

 これまで味は主観的にしか見れないものとされてきました。その味を客観的に評価したものが味覚センサーです。九州大学の都甲教授が開発し、 味を座標軸に記したものです。 都甲先生は食譜(
:楽譜と同じイメージ、すなわち、どこで作っても同じ味が再現できるようなもの)を 作ることが夢とのことです。
 今では大手食品企業の半分が持っているとされていますが、持っていることを公開している会社とそうでない会社に 二分されるようです。公開する会社は、最新の機械を用いて分析していますよというPRになる反面、隠している会社は機械に頼っていることを 悟られたくないという思いもあるようです。
  舌に見立てた人工の膜で、舌の10倍の感度で感じることができるのですね。 ある意味まだ開発途上ですが、これから更に注目されると思います。
 詳しくは都甲教授のホームページ株式会社インテリジェントセンサーテクノロジーのページをご覧ください。